それぞれの2019年トレンド予測
櫻田サロン改め櫻田ラボのオフ会が、2019年も始まりました!
サロンから、ラボへアップデート!ということで、前半部分についてはすでにレポートが掲載されています。今回、オフ会後半をレポートするのは、櫻田ラボ文章担当(?)の角田です!
後半のテーマは、「2019年トレンド予測」。
櫻田さんのトレンド予測を聞き、そして参加したメンバーでもトレンド予測を行ってみました。
トレンド予測は、過去の流れから追う
まずは、櫻田さんのトレンド予測の発表です。ずばり「ビジュアルコンテンツにおけるサードウェーブの加速」。サードウェーブとは? 加速とは? そんな“問い”だらけのこの言葉をひも解いていきます。
初めに、櫻田ラボ(サロン)の第1回オフ会(2018年3月)で話したことを振り返り、当時予測していたトレンドについて話してくれました。
櫻田さん自身がビジュアルコンテンツに着手し始めた頃からの流れとともに、当時思い描いていたことが参加者にも伝わってきました。
・ファーストウェーブ
当時(2010−14年)はビジュアルコンテンツが注目され始めたばかりで、まだスマホが普及しておらず、PC最適が図られていた時期でした。
広い画面に情報を詰め込み、かつ目新しさからバズ狙いにも用いられていたそうです。
「『これで100万PVを狙えますか?』と聞かれたこともあるけど、そんなこと知りませんよ(笑)」
櫻田さんのこの一言が、ビジュアルシンキング黎明期であるファーストウェーブを物語っているようでした。
・セカンドウェーブ
スマホが普及し、縦スクロールで情報を見ることが増えてきたため、スマホ画面に適したコンテンツが増えました。
スクロール中に飽きがこないよう、ストーリー性を持たせることが重要視され始めた頃でもあります。
また、小さいスマホの画面の中で多くの情報を伝えるべく、ポップアップなどのインタラクティブな要素も盛り込まれました。
しかしこれらは、そのまどろっこしさによって、あまり普及しなかったそうです。
「この時はビジュアルシンキング嫌だなあと思っていました」と櫻田さんが語っていたのが意外でした。
・サードウェーブ
櫻田ラボが始まった2018年頃から、ビジュアルコンテンツの多様化が進みました。
インフォグラフィック、グラレコ、スケッチノートなど、それぞれがそれぞれの形でコンテンツ制作に取り組んでいます。
その多様化を加速させたのが「マイクロ」「ミックス」「アナログ」という3つの要素。一口サイズの情報(マイクロ)が様々な手法で詰め込まれ(ミックス)、作者の人間性まで見えてくる(アナログ)コンテンツが生まれているのです。
そして、櫻田さんは、2019年はこのサードウェーブが加速すると予測しており、「櫻田ラボはそれを実現していく場にしていく」と話しています。
では、そう考える理由は何なのでしょうか?
「社会的要因」と「技術的要因」から予測する
トレンド予測をする際、櫻田さんは「社会的要因」と「技術的(テクノロジー)要因」という2点を挙げました。
①社会的要因
1つ目の社会的要因の中でも多様性社会と情報社会という二つの観点が存在します。
まず、多様性社会について。
世の中では多様化が進められていますが、櫻田さんはそこで起こっている問題に着目しています。
多様化が進むにつれて、今まで交わってこなかった人が交わり、対立が起きている。そんな状態を良くするために、ビジュアルは一役買うといいます。
文章では、最初から読んで全体像を掴むのに時間がかかり、一か所でも引っかかる点があればその先は読まれづらい。
しかし、ビジュアルでは最初に全体像を提示することができ、包括的に理解してもらいやすいため、対立する点が少なくて済むということです。
とはいっても、毎回壮大なインフォグラフィックを作るのは大変。だからこそ、「マイクロ」「ミックス」「アナログ」の3要素から、コンパクトかつ様々な手法で、人の心を動かす情報を提供することが求められるのです。
ビジュアルコンテンツに落とし込む際には、こういった要素が挙げられます。
次に、情報社会について。
現代は、いうまでもなく情報過多です。
そうしたなかで、櫻田さんは特に、以下の5つに課題感を抱いています。
1.情報量の増加
2.情報の複雑化
3.情報流通の加速化
4.情報の分断
5.フェイクの氾濫
まとめると、「大量の情報が複雑でありながら一瞬で過ぎ去り、偏った情報の中に嘘も紛れている」といったところでしょうか。
こうした課題を解決するうえでも、ビジュアルが一役買います。
それぞれに対して、ビジュアルによってこうアプローチできるのです。
これもまとめてみると、「興味を引くよう直感的に提供し、複数パッケージされた情報を保存性の高い場所に置き、かつソース元を提示することで信頼感を高める」といったところでしょう。
②技術的要因
櫻田さんは、近年の5つの技術革新を挙げましたが、その中でも特に5Gに注目しているといいます。
インターネットはさらに高速になり、より膨大な情報がやり取りされるなかで、テキストでも動画でもない間を埋めるものの需要が高まるのでしょう。
トレンド予測から、自分がやることを決めていく
以上のことから、「社会的要因」と「技術的要因」より、「サードウェーブが加速する」というトレンド予測を立てたのでした。
櫻田さん自身は、加速するサードウェーブの中で、タイムラプスの活用や連作(シリーズ)の作成などに取り組むそうです。
(サロンメンバーの間でもタイムラプスを使ったアウトプットが続々と…)
このようにトレンドを予測すると、「自分が何をやっていくのか」が明確になるので、トレンド予測は重要になるのでしょう。
(櫻田さんによるトレンド予測の考え方)
さて、櫻田さんのトレンド予測を聞いたあと、参加者もそれぞれでトレンド予測をしてみました。
僕の場合は、このようになりました。
いかがでしょうか?
今回のオフ会は情報量が非常に多く、参加者は脳をたくさん刺激して帰っていきました。
僕の中でのキーワードは、「情報の信頼性」。
それは、アナログ表現で人間味を表現し、制作者を表記するということから、「信頼性が大事になっていくのかな?」という気がしました。
これを読んでくださった方のトレンド予測は、どんなものになりましたか?
自分の興味あるもので予測してみて、自身の生活に役立てていただければ幸いです!
櫻田潤の「ビジュアルシンキング」ラボ
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お問い合わせ:junsakurada.salon@gmail.com
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テキスト:角田 尭史
編集:石川 遼
写真:池田 実加
プレゼンテーション制作:櫻田 潤