【ヨガスタジオDIY日記】⑧床#2 フローリング選び
無垢フローリング
ヨガは裸足で行うため足裏の感覚がすごく大事です。
フローリングは肌に直接触れるものなので最初から「無垢材」一択でした。
無垢材とは、天然木の丸太を切り出して製材したものです。
その他の建築材料としては「集成材」や「合板」があります。
「集成材」は読んで字のごとく、無垢材を集めて接着されたもの、
「合板」はベニヤ板のように薄い木材を接着剤で張り合わせたものです。
これらは無垢よりも安価なため建築現場では多く使われます。
後はどんな種類の木材にするか、です。
ネットで色々調べて、自分の好みと木の特色から、
「オーク」
「パイン」
「杉」
に絞りました。
ちなみに、昨年リフォームした自宅のフローリングはオークにしました。
かなり気にいっていたので迷ったらスタジオもこれでいいかな~、とは思っていましたが、別の素材も視野に入れてスタジオにベストなフローリングを再検討した結果、
・・・結局「オーク」にしました!
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フローリング選び
商品は自宅の時と同様、施工事例、樹種、商品展開が豊富な「無垢フローリングドットコム」さんに決めました。
実際に見て触って決めたいと思っていたので、ショールームがあることも一つのポイントでした。
東京出張の合間に渋谷にあるショールームへ。
訪問したのは自宅リフォーム準備中の2020年の1月でした。
(携帯の写真って日付がわかるから振り返りが助かる~)
思えば日本でコロナ感染者が初めて確認されたのがこの時ですが、世の中がこんなことになるなんてあの時誰が予想できたでしょう・・・
あれが在職中最後の出張になりました。
このビルの1Fです↓
店内は所狭しと様々な種類の素材が並んでいます。
※これからの写真でお見せする展示サンプルは経年変化でかなり色が変わっているので、このままの色でイメージしないよう注意が必要です。
<樹種の比較>
奥が「レッドパイン」、手前が「オーク」
パインの方が明るく、オークは落ち着いた木目です。
やっぱりパインは節が特徴的ですね。好き嫌いが分かれるところ。
<グレードの比較>
樹種が決まったら次はグレードです。
同じオークですが、奥は「プレミアム」手前は「ワイルド」
もちろんグレードが高い方(この場合プレミアム)が希少で高価です。
プレミアムは色や節がなくて、別の木?と思うくらい全然印象違いますね。
でも、ワイルドはワイルドというだけあって、ムラも含めて自然の醍醐味?を感じられて個人的にはこちらの方が好み!
<幅の比較>
フローリングの幅も案外印象を左右します。
重なって見にくいですが下はどちらも同じオークのワイルドグレードで、
下の床は幅広。
重ねているのは幅の狭い材です。
すでに決めることが多すぎる・・・
もういっちょ!
<単層・複層の比較>
左は丸々無垢のオーク。
右は表層の2mmほどはオークで、下は別の素材を重ねたもの。(挽板)
左の方が、その木本来の持つ調湿性や暖かみをより感じることができると言われていますが、その分高価。
一方、右は上層は同じ無垢なので見た目には全く同じ。
上記の調質や暖かみの点はよく比べれば若干の違いを感じるのかもしれませんが、ぶっちゃけ素人にはわからないw
それから複層には安価以外にもいい点があって、基材(下の層)にもよりますが、違う素材を重ねることで無垢よりも伸縮などの変化が起きづらいそうです。
この「伸縮などの変化」ですが、上の写真を見てください。
これはパインです。
どれくらい経ったものか忘れてしまいましたが、かなり反ってますよね。
これだと施工に支障をきたしそうです。
切り出して加工されても、木は“呼吸”しているそうです。
呼吸といっても、周囲の温度や湿度に合わせて空気中の水分を吸ったり吐いたりしている、という意味。
そうして部屋を調湿し快適な空間にしてくれてるんですね。
珪藻土も同じですよね。
こういった反り・収縮・割れ・曲り・色の変化が生じるのは自然素材ならではであり、無垢材の味わいでもあるのですが、反面、不安定で扱いづらいというのは無垢材のデメリットとしてあげられると思います。
戻りますが、複層になると違う木が混じるため、この変化が起きずらいということなんですね。
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フローリングって正直表面しか見えないわけだけど、そこをどう見るかはあとは施主さん次第。
無垢単層にこだわる方もいるでしょうし、予算的な制限もあるでしょうし。
ちなみに、うちは後者で複層にしました。
ずばり予算の問題です😅
<温かさの比較>
たくさんのサンプルの中から選んで、実際にぺたぺたと素足で感触や温かさを体験してみました。
樹種によって、びっくりするくらい違いました!
個人的な感想ではこの順番。
パイン > オーク > スギ
温かい室内ということもあったでしょうが、パインは足裏からしっとりした柔らかさとぬくもりを感じました。
パインは木材の内部に含まれる空気の量が多くいため熱断効果が高いのだそうです。パインが安価というだけでなく、人気があるのが分かりました。
こんな風に木を比べたことなんかなかったので、こんなに違うのかとびっくり&新鮮な体験でした。
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(かなり個人的感想を含む)樹種ごとの特長
■オーク
・日本語では「ナラ」
・パインや杉に比べると材質は硬い。
・落ち着いた色や木目は3つの中で一番好み!
■パイン
・3つの中では一番リーズナブル。
・明るい色で、節が目立つ。
・ログハウスっぽい印象になるような?
・経年変化で飴色に変わる
・材質は柔らかい。その分傷が心配
・素足だと一番温かさを感じる
パインが他の木に比べ、比較的空気を多く含み、柔らかい性質があるからでしょうか。
写真のように、反りや歪みなどが生じやすいようです。
なので、
パインに関しては施工指示書にこのような記述がありました。
パインフローリングは梱包を開けると、すぐに「ねじれ」が生じ出します。こちらはヨーロッパと日本の気候が違うためにおこる、ヨーロッパン産パイン材の特徴となります。
一般的な無垢フローリングは 2~3 日間、施工場所の湿度に馴染ませますが、パインは梱包から出したらすぐに施工に入ってください。開梱後、長い時間経ちますと、サネが入りにくくなります。
普通は2~3日環境に馴染ませてあげるって、まさに生き物のような扱いですね!
木によって施工方法も違うところが面白いなーと思いました。
脱線しますが、ピアノも引っ越ししたらすぐに調律せず、新しい環境に少しならしてからの方がいいよと調律師さんに言われたことを思い出しました。
ピアノも木製ですから無垢材と同じ変化が起きるんです。
無垢フローリングもピアノも、上手にメンテナンスをして長く付き合っていきたいです。
■杉
・洋風和風どちらもOK
・硬めの材質。
・いいにおい!
・3つの中では一番高い。
杉は当初は候補になかったんですが、杉フローリングを使ったモデルハウスで洋風の家にも合うことを知り検討することに。
<モデルハウスの写真>
長野県須坂市の「山二ハウジング」さん
※現在はこちらのモデルハウスは中止されているようです。
まず入った瞬間いいにおい~!
(ちなみにこれは“フィトンチッド”と言うアロマ成分で、同じ針葉樹であるパインにも含まれています)
杉のシャープな木目を見ると私は床の間が思い浮かびますが、
だけどどうして、洋風でも全然違和感ない!これはびっくりでした!
私達はDIYだったのに担当者さんには丁寧に対応してくださり、色々な家づくりのヒントをいただきとても感謝しています。
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家づくりってその時々の進捗状況によって自分の目線が変わって面白い。
ついこの間はスイッチカバーだったり、壁材だったり。
この時はどこにいってもずーっと床を見てましたw
知らない世界に触れるのは楽しいです。