【通信講座比較】リトルくらぶの特長・内容・費用を徹底調査
低学年向けの4つの通信講座を比較しています。今回はリトルくらぶです。
リトルくらぶとは
中学受験の大手塾、四谷大塚が手がける通信教育です。
Webサイトで強調されているのが
四谷大塚の授業がご自宅でも受けられます!
ということです。
テキスト主体の自学と添削指導という一般的な通信教育とは若干異なり、塾の授業を自宅(動画)で受けられるというのがコンセプトになっています。
対象の学年は1〜3年生までとなっていて、テキストの名前が「ジュニア予習シリーズ」になっているところからも分かる通り、4年生以降の中学受験への導入という位置付けになっていると考えられます。
四谷大塚の通信教育は、低学年と高学年で大きく分かれます。
1〜3年生:リトルくらぶ
4〜6年生:進学くらぶ
4年生からは塾に通う、もしくは通信講座の進学くらぶへと繋げていくことが想定されています。
なお、リトルくらぶ・進学くらぶそれぞれで、「中学受験コース」と「学力向上コース」の2つのコースがあります。リトルくらぶの場合、メインとなるテキストは同じで教材の量が変わるだけなので、学習内容は同じと考えてよいと思います。違いについては教材のところで触れます。
学年のスタートが2月からというのも中学受験を踏まえた年度区切りで、新1年生のコースは一般的には4月スタートですが、リトルくらぶは年長の2月からとなっています。
教材
中学受験塾としての四谷大塚(進学くらぶも含む)は1週間ごとに単元が進む学習サイクルになっています。そしてリトルクラブも同様に1週間ごとの単元となっていて、教材は月ごとに送られてくるものの、1週間分で1回という分け方になっています。(例えば、4月は算数第1回〜第2回と国語第1回〜第2回、5月は算数第3回〜第4回と国語第3回〜第4回など)
そのため学習スケジュールを立てる際は週単位で考えた方がよいということになります。
教材の構成
ジュニア予習シリーズ
1ヶ月の分量は、1、2年生は算数・国語が2回ずつの計4回分、3年生は算数・国語がそれぞれ4回の計8回分となっています。
1ヶ月のサイクルは、四谷大塚のWebサイトによれば次のイメージです。
もちろん算数と国語の入れ替えなどは状況に合わせればよいでしょう。
教材の内容については後ほど科目ごとに書きます。父母指導用の解答・解説が別冊で付属するので、親サポートの場合はそちらを参考にできます。
予習ナビ
最も売りにしていると思われるのがこれで、解説授業を動画で見ることができるものです。
ジュニア予習シリーズと対応しているので、その週の学習内容に合わせて授業を聞いて理解を深めることができます。
他の通信教育が基本的に毎日少しずつテキストをこなしていくイメージなのに対して、リトルくらぶは塾通いと同じように、週1〜2回などある程度まとまった時間を作って授業を受ける感じでしょう。Webサイトでも書いている通り、塾の授業を自宅で受けるという方がイメージとしては合っていると思います。
ホームワーク
こちらは毎日取り組むドリルです。算数と国語で別冊になっていそうな感じです。
1・2年生は算数と国語それぞれ1日1ページずつ、3年生はそれぞれ1日2ページとなっていました。
特徴は日付が入っていることで、これによって毎日やるという習慣付けがやらせやすいのではと思います。
その他
添削問題
一般的な通信教育と同様に月1回添削問題を提出します。先生へのおてがみを書く欄がある点と、作文添削が別途あるのが大きな特徴で、文章を書かせるということを重視していると感じます。しっかり取り組むことができれば、難関校受験や公立一貫校に必要な書く力をつけるのによい教材ではと思います。
月例テスト(2年生〜)
中学受験コースのみ、2年生からは月例テストがあります。これは四谷大塚に通塾している生徒と同じテストを受験するもののようです。四谷大塚生全体での現在の立ち位置を確認することが可能となります。
中学受験コースと学力向上コースの比較
比較表にまとめると次の通りです。
簡単に言えば、学力向上コースは予習ナビで授業を受けるだけのコースというイメージです。
総合的に学力を伸ばすためには何らかのドリルが必要になるので、学力向上コースだけで学力が向上するというのは期待すべきではないと思います。別の教材で日々の学習をやっている人が、追加で四谷大塚の授業を受けたい場合などに学力向上コースを取るイメージが適正かと思います。
リトルくらぶをメイン教材にして学習するなら中学受験コースになると思います。
国語
教材の内容については、Webサイトにはあまり細かい情報がありません。
そのため資料請求して送られてきたサンプルテキストをベースに書きます。
ジュニア予習シリーズ1年生9月(下期第2回)のものですが、1回分で全8ページあります。そしてこの8ページ分が、2回−1から2回−5まで5つに単元分けされています。次のようなイメージです。
特徴的なのは、単元ごとに違う文章なのではなく、2回−1から2回−3までひとつの文章が続いているということです。そして見開き1ページ分の上段全てが文章、そして下段に問題があるという構成です。問題自体は普通の国語の問題という感じで、選択肢と抜き出しがメイン、最後におまけとして自由記述があります。
文章は6ページに渡りトータルで90行もあるので、かなりの長文を読ませることになります。
さらに後半の2回分については、本文に書かれていた内容をもとにまとめるワークシートとなっています。話の流れにそって、誰が何をした、そのときの主人公の気持ちなどを穴埋めで書きます。
このように、1回分トータルではかなりのボリュームとなっているので、1日でやるとしたら相応の時間を確保する必要がありそうです。セクションが分かれているので5日に分割するなども可能だとは思いますが、日が経ってしまうと内容を忘れている可能性があるので、ワークシートは本文に戻って確認しながら書いていくことになるでしょう。
いずれにしても、かなり本格的な「勉強をする」というイメージになります。
ホームワークの方は1日1ページで、やや簡単めの標準的な分量と感じます。おそらく10分程度でできるくらいの内容と感じました。
算数
こちらもジュニア予習シリーズのサンプル教材をベースに書きます。
国語と同様に、1回-1から1回-6までというかたちで分かれていて、大体1ページに1つという配分になっています。1回-6まである回であれば6ページという感じです。
サンプル教材を見る限りは、計算や文章題にとどまらず、図形やお金の計算、時計など、算数に必要な要素を幅広く学習する教材だと思います。
子どもの得意不得意分野によりスムーズにいく回とそうでない回がありそうですが、予習ナビと組み合わせることでサポートができるかと思います。
中学受験算数に取り組んだときに必要となる要素を、網羅的に学習できる良い教材ではないかと感じました。
ホームワークはやや易しめな内容で、ジュニア予習シリーズで学習したあと自分で取り組むのにちょうど良いレベル感の問題集だと思います。
国語に比べると、算数の方はだいぶ取り組みやすいテキストだと感じました。
学習量
特に標準的な学習時間などの定量的な情報はないですが、
予習ナビ授業(週1回×4)
ジュニア予習シリーズ算数・国語がそれぞれ6〜8ページ程度
ホームワーク算数・国語がそれぞれ1日1ページ
というのが1ヶ月の学習量となりそうです。
予習ナビを見てジュニア予習シリーズをやることになると思いますが、1回分を終えるのに少なく見積もっても1時間はかかるでしょう。(国語の内容を見る限り1時間でやり切るのも大変な感じはします)
それにプラスして毎日ホームワーク(30分程度?)というのが標準的な学習量と想像します。
費用
入会金:11,000円
年度の途中入会でまとめ払いした場合も、年度をまたいで割引が適用されるます。まとめ払いの途中で退会する場合は、毎月払いの金額で計算しなおした上で余剰分が返金されるとのことです。
Q&A情報
飛び級について
1年飛び級での受講は可能、学年を下げての受講は不可
遡っての受講
バックナンバーの申し込みは可能だが予習ナビのみの受講となる。実施日を過ぎたテストの受験は不可。
さいごに
中学受験塾大手の四谷大塚の通信コースであり、中学受験につなげていくことが想定され、基本的には高学年と同様に1週間単位で授業やテキストが組まれた仕組みとなっています。
中学受験をスタートするまでに必要な学習内容は網羅されていると考えられ、1週間の流れに慣れるという意味でも、中学受験を視野に入れている場合は悪くない選択ではないかと思います。
ただ個人的には、低学年としては1週間の学習量が多めに感じるのと、2年生からテストによる競争環境に入れることになる点がやや懸念点かなと思います。
話はずれますが、次の案内が資料に同封されていて衝撃を受けました。(良い意味で)
進学くらぶのネックは答案郵送の手間と採点までのタイムラグだったので、これがWebベースに変わって解消されたのであればかなり大きいです。これなら兄も進学くらぶで行ったかもしれない。
最後脱線しましたが、リトルくらぶの情報は以上となります。
参考URL:
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?