ルワンダのコーヒーコミュニティへの洪水災害救援金

元記事:Relief Effort Underway for Rwanda Coffee Communities Ravaged by Floods - Daily Coffee News [Nick Brown | June 3, 2020]


5月初旬、多くの国際メディアが COVID-19 の報道に追われる中、東アフリカのコーヒー生産地では豪雨、鉄砲水、地滑りなどの被害が続出していた。

例年を大きく上回る激しい降雨により、ケニア、ウガンダ、ソマリア、ルワンダ、タンザニア、ブルンジ、エチオピアで何百人もの死者が出たほか、数十万人の人々が避難を余儀なくされ、土地や農作物が広範囲にわたって失われたと報告されている。

東アフリカのコーヒーセクターは世界でも指折りのアラビカコーヒー生産地であり、輸出市場向けに栽培され国の経済や農家の生活に欠かせないものだ。しかし現状、被害状況を正確に把握することは不可能だ。


豪雨被害が最もひどかった国の一つであるルワンダでは少なくとも70人以上の犠牲者が出ており、災害救援金の募金活動が行われている。イギリスを拠点とするコーヒー商社のローマテリアル Raw Material は、ルワンダ北部、ニャビフ地区のコーヒー生産コミュニティにおいて少なくとも28人が洪水によって亡くなったと報告している。

これらの悲劇に加え、学校や保健センター、公民館、道路、緊急物資へのアクセスなど重要なインフラは失われ、コーヒーのインフラもまた、大きく破壊された。北ルワンダに4つのコーヒーミル(ウォッシングステーション)を所有・操業するムラホトレーディング Muraho Trading Co とともに、ローマテリアルは地域のコーヒーセクターを支援するための GoFundMe キャンペーンを開始した。

ローマテリアルとムラホトレーディングはこのキャンペーンのなかで、「この2週間、コーヒーの生産管理者は Shyira と Vunga ウォッシングステーションにコーヒーを持ち込む200世帯以上を訪問し、どの程度の被害を受けたか情報を収集している。予備報告書には、これらの人々が直接的に受けた損害の詳細が記載されており、再建にかかるコストは推定 132,000 米ドルとなっている。現地の人々の平均収入は年 700 米ドル以下であり、これは非常に厳しい数字だ」と述べた。


Shyira ウォッシングステーションの管理責任者である Evariste Hagumimana 氏は、「今回の洪水と土石流は、私たちの生涯で最悪の大災害でした。28人もの人々が命を落としました。家屋、道路、橋、畑の作物、動物、ニャビフ地区の何もかもが被害を受けました」と付け加えた。

募金についての詳細は GoFundMe キャンペーンを、東アフリカの洪水による被害状況についてはリリーフウェブをご覧ください。 (以下省略)


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世界がコロナウイルスのパンデミックでてんやわんやな中、東アフリカで災害が起こっていた…ということを今頃になって知るというこの情報の遅さ。。。もちろん最重要事項であるパンデミックの報道が優先されたというのは仕方のないことですが、英語のニュースサイトですら災害発生から記事のリリースまで1か月かかっており、生産地のリアルタイムの情報を得るのは本当に難しいのだなと感じます。それにしても、パンデミックが広がる上に天災が起こるなんて本当に悲惨としか言いようがありません。

過去にも、例えば中米でコーヒー葉さび病が蔓延しているだの、どこどこで干ばつが、自然災害が、という話を聞くたびに「ふーん、大変だな」とだけ思ってきて、思うだけで何もアクションをとってこなかった自分がいます。私だってアクションをとれる、なんて想像したこともなかったですし、まあ毎年そんなこと言って世界中のどこかが被害受けててもなんとかなってるから今回もなんとかなるっしょ、とどこか楽観視していた自分がいたからです。

そういった「他人まかせ」の姿勢をそろそろ改めるべきなのかもな、と最近考えはじめるようになり、コーヒー関係の募金にはできるだけ賛同しようと思って募金してみました。大きな額ではないですが、今までもきっとこうやって災害が起こるたびに募金が(私の知らないところで)行われてきて、(私の知らないところで)生産地の人たちが救われてきたのかもしれないな、と少し想像してみました。そうやって今まで続いてきたコーヒーの文化がこの先も続くように、現地の復興を祈りたいと思います。

junko