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由井薗先生、社会科チームのみなさんから学んだこと
社会科という教科は、子どものころから好きだったので、自分の中で自信がありました。
初めて社会科を担当したのは、今から8年ほど前でした。
そこまで他の人に学ぶということはしておらず、自己流でやっていました。
その時にやっていたのは、「クイズ形式」
にすること。
あらかじめ、教科書でキーポイントになっていることをワードで打ち込み、大事なところを隠し、子どもに見せるという方法です。
隣のクラスの先生からは、「答え探しだ」と言われますが、明確な答えは得られず…
ただし、子どもたちは、クイズに前向きに取り組んでいたように思います。
私立学校に勤務していた時、教頭先生が、言われたのは、「先生は、社会が好きというのが、子どもに伝わっているからいいと思う」と言われました。
その時は、ほぼ毎回、各単元で扱われている内容の「プラスアルファ」として、「意外、ビックリすること」をパワポでまとめていました。子どもたちも、「おもしろい」と言ってくれることが多々ありました。
隣のクラスの先生の社会科を見学した時に気が付いたことも、「先生が楽しそうに授業をしていること」でした。
由井薗先生がよくおっしゃる「子どもの情動」を動かすためには、「目の前の教師の喜怒哀楽」は大切なのかなと思います。
一つは、今まで書いてきたように、「教師がその気持ちを表すこと」。
もう一つは、「授業の雰囲気づくり」です。
遅くなりましたが、今回は、由井薗先生と出会い、その背中を追い、実践した中で、気が付いたことをまとめています。
残りが少なくなりましたが、それは、今年担任をする4年生が、高学年にさしかかり、「自分」という個が確立し始めた今だからこそ必要なこと。そんな子どもたちにとって、社会科を学ぶ、ひいては「社会の形成者」になっていくためには、「情動(気持ち)」が突き動かされるための授業をしたい。そのために考えました。
下の写真は、最近、由井薗先生からご提供いただいたデータで、「安心の砦 釜石の堤防」の授業をした動画から切り取ったものです。あらかじめ断っておきますが、自分の中でも反省点が多く残る授業です。
1枚目の写真は、「2つの港」について考えるシーン。
「商港」と、「漁港」の地図記号の違いを2人の男の子が見つけ、体で表現しているところです。
2枚目の写真は、東日本大震災によって被災した方々の気持ちになって考えるシーンです。
この点が、授業の最大の反省点だと自省します。
1枚目の写真のように、授業の初めは、「明るい雰囲気」で誰もが意見やつぶやきがあふれるようにしていくのはよかったです。
逆に、2枚目の写真は、実際に被災されている方の気持ちを考えるシーンなので、「深く考える」、「真剣に考える」ことが必要でした。意見も出ない、何を言ったらいいかわからない。だから、立ち止まる。
1枚目の写真の授業の流れのままの雰囲気が続いてしまいました。
これは、1時間で終えようと勇み足になった結果です。実は、途中で「1時間で終わらせると、最後が軽くなってしまう」と予想できていました。
由井薗先生が考えられた流れでは、一枚一枚写真について、じっくり見たり、更に動画を見たりすることがありました。こちらをスピードアップし、動画も見ていませんでした。
最近、校長先生とお話をする機会があり、以下のことを意識するとよいと言われました。
一つ目は、自分の実践を振り返っておくこと。それを次に受け持つ学年に生かすために、反省しておく。
二つ目は、数々の実績をしてきた中で、最初はいい取り組みだと思っても、最初は熱が高くて、最後は冷めてしまう印象がある。次に生かすためにはどういうまとめがよかったのか。
今回も考えてみると、課題は残りましたが、「安心の砦 釜石の堤防」の1時間の授業を終えて、その後について考えていませんでした。
授業は、3月10日に行いました。最後に、「あなたは明日のニュースをどんなことを考えながら見ますか?」と子どもたちに聞きました。3月11日に東日本大震災のことをニュース等で目にする子どもちもいたことでしょう。逆に、見なかった子どももいたと思います。(こちらの方が多いと思います)
意外と学年末はやることが多い中で、正直、この記事を書くまでは、授業のことはほとんど考えていませんでした。
一言でも、「この前、釜石のことを取り上げたけど、考えたことがあったら教えて」と聞けば、「大きな堤防があるなんて知らなかった。根室にもあるのかな」といったような話が聞けるかもしれません。
教師である自分は授業をした。その後に、「子ども目線」で何を感じたのかについては、聞いておくことは、校長先生がおっしゃっていた「次に生かすための手立て」になるのかなと思いました。
この5分あればできることは、教師が1時間の授業を大事にしているというメッセージにもなると思います。
この積み重ねは、社会科に限らず、どの授業でもできるのではないかと思います。
余談になりますが、先日、子どもたちに1年間を振り返ってアンケートをとりました。
ニコニコ(ニヤニヤ?)忖度なしで書いてくれている子が多かったのです。放課後に、アンケートを読んでいると、わかってはいたけど、改めて改善しなければということがいくつもありました。
いつも言葉で伝えられていたことが、子どもたちの文字で書かれていたから、ストレートに伝わってきたのかもしれません。
このように、授業にしても、アンケートにしても日々振り返り、前に進むことが教師にとって必要なことなのかなと感じました。
せんちゃん