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JTEKTのコンピタンスでアカルイミライを

10月15日~18日に開催されたJAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024では、ジェイテクトブースへたくさんの方に足を運んでいただき、誠にありがとうございました。

「ジェイテクトには、こんなにも沢山のコンピタンスがあるのか!」
ブースに掲示したジェイテクトのコンピタンス一覧をご覧になられた来訪者からは、このような驚きの声を幾度となくお聞きました。
本展示会出展に際し、スタートアップとのマッチングに向け、ジェイテクトは全事業部を挙げてコンピタンスを明示化しました。少し苦労を伴いましたが、一覧に表すことで、改めてジェイテクトには数多くのコンピタンスがあり、新たなソリューションを生み出す基盤が整っていることを確信しました。
今回のnoteでは、未来を見据えたジェイテクトのコンピタンス活用事例についてお話しいたします。

ジェイテクトが保有するコンピタンスの一例

コンピタンスを活用したフライトコントローラーとは

JAPAN MOBILITY SHOW BIZWEEK 2024では、コンピタンス一覧と同時に、それらコンピタンスを活用したソリューションの事例もブースに掲示しました。事例の中で最も注目を浴びたのが、「ドローン用フライトコントローラー」。多くの来訪者から、「なぜジェイテクトがフライトコントローラーの開発に取り組んでいるのか?」という質問をお受けしました。

ブースに掲示した、ジェイテクトが提供するソリューションの一例

ジェイテクトは、ドローンの補助電源として高耐熱リチウムイオンキャパシタ「Libuddy®」をドローンメーカーに提案していますが、その際に産業用ドローンを開発するプロドローン社から、「ジェイテクトさんは制御技術を持っていますよね?私たちは、ドローンに使える安全で信頼性の高い国産の制御システムを探しています」と相談を受けました。この時は、何気ないコミュニケーションの中から制御技術の話題になったのですが、いずれにせよプロドローン社がジェイテクトのコンピタンスを認識されていたことが、フライトコントローラーの共創につながったのです。

ジェイテクトがフライトコントローラーを開発する意義

ジェイテクトは1988年、クルマのハンドルの動きをタイヤに伝える「電動パワーステアリング(EPS)」を世界で初めて開発し、世界中のお客様に供給しています。ジェイテクトのEPSは、長年にわたり人々の命を預かり、世界中のドライバーの安全・安心・快適な運転を支えてきました。さらには、このEPSで磨きをかけたモーター制御技術や長時間使用に耐えられる信頼性といったコンピタンスを活用して、クルマ以外のモビリティや社会の課題を解決する新たなソリューションの創出を目指しています。
こうしたジェイテクトの思いと、地域から一番信頼されるドローンカンパニーを目指すプロドローン社の思いが合致し、信頼性の高い国産フライトコントローラーの開発に着手することとなりました。

※参考:9月12日プレスリリース「ドローンの姿勢制御システムの開発に着手」
https://www.jtekt.co.jp/news/2024/004059.html

(左)フライトコントローラーが搭載されたドローン(提供:プロドローン社)、
(右)フライトコントローラー試作品

愛知県と、プロドローン社やジェイテクトなど民間企業が参画する官民連携プロジェクト「空と道がつながる愛知モデル2030」では、人口密度の低い地域へのドローンを使った物資搬送の実証実験が始まりました。将来的に、私たちが開発するフライトコントローラーが、長距離搬送でも安定的な姿勢制御を実現し、ドローンによる物流が遠隔地や離島との希望の架け橋になることに期待しています。

ジェイテクトのコンピタンスで介護課題も解決

もう一つのコンピタンス活用事例として、介護専用アシストスーツ「J-PAS fleairy®」をご紹介します。こちらもEPSのコンピタンスを応用したものであり、モーターとセンサーを用いて人の動きに調和し、必要な時に必要な力をアシストするスーツです。
昨今、超高齢社会における介護負担増が社会課題となっており、介助者の負荷軽減が求められています。その中でも介護現場では腰痛による労災が極めて多く、J-PAS fleairy®は介護作業における腰の負担軽減に着目して開発されました。現在までに国内160施設にご採用いただき、少しずつではありますが、認知と評判が広がりつつあります。

J-PAS fleairy®を装着してベッド介助

この先も環境変化に伴う社会課題に対し、ジェイテクトのコンピタンスを生かしたソリューションを提供してまいります。しかし、数多のコンピタンスを保有しているとはいえ、ジェイテクト単独では斬新なソリューションの創出が困難なケースにも直面するでしょう。そうした場合は、オープンイノベーションでスタートアップなど新たなパートナーと手を結び、シナジーによるソリューション共創を推進していきます。
そのためにも、未来を創る共創パートナーとしてジェイテクトを選んでいただけるよう、これからも私たちのコンピタンスをしっかりと発信していきたいと思います。

次回予告

ジェイテクトは、JTEKT Group 2030 Vision「モノづくりとモノづくり設備でモビリティ社会の未来を創るソリューションプロバイダー」を掲げています。従来「ソリューションプロバイダー」は、システムの開発や運用などを請け負う「システムインテグレーター」とほぼ同義語として使われていましたが、最近はそれ以外の意味でも使われつつあります。
次回は、ジェイテクトグループが定義する「ソリューションプロバイダー」についてお話ししたいと思います。

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