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4年生理科のカリキュラムを考える

今回は4年生理科のカリキュラムを考えてみます。

4年生の学習をどう進めるかを考えていて、前回は算数を整理したので、次のテーマは理科と社会をどう進めるか、ということで理科を整理してみます。

ちなみに社会は地理→歴史→公民という流れがあり、基本的にどの塾も分野と時期が綺麗に分かれているのであまり考えるポイントはないかなという認識です。

ということで、単元名もバラバラで全体像がよく掴めない理科について、整理していきたいと思います。


理科4年と5年の比較

まず4年生と5年生でどう積み上がっていくかですが、予習シリーズで確認する限り、4年生の内容は5年生に包含されるイメージです。

例えば5年上の目次で対応関係を見てみるとこんな感じです。

5上①[季節と生物]
→4上⑥[春の生物]/4上⑯[夏の生物]/4下②[秋の生物]/4下⑯[冬の生物]
5上②[物の温度による変化]/③[物のあたたまり方]
→4上⑧[水のすがた]/4上⑬[身のまわりの空気と水]/4上⑭[金属]
5上④[季節と星座]
→4上⑰[星座をつくる星]/4上⑱[星座の動き]

5年上では、4年の一単元を1〜2ページにぎゅっと凝縮し、それをベースにもう少し体系的な学習をしていく感じです。

「動植物」「物質と状態変化」「星座」といった体系化された単元になるのが5年生、それをもう少し噛み砕いて身近なところからわかりやすく学習するのが4年生といったイメージかと思います。

ひとつ具体的に見てみます。

5上②[物の温度による変化]
1. 物の状態:熱の吸収・放出、個体・液体・気体、状態変化
2. 物の状態と体積:水の体積変化、水の蒸発、沸点と気圧
3. 空気の温度と体積:空気の膨張と収縮
4. 水の温度と体積:水の膨張と収縮、温度変化と体積
5. 金属の温度と体積:金属の種類と膨張、温度と体積、バイメタル

予習シリーズ 理科 5年上

4上⑧[水のすがた]
1. 水の蒸発
2. 水の沸騰
3. 水と氷:水が凍る・解ける様子
4. 水の3つのすがた:体積の変化、温度
5. 地球上をめぐる水
4上⑬[身のまわりの空気と水]
1. 身のまわりの空気と水
2. 空気や水の重さ
3. 空気や水をおし縮める
4.空気や水の体積と、温度
5. 空気や水のあたたまり方

予習シリーズ 理科 4年上

これを見ると、4上⑧が5上②-2と4、4上⑬が5上②-3と4に対応しているのがわかると思います。他の単元もだいたいこういうイメージです。

ここから言えることは次の2点かと思います。

  • 5年上からがカバーすべき体系的な受験内容

  • 4年生は5年生での理解を助ける土台

と考えると、最悪5年生スタートでも内容的にはカバーされることになります。ただテキストを見れば、また上で挙げた項目からもわかる通り、一単元でカバーされる範囲が非常に大きいため、これを一週間で仕上げろというのはだいぶ酷に感じます。

4年生で学習したベースがあると、半分くらいはそこでカバーされているので、それを思い出しつつ全体が整理されていくことになるので、そういう意味で4年生があるんだと捉えるとスッキリします。

予習シリーズ4年理科

4年単元一覧と分類

予習シリーズ4年理科の単元をざっと洗い出してみます。物理・化学・生物・地学の4分野で色分けして少し見やすくします。

予習シリーズ4年理科 目次より

まあこれを見てもどうこう語れる内容はなさそうですが、理科のカリキュラムが何かわかりづらいのは、分野がバラバラに出てくるので繋がりが見えづらいというのはある気がします。

季節ごとの生物単元(春の生物、夏の生物など)がその季節に配置されているのはまあ理解できますが、それ以外の単元の並びの必然性がよくわかりません。

4年単元と5年単元のマッピング

ここに5年生単元をマッピングしてみるとこんな感じ。

これはこれで使えそうな表ですが、やっぱり単元並びの意味がよくわかりません。4上①[磁石]なんて次に出てくるのは5下⑯だったりするし(絶対忘れてる)、4上⑧⑬⑭のいわゆる状態変化の単元は、5年だと5上②③の範囲なんでまとめて3回連続でもいい気がするし。4週間ごとに組分けテストがありますが、分野を揃えてくれた方が学習効率は上がる気がするんですけどねぇ。

まあ理科に関してはこんな感じで、業界標準みたいな習得順もなさそうなので、結果として外部テキストや動画も順番がバラバラで使いづらく、いまいち計画も立てづらいというのが個人的な感想です。

ちなみに5年単元でカッコで括られたものは、関連してはいるものの5年生テキストでは若干カバーしきれていない単元になります。親目線ではそれほど難しい内容ではないですが、5年生のときには既に習ったものとして展開されていくので、必要があれば4年生テキストに戻って理解しておく必要がある、と理解しておくと有用かもしれません。

5年生単元

一応、5年生の単元側からも見ておくとこんな感じになります。

躓いた際の戻り先としても利用できるかと思います。

サピックス4年理科

この記事では他塾と比較することが主題ではないですが、気になるのでサピックスの4年生単元も見てみました。

こうして見ると、予習シリーズに比べてだいぶわかりやすい印象を受けます。分野ごとに3〜4週間連続でまとまって出てくるので、ある程度その分野を定着させてから次に進むことができる気がします。(これを見ると、理科だけサピックスに通わせたいという気持ちになってきます、無理ですが)

感想と我が家の今後

以上、理科のカリキュラムを見てきました。

サピックスを見てしまうと、やはり予習シリーズのあの並びは何なんだろう?というところに戻ってしまいます。4週ごとの組分けテストでも色んな分野が混ざり合うので、"より高度な訓練になる"と言えば聞こえはいいですが、勉強の負荷はより高くなる気がします。

まあ最初に触れた通り受験内容の本番は5年生からなので、4年生についてはそこまで悩む必要もない説もありますが、ただ5年生の一単元ボリュームを見てしまうと、あんまり無視もできないなとも思います。まあ予習シリーズに特別マイナスがあるわけでもないので、進学くらぶを軸に考えている我が家的には普通に乗っていけばいいだけですけど。

あえて最適化を考えた場合、そもそも数年前の兄の時代(改訂前の予習シリーズ)は4年生で理社の週テストはなかったので、いっそ週テストは捨てて単元も独自に入れ替えてしまう手もアリかなとは思います。週テスト問題集もあるし。ただ、その場合は組分けテストも捨てなければならなくなるので、そうなると、もはや進学くらぶに乗る意味もなくなりそう。

算数との絡みも踏まえて、我が家の結論を出すのはもう少し悩みたいと思います。5年生から進学くらぶという手も悪くなさそうかな、、、理社だけ通える塾ってあるのかなぁ、、、などなど。

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