続)Q.お客さまの要求に対する対応について、対応可能な場合は、そのまま受けてしまって良いのでしょうか?一度OKするとそのまま期待値が上がってしまいそうで、悩んでいます。
A.「大変申し訳ございません、先に申し上げました通り、〇〇についてはご対応できかねてしまいます。〇〇ということでしたら対応が可能ですので、是非ご検討下さいませ。」と言いましょう。
こんばんは!
昨日の続編です。
B.対応不可能である。場合ですね。
さて、お客さまのご要望において、対応不可能な時に真っ先に考えなければいけないことは下記3点です。
1.過去にそのような要望が不可能な旨を伝えたことがあるか?
2.そのエビデンスは残っているか?
3.代替案の提示は可能か?
それぞれ解説をしていきます。
1.過去にそのような要望が不可能な旨を伝えたことがあるか?
守りを考えた時に最重要事項です。先手を打って過去に不可能な旨、伝えてさえいれば、大丈夫です。
この守りの部分を属人的にしないために、契約書や契約約款を鉄壁なものにすることが大事なのです。
逆に、過去に先手を打って不可能な旨を伝えておらず、相手に要望を出された時は、もう相手とのコミュニケーションにおいて100点満点をとる可能性は永久に失ったものと考えてください。(よっぽど巻き返しのドラマがあれば別ですが、通常それはないor多大な労力を要する)
「何をおいても、先手を打たれたらおしまい」
この点に気をつけて下さい。
2.そのエビデンス(証明・証拠)は残っているか?
1に関連して、これも最重要事項です。
実際に言った言わないになったら、かなり不毛な泥仕合が始まり、そうなるとどんな結末にせよ無傷ではいられません。100点満点どころか、そのままではお客さまからのリピートはほぼなくなることを覚悟したほうが良いです。
その時にスマートに解決する術は「エビデンスを残すこと」以外にはないのです。
私の会社でも、言った言わないの問題になった時、クライアントの社長さんから「エビデンスを提出してください」と即座に言われたこともあります。(この社長はクレバーな方ということですね)
電話をした際に決めてしまったことなどは、必ず改めてメールに残しましょう。
「先程はご対応誠にありがとうございました。〇〇の旨、改めて承知致しました。宜しくお願い致します」というように、軽くでも良いので、必ず文面に残しましょう。
もしもエビデンスが残っていれば、例文は、、
「大変申し訳ございません、〇〇月〇〇日のメールでお送りしておりますように、〇〇についてはご対応できかねてしまいます。(念の為、本メールに文面を添付致します)〇〇ということでしたら対応が可能ですので、是非ご検討下さいませ。」
と、鉄壁の守りになります。これなら安心です。
3.代替案の提示は可能か?
ここもとても大事です。代替案を示すことで、
・お客さまの本質的なゴールを達成することによって満足度を担保する。
・手段にとらわれず、自分が目的(why)思考であることをお客さまにアピールできる
前者は言わずもがなですが、後者もビジネスパーソンとしての評価を上げるためにとても大事です。あなたが「ヒト」ではなく、「コト」に向き合っていることをアピールすることで、相手も戦意を喪失するものです。
あなたの仕事を評価するのは人です。
あなたに仕事を依頼するのは人です。
あなたに報酬を払うのも人なのです。
なにかが難しかった場合は頭を捻って、ゴールを達成する別の手段を必ず添えるようにしましょう。(金額がかかるパターン、かからないパターンなどで出せると良いでしょう)
さて、以上3つのポイントでした。
一見、自分の守りを鉄壁にする術に終始しているように見えますが、今日や私が発信するすべてのテクニックは本質的には、「お客さまを幸せにするためのもの」であるということをまず理解してください。
私自身が、紆余曲折を経て編み出したコミュニケーションです。
これらを実践し、マスターして頂けた頃、きっとお客さまが幸せになっている姿を目にできると思いますので、是非実践して下さい。
最後に、地味ですが大事なポイントを。
「できかねます」ではなく、必ず、「できかねてしまいます」にしましょう。
相手の立場からしたら、断られて「しまった」のですから、
その立場に寄り添う姿勢を見せなければなりません。
ビジネスでは、たった数文字のタイプであなたは「嫌なやつ」にも「いいやつ」にもなってしまうのです。
すべてが変わってくるということを、意識してみてください。
「テクニックなき親切」はリスクがいっぱい。
これを肝に銘じて頂ければと思います。
それでは、また次回に!
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