＊詩＊　髪

なんじゃこりゃー！

叫ばないでよ　
朝よ　まだ夜明け前よ

あなたには　がっかりするわ
今年も又　そう言うのね…

膨らむのよ
そうよ　今頃よ
決まってることよ　知ってるはずよ

なのに…　大きな声　出さないで!
もうたくさんよ　哀しいわ

あなたは膨らませたこと
ないのかしら

私はね　膨らむのよ　
恵み多き愛が
見えないけれど
漂う今頃になると

愛は私に寄り添うの
抱き寄せてもくれる
そして　離れない

私は満たされるのよ
どんどん膨らむのよ

わかるかしら?　あなたに…

愛なんていらないと言う人もいるわ
知ってるわよ

重いとか　まとまらないとか
きっと　見えないモノだからね

見えないけれど　あるのよ
感じるのよ　

見てごらんなさいよ
大きな愛が見えるでしょ

高いところ　そうよもっと遠く
見えた?

そうよ　あそこから来るのよ
来てるのよ

だから今あるのよ　ここに

満ちていくわ
しっかりと艷やかになるの

だから私は膨らみたいのよ

わかったなら　
もう黙っていてちょうだい

そしてその手に握る
名前は知らないけれど

忌々しい道具を置いてちょうだい
お願いよ…

その道具だけは　勘弁してほしいわ

すべてを同じに　正す道具なのよ
簡単に短時間で成す
そんな道具を私は恐れてる

間違いや個性　
つまり自由を無くしてしまうのよ

あなた　疲れてるわね
お休みなさいよ　今日は

愛が降るのよ　満ちるのよ
共に膨らみましょうよ

いいじゃないの　今日ぐらいは

今年も来たのよ　そんな季節が
貴方に…

ありがとう　

そばに居てくれたのよね　
気が付かないでいたの

ごめんなさい