「自社が採用したいのはこんな人」を超スマートに社内共有する方法
こういうやつです。
結論からいうと採用ペルソナがなぜ必要で、どう作るかという話です。仕事上、毎月40名近くの人事さんから、採用ターゲットの詳細を聞きますがだいたいが曖昧。
戦略的に敢えて「曖昧」にターゲット設定することもありますが、そういうわけでもなく「これまでこんな感じでやってきたから。。」が多いです。ただ、もうマーケティング観点の低い採用は淘汰される時代。期が変わっても、担当が変わっても、再現性高く採用を成功させるためには戦略が大事。
今回は大量の人事さんと企んだ結果、徐々に見えてきたペルソナ作りの勝ちパターンを紹介します。
1.ペルソナって本当に必要?
先に言っておきますがぶっちゃけ採用ペルソナ自体は必須じゃないです。なんなら採用においては、うまく行ってる会社でも作ってない方が多いかもしれません。
しかし、狙うべき求職者を理解し、理解したことを組織に共有することは超重要です。チャネル選定/コンテンツの出し方/求人票の中身/スカウトの文章/資料のデザイン等を磨く上で、理想の求職者を明らかにすることは欠かせません。
2.誤解されやすいターゲットとペルソナの違い
これについては人事の方からよく聞かれますが、シンプルに抽象度の違いです。ターゲットはそういうグループに属する集団、ペルソナはターゲットの中でもドンピシャな個人くらいに捉えていいです。
意外と一緒に考えてる人が多い部分ですね。ここで言いたいのは、ペルソナを設定したからといってペルソナを採用するわけではないということ。ペルソナ周辺を狙っていく気概のもと、戦略設計することが大事です。
だからペルソナは志向性や行動特徴、趣味など一見関係ない部分まで落としていくことが大事だったりもするんです。
など、いざ組織を振り返って見ると、面接時に意識もしてなかった特徴/傾向が出たことはありませんか?まとめると、ペルソナを設計する目的は理想ターゲットの価値観を把握することで、採用マーケティングが簡単になるためです。
人事の方と話していて、「でもペルソナってここまで具体的に設計しても、こんな人来なくない?」と聞かれることが多いです。
こんな人来なくていいんです。人なんてみんな全然違うので、ペルソナは面接に来ません。来たら普通にホラーです。上手く行っても「ペルソナに近しいといえば近しいかな?」くらいの人しか来ないですし、求める要件さえ満たしていれば結果オーライです。
3.事業観点でペルソナの左半身を設計
そもそも企業が人を採用する目的はほとんどの場合、特定の立場から事業成長させるためです。だからこそ、まず整理すべきは「特定の立場」の勝ち筋を整理すること。そのためにまずは「求人職種のKGI/KPI/業務内容」を整理します。ここは箇条書き程度で問題ないです。
そこを起点として、次に取り掛かるべきは「その職種で目標達成し続ける社員に通底する要素」を整理します。要はエース社員の共通項模索です。正直、ここがペルソナ設計していく上で最も難しいポイントです。
など、企業や職種によって抽象度のばらつきがあるので、そこに縛られず収束していくことが大事です。ただ、この項目の目的は「再現性高く事業を伸ばせる人」を採用するため。そのため上手く作れない場合、はじめの内は組織として最も納得できる方法で設計しても問題ありません。
4.ベネフィット観点でペルソナの右半身を設計
ここまでで出た要素はあくまで「自社にとって有益っぽい人」というだけです。ただし、今は候補者を選ぶ時代ではなく選ばれる時代。そのため自社の持つリソースと「求職者にとって有益な環境」を掛け合わせていきます。
設計の切り口としておすすめなのは「キャリアにおけるwill」と「次のキャリアに求める環境」です。ここも左半身のくだり同様に、今いる社員からインタビューして親和性が高そうな要素で仕上げていって問題ありません。
※出来上がった要素がマーケットの中でもレア過ぎると意味ないので注意
5.どんな人かひたすら肉付けして具体化
ここからは割と簡単で、「じゃあそういうスキルやマインドを持ち合わせてる人の経歴や性格って?」を肉付けしていきます。ここも、よっぽど人事の方がこの職種に精通してない限りはここも現場の力を借りてリアルな内容を作っていくべきです。結果として出来たペルソナはこんな感じです。
手順をまとめるとこうです。
なんとなくイメージは湧いて頂けたでしょうか。あくまで上記の項目は最低限の要素で、ここから具体化していくための項目があるに越したことはありません。