自己紹介って疲れる。
◾️はじめに
1本目の記事として、先日簡単な自己紹介をさせていただきました。
自己紹介をする、初めて会う人には必ずと言っていいほど行いますよね。
皆さんは自己紹介は得意ですか?
場面が決まっていたり、紹介するお題が決まっていれば、楽にできる方は多いかと思いますが、完全にフリーの自己紹介となるとどうでしょうか?
少し考えてみましょう。
きっとまずは名前が出てきたでしょう。
名前の次に浮かんできたものはなんでしょうか?
年齢ですか?所属先ですか?出身地ですか?
真っ先に浮かんできたものは、自分自身を象徴するアイデンティティです。
他方で、
「何を言えばいいの?」
「何を言ったら相手は興味を持ってくれるの?」
「紹介できるほど、話せるようなネタはないんだけど…」
そんな疑問が浮かんでくる人もいると思います。
自己紹介は、単に名前や所属を話すための形式的なものではありません。実は自分と向き合い、「私ってどんな人間なのだろう?」と考えるきっかけを与えてくれる大切な時間なのです。
ここからは、哲学的な観点から「自己紹介の意味」について考えていきましょう。
◾️自己紹介の意味
1 自己紹介は「自分を知る旅」の始まり
先ほども少し考えてもらいましたが、自己紹介をするとき、皆さんはどんな自分を相手に伝えますか?
仕事、趣味、性格、経験…
その選び方には、皆さんが「こういう自分でいたい」と考えていることや、相手にどう見られたいのかという気持ちが現れます。これは、自分が本当に大切にしている価値観や、自分の在り方を探るヒントになるんです。
デカルト「我思う、ゆえに我あり」
デカルトは、何もかもが疑わしい状況でも、「自分が考えている」という事実だけは疑えないと言いました。自己紹介もまた、考えたことを言葉にする行為です。皆さんが「自分をどう紹介しようか」と悩み、選んだ言葉には、皆さんの価値観や思考が詰まっています。この行為自体が「私は今、考えながら生きている」という証拠になります。
自己紹介を通じて、ただ「他人に話す」だけでなく、自分自身を問い直す時間を大切にしてみてください。それは、自分を深く知る「旅」の始まりです。
2. 自分は変化するものと考えてみる
多くの人が「自分ってこういう人間」と決めつけてしまいがちですが、実は人っていつでも変われる存在です。自己紹介はその時々の自分を言葉にする行為なので、「今の自分」を整理し、未来の自分を考えるきっかけになります。
ニーチェ「人間はいつも変化し続ける存在」
哲学者のニーチェは、「人間はいつも変化し続ける存在だ」と言いました。たとえば、1年前の自分と今の自分、まったく同じとは言えないですよね。自己紹介は、変わりゆく「今の私」を意識して言葉にするチャンスです。
3. 他人を意識することで見える「新しい自分」
自己紹介では「私はこういう人です」と他人に伝えますが、実はそのプロセスで「他人の目に映る自分」を考える機会にもなります。それは、自己理解を深める大きなきっかけです。
他の人から
「〇〇さんって、意外と〇〇だよね!」
そう言われて、新たな自分を捉え直すきっかけになった経験もあるかと思います。
サルトル「人は他人の視線を通じて自分を意識する」
サルトルという哲学者は、「人は他人の視線を通じて自分を意識する」と言いました。他人と関わることで、新しい自分の一面を発見できるということです。自己紹介は、まさにその最初の一歩です。
4. 自己紹介は「未来の自分」を作る場でもある
自己紹介は過去の話をするだけのものではありません。「これからこうなりたい」という未来の自分を伝える場でもあります。たとえば「挑戦が好きです」と言えば、その言葉が自分の中で「挑戦する自分」を引き出すきっかけになるかもしれません。
フーコー「言葉の力」
哲学者フーコーは「言葉には世界を作る力がある」と言いました。「私はこういう人です」と言葉にすることで、その言葉に沿った自分が少しずつ形作られていきます。自己紹介は、なりたい自分を描き、行動するきっかけになるのです。決して見栄っ張りなんかではありません!
5. 自己紹介を通じて「自分との会話」をしてみよう
もし「自分が何者か分からない」と悩んでいるなら、まず自分に問いかけてみましょう。「私はどんなことが好き?」「どんな人になりたい?」といった小さな質問を通じて、自分の心の声を聞いてみる。それを他人に伝えることで、新しい気づきが得られるはずです。
◾️まとめ:自己紹介は「自分を再発見する時間」
自己紹介は単なる挨拶ではなく、自分を知るきっかけであり、未来の自分を作る第一歩です。「私はこういう人間だ」と語ることで、悩みや迷いの中から少しずつ自分の輪郭が見えてくるかもしれません。
だからこそ、自己紹介を「自分との対話の時間」と考えてみてください。そのたびに「自分らしさ」が少しずつ見えてくるかもしれませんよ。
早速皆さんも改めてnoteで、今の自分の自己紹介をしてみましょう!