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前回記事の、更なるエピソード

最初の義実家への帰省時には何かと予定が入っていて、それを人に任せる手配に追われました。電話をかけたり荷物を詰めたりしている最中に、実家とケアマネさんから電話が。父がキャンセルしていたはずの大腸検査、実はきちんとキャンセルになっていなくて、病院のスタッフさんが父が来院しないことを心配して、あちこちに連絡して下さっていたのです。これが最初の騒動…やれやれ。

そんな中、自分も大きなチョンボをしました。何万円もお金を預かってもらわないとならないことがあり、出発前日に用意していたのに、その方のお宅で渡そうとしたら、書類はあるのにお金の封筒だけがなくなっていて…そのまま義実家へ向けて出発しようとしていたのですが、もしかして家の外に落としているのではと心配になって自宅へ戻ったら、予想が的中 汗。玄関先にペラっと落ちていて…あぁ、見つかって本当によかったです。

今回一番のトラブルだった父のモノ盗られ妄想は、認知症のレベルが1段階上がったという認識をした初めての経験でした。

帰宅した日の夜はもう疲れてしまって、私は話だけでもしておこうと、父に「ヘルパーさんがモノを盗るなんて犯罪やし、そんなことしたら、もう仕事に就けなくなるから、絶対に盗ってはいないよ」と冷静に話すのですが、父は「盗られたところを見たんや、それが証明できなくて悔しい」と、お互いに平行線のままでした。

翌朝失くしものが見つかった時、まだ正気が9割以上残っている父に大きなショックが襲って来ました。自分が間違っていたんや、信じられない…ヘルパーさんに謝らないといけない、でも許してもらえなかったらどうしよう、死んでお詫びしないといけない…。痛いほどその気持ちが分かり、2人で大泣きしました。

後で分かったのですが、父は盗ったと思っていたヘルパーさんではない人に「あなたが盗ったんでしょう、いつ返してくれるんですか」と言っていたのです。私が居た日に来てくれたヘルパーさんに土下座して謝って…実は、その人のことを初め疑っていたのに、別のヘルパーさんを責めていたのです。

その日の夕方、ちょうど両親のかかりつけ医が往診に来てくださって、父が席を外している間に日中の出来事をお伝えしました。「認知症患者の特徴の1つとして、自分の主張が誰かに否定されると、何とか肯定したいがために、脳が事実でない映像を作り出す」とおっしゃる。つまり、父が見た光景というのは、後付けらしいのです。

とりあえずこの騒動は収拾を付けることが出来、自宅へ戻りました。その2日後また義実家へ向かう訳ですが、用事を済ませるために車で動き回っている間に、やっちまいました…ハッチバックドアを手すりにぶつけて…汗。人身事故でなかったのが幸いですが。

2回目の義実家へ…片道約2時間半~3時間のドライブです。ところが、到着したら誰の車もなく、玄関にも鍵がかかっていて…家人は(忙しかったのでしょう)私に家族葬会場で集合ということを伝えてくれていなかったのです!途中に「会場はここやな」って確認して通過していただけに、ショックが大きい!40分のロスタイムとロスガソリン!

その後は回想してみて、失敗やトラブルはなかったように思います…喪中はがきもようやくプリントアウト出来たので、これでしばらくは穏やかに過ごしたい…家人は過酷な労働に戻っているので、とりあえず私が家を平穏無事な場所にするのみです。

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