フォーマンセルfを終えて ゆD_石井雄大@埼玉
先日、フォーマンセルfを終えました。感想を書きたいと思います。
1.志望動機と課題意識
授業てらすに参加し、すぐにフォーマンセルに応募しました。
一番は授業力向上。全国の優秀な先生方に授業をみてもらうためです。
もうひとつは、入門期の算数を楽しいものにしたかったからです。
筆者は今年度、1年生を担任しています。何もかもが初めての時期。入学して早々、「学習が嫌い」と思ってほしくありません。なにより、「楽しい」と思える授業づくりをしたかったのです。
初任の頃、2年生を担任しました。学級開きのときに、好きな教科を聞きました。「図工」「体育」…実技教科ばかり。「算数」と答えた子は1人だけでした。
「1年間しか過ごしていないのに、もう嫌いになっている…(あるいは、嫌いではないが、好きではない。)」 とても衝撃を受けたのを覚えています。
だからこそ、「算数が楽しい」と思える子どもたちを育てたかったのです。
2.フォーマンセルからの学び
①「問い」にズレをつくる。
私は、算数の授業を映像で分析してもらいました。
引き算の最初の1回目でした。事前に授業構想を相談してから、フォーマンセルのメンバーに見てもらいました。
チームリーダーのサトシさんから、言われたことを覚えています。
「この授業に、「問い」のズレはあったかな?」
自分の中で「( ゚д゚)ハッ!」としたのを覚えています。
ブロックの動かし方、絵をつかったおはなしづくりなど、どう展開するか、そこだけに頭がいっぱいだった自分に気づかされました。
「「ズレ」をつくることで、子どもたちは「なんで?」「知りたい!」「やりたい!」という想いを引き出すことができる。」
「たくさん「たい(鯛)」をつくろう!」
すごく納得しました。授業観が変わった瞬間でもありました。
②「称賛」と「価値づけ」の違い
子ども同士の対話をつなぐ大切さを学びました。
どの学年であっても「聴く」ことは大切です。
「聴く」ことができれば、対話ができるクラスになります。
では、どうやって「聴く」姿勢をつけ、対話をつないでいくか。
まずは、教師の「価値づけ」が大事だということを改めて学びました。
「行為をほめるだけでは、その場で終わり。「聴く」という行為の「価値」をきちんと伝えていくことが大切。」
確かに!と思いました。「称賛」と「価値づけ」の区別があまりできていなかったように思います。
「なぜその行為がよいのか」という価値づけを心がけていきたいと思いました。
3.フォーマンセルの成果
子どもたちが変わりました。その後の授業です。
長さの単元です。
「わかざりをつくります。できるだけ長くつくりましょう。」
子どもたちは必死になって作りました。
「一番長くするぞ!」 とても張り切っていました。
いざ完成して、班ごとに長さを比べました。
すると、ある子がおかしいことに気づきました。
「たくさんつないでいるのに、○○さんの班より短い…」
すると、子どもたちはわかざりの個数を数えました。
1番長い班は45個つないでいました。
けれど、2番に長い班は55個もつないでいたのです。
「えっ?どうして?」
子どもたちはいろんなことを言い始めました。
「まずみんな20個だけつなごう」
ある子の言葉に、子どもたちは反応しました。
子どもたちは、20個つないでいきました。
だけど、どの班も、やっぱり長さがばらばらになるのです。
「知りたい!!」「もっとやりたい!!」
たくさん「たい(鯛)」が飛び出してきた瞬間でした。
するとある子が、「つなぎ方に秘密があるんじゃない?」
と、鋭い答えを出しました。
のりづけをする部分を短くすれば、ひとつの円は大きくなります。
つなげていけば、わかざりは長くなります。
のりづけする部分を長くすれば、ひとつの円はちいさくなります。
つなげていけば、わかざりは短くなります。
「なるほど!」
すると、より長いわかざりをつくりだそうと、どの班もがんばりました。
子どもたちで授業を創り上げていった瞬間でした。
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4.「べんきょうがたのしい」
最近、私のクラスでよく聴く言葉です。授業中のことです。
ある子が授業中、突然「勉強がたのしい」とつぶやきました。
すると、周りの子たちも呼応するかのように「楽しい!」と言いだしたのです。
また、勤務校では学校生活の様子を知るために、アンケートをとっています。その中で、「最近たのしかったことは?」という質問項目に、
多くの子が「べんきょうがたのしいこと」という回答を出しました。
とても驚きであり、手ごたえを感じた瞬間でした。
今後もフォーマンセルに参加し、子どもたちの事実をたくさんつくっていきたいです。
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