![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/144812653/rectangle_large_type_2_dfc0b6788c8788759164b75b35c985e1.png?width=1200)
その35 自己選択、自己決定の学び?(1337文字)
1 はじめに
子どもが学ぶなかで、大切にしたいと思った考え方に「自己選択・自己決定」があります。
2 「自己選択・自己決定」とは?
一昔前まで、よく見られた授業とは、次のようなものだったと思います。
体育館での跳び箱の授業を想像してください。
授業の始まりに、先生が児童に対して
「今日は、◯◯跳びやります。大事なのは、手は、ここに着きます。足は、こうします。跳ぶためのコツは、こうこう、こうです、絶対に、こんなことはやってはいけません。それでは、練習を始めましょう。」
みたいな感じです。
要は、先生が主体、児童が受け身の学びです。児童が自分の頭を使って考えるポイントが、少ないことが挙げられます。
今の授業で大事なのは、次のようなことだと思います。
授業の始まりに先生が児童に対して
「(体育の副読本を示して)跳び箱のページ見てごらん。
◯年生では、こんな跳び方やこんな跳び方を勉強します。どれをやってみたい?
ちょっと考えてみて。
お隣の友達にどんな跳び方したいか聞いてみてください。
あんまりやりたくないなて人は、とりあえず、この跳び方にチャレンジしてみてくださいね。
それじゃ、跳び箱とかみんなで準備しましょう。」
みたいな感じです。
とてもざっくりと書きましたが、授業が進むにつれて、回数を重ねるに連れて、児童の考えるポイントが明確に絞られていくと共に、児童自身が考えて取り組む時間が増えていきます。
3 注意すること
先生が、目の前にいる子ども全員に対して、一律に「どっちか選んでみて。」と伝えても、選ぶことができない子どもが出てきます。
学びから遠い子どもであればあるほど「どっちもやりたないわ。」等と答えることもあります。
「自己選択・自己決定」が、やる気の源な訳ですが、そこへのアプローチの仕方は、十人十色です。
一人一人の子どもを見とる意識が必要だと思います。
4 自己選択・自己決定
再び具体例でお伝えします。
「今月はリレーやります。」
と先生が決めて、子ども達は受け身でそれに応じるものではないと思っています。
反対に以下のように考えています。
「一年間で学ぶことは、今ここに書いてある15種目です。
一学期には、5種目やろうと思うんだけど、どれにする?」
と選択肢を示して、子ども達が主体的に選ぶようにします。
この時に好き勝手に、子どもそれぞれの考えを受けいれることを良しとはしていません。
個々の考えに対して「球技ばっかりだけど、飽きない?」とか「この時期は雨が多いけど、運動場でする種目ばっかりでいい?」等と考えるヒントを示したうえで、小グループで「聞いて見て。」と問い返します。
決して先生の考える計画に誘導するのではなく、子どもに考えるきっかけ、気づきのきっかけを与えることを大切にしたいと思っています。
そのうえで
⚪︎絶対に多数決だけでは、決めない
⚪︎一度決まったとしても、実際やりながら、その都度話し合うチャンスを与えること
も大切にする必要があると考えています。
5 おわりに
「自己選択・自己決定」をヒントに、主体的・対話的で深い学びを実践することが、公教育の信頼を取り戻すチャンスだと思っています。
ご意見・コメントいただければ嬉しいです。