
業態転換や新事業の種 発見のプロセス
数字を使わない分析が重要
経営は数字だ数字を見れば悪いところがわかる。
と耳にする機会が多いかと思います。
確かに今月の粗利、今期の経常利益、過去10年の売上推移 など
経営や営業活動には数字がつきものです。
日々を振り返り、修正点を見つけるにはわかりやすい指標で
数字に強くなることは重要だと思います。
ただ、よく見てほしいのですが、
今月の粗利も今期の経常利益も過去10年の売上推移も
過去の頑張った結果でしかないのです。
これから将来取り組むべき数字はどこにも出ていません。
「どのようなお客様」に、わが社の「どのサービス」で、「どのようなことを実現してほしい」のかはまず言葉で表すものです。
もしかしたら数字の中に、新しいお客様の芽や新しいサービスの芽を見つけることはできるかもしれません。
これも過去の数字の発見にすぎません。
この発見を言葉にすることで将来の事業の道が開けるものだと思います。
言葉にする作業を大事にする
この言葉にする作業は、おひとりで事業をする方は、
もしかしたら必要ないかもしれません。
他のメンバーと共同作業をする企業や、事業部チームの単位で動く場合は、
言語化をしないと目標への想いがバラバラになってしまいます。
この作業を雑にしてしまうと、各々へ正しい想いが伝わらず
逆に障壁となって現れてしまうのです。
「なんで自分がやらなくてはならないんだよ」
「今のままでいいじゃないか」
「日々の業務で忙しいんだから邪魔をするなよ」
と、抵抗勢力になる原因になります。
逆に非常に協力的になっていただけるメンバーでも
「なんか協力してくれる方向性が違うんだよな・・・」
と思うこともありますが、これもきちんと言語化されたものが
共有できていないことが原因の場合が多くあります。
言語化したことを検証する。
この検証段階で、アンケート、テスト販売、期間を絞って売上検証など、
はじめて数字を使うことが求められるフェーズに移ることになります。
どのように言語化していくのか?
それではどのように言語化していくのが良いのでしょうか。
「今までのお客様は、このようなサービスを求めているはずだ」
このようにお客様から推定してサービスを構築される方もいらっしゃいます。
経験値から動くことも間違えていないですが、
メンバーに共有する言語化がきちんとできていません。
「今までのお客様像」がメンバー各々違うことに気付く必要があります。
この場合、会社や事業を俯瞰して見ることができる
環境分析を行うことが適切です。
はじめの環境分析
環境分析はいくつもありますが、はじめの環境分析として
3C分析、5F分析、SWOT分析、クロスSWOT分析 があります。
これらは、消費環境、競合環境と自社のポジションを俯瞰してみることが できるツールで、大まかな方針策定がきる環境分析ツールです。
次項では、環境分析の注意を紹介していきます。