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車内の会話

昨日のnote。
通勤中の車内で聞こえてきた会話について書いた。

電車内の会話で忘れられないのがある。
もう5年も前の話。

上司の代わりに相手先へ出向いて仕事を終え、乗り込んだ電車に昨日と同じくらいの10代後半から20代前半の男の子が2人、ドアの横に立っていた。

その子たちに近いとこに座っていると、会話が聞こえてきた。
内容は少し前に片方が相談を持ち掛けて、持ち掛けられた側はどうすべきか真剣に考え、まだ答えを出せないでいるところに「もう大丈夫」と、他の人に相談したら解決した。と、言われたことに、相談を持ち掛けられた方が怒っているようだった。

で、聞こえたのが、

「何、人に相談しといて、自己解決してんだよ。ケイスケ・ホンダかよ」

かなり、お怒りな口調で聞こえてきた。
この会話を聞いたのは2018年6月末か7月の頭、ロシアワールドカップの直後。
プレーに精彩を欠き、代表から外すべきと言われていた本田選手が本大会で活躍して、それまでの評価が一変した頃で、テレビでもSNSでも本田の名前がよく出てたので、その子も本田の名前を出したんだろうけど、

“ 何で名前の表記が海外式なの? ”

そこにすごい引っかかった。
引っ掛かりながら、窓の外の景色を見ていたけど、

“ なんだよ。ケイスケ・ホンダって ”

と、ケイスケ・ホンダというワードがボディーブローのようにジワジワきた。
今ならマスクでごまかせるけど、当時はマスクをしてなかったから、下を向いたり、くしゃみをする振りをして手で顔を覆ったりして、笑ってるのがバレないよう懸命にごまかした。

電車内で1人で笑えば、変な人と思われるから落ち着かないと。という焦りが余計にケイスケ・ホンダというワードに笑えてきてしまうというか。
そもそも、ケイスケ・ホンダはどんな問題を自己解決したんだよ。とか、考えなくていいことをどんどん考えてしまう。

隣では男の子たちが片方は真剣に謝り、片方はガチでキレていたのも相まって、笑っちゃいけないと思えば思う程、笑いがこみ上げる地獄。

最終的に寝たふりをして、ずっと二の腕やわき腹をつねって、痛みで笑いを封殺した。

ケイスケ・ホンダの何がおもろいねん。

そう、ほとんどの人は思うんだろうけど、あの時は仕事を終えた安堵感なのか疲れで笑いのツボが壊れてたのか。
男の子たちは20分くらいで電車を降り、ようやく気持ちを落ち着かせることができた。

お葬式とか笑っちゃいけない環境にいるほど、笑っちゃいそうになる人がいるらしいけど、これも似たような現象だったのか。

とりあえず、ずっと心にくすぶってたので書けて良かった。

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ユリアン
ジュースが飲みたいです('ω')ノ