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夏休み明けの登校
代表理事の世古智恵です。
1学期などに不登校だったお子さんの親御さんから
「どうしたら2学期に登校してくれるでしょうか?」
と切実なお悩みを多く受けます。
これまで毎日お子さんの様子を見守ってきた親御さんは、
2学期の始業式までハラハラ過ごされています。
そして、2学期の始業式の日に再登校出来ず、
お子さんから「明日は行くから今日は行けない」と言われ、
絶望的な気持ちになられています。
では、なぜ、お子さんは再登校出来なかったと思いますか?
その問題を解決しないと、いつまで経っても不登校は解決せず、
2学期も不登校は続いてしまいます。
顧問の伊藤幸弘先生も「不登校には必ず理由がある」と
おっしゃっています。
その理由は、お子さんや家庭&学校などの環境によって千差万別です。
例えば、
・学校の友人関係や教室内の様子、部活や先生との相性が悪い
・塾での人間関係やクラスの悩みなどの問題
・本人の勉強に対するストレスや進路への不安
・家庭内のストレスで無気力になっている
・非行に興味を持っている
・ネットやスマホ、ゲーム依存により、四六時中、電子機器を触っていたい
・昼夜逆転の生活習慣により、朝に寝るため登校出来ない
・ストレスによる胃痛や腹痛、起立性調節障害や心疾患などの病的な問題
・怠けたり、わがままが抑えられず習慣化してしまっている
・プライドが高すぎて、周りの環境に馴染ずコミュニケーション取れない
・基礎学力に遅れを取っているので、授業を受けるのが苦痛
これらは、私たちの寮生たちの不登校の原因の一例です。
これらのいくつも併せ持ったお子さんたちに対して、
親御さんたちは、ご自宅で、精神的に限界になるまで
追い詰められていらっしゃいました。
お話をうかがう時、ほとんどの親御さんたちは号泣されています。
何とか解決させたい、親子が笑い合える家庭のサポートをさせて
いただきたいと、いつも強く想いながら、お話をうかがっています。
私たちは「家庭で解決出来るならそれに越したことはない」というのが
大前提です。親御さんが、お子さんと色々向き合っても状況が変わらず、
どうにもお手上げとなった時に、第3者のアウトリーチとして
サポートさせていただいております。
そのため、2学期にお子さんが再登校出来るように、
まずはご家庭で、出来る限りのことはしていただきたいです。
例えば、
・お子さんが夏休みの宿題を1人では終わらせられず、提出出来ないことで先生に叱られると不安になっている場合は、一緒に取り組んであげる(単に問題を親御さんが解くのではなく、一緒に考えたり、丸付けしてあげたり、
管理をしてあげるなどのサポートをしてあげる)
→お子さんが宿題を提出出来ないから休むと言い出すいう理由をなくす
・始業式の持ち物や制服などの準備は、2~3日前までに終えておくため、
一緒になって準備しておく
→当日に靴下が見当たらないので今日は休むと言い出す子もいます。制服や
私服も前夜には並べておいて、すぐ着られるようにしておくこと。
靴は玄関に並べ、すぐ履いて外出しやすくしたり荷物を玄関に置いておく。
この2点だけでも、始業式の朝に、お子さんがストレスなく、何も考えずに準備することが出来ますし、休む理由もなくせるので、効果大です。
とはいえ、この2つをすれば、お子さんが再登校出来るかというと、
そう簡単ではないです。お子さんの心の中は繊細で複雑だからです。
そのため、2学期の始業式の日に、それまで何も準備をしていないと、
お子さんは急に登校出来ないでしょう。
お子さんの不登校の原因を見つけることが大切なのです。
お子さん自身が親御さんに話してくれたり、教えてくれれば良いのですが、
普段の親子関係が肝心であり、親子関係の修復が必要な場合は、
すぐには見つけられません。そして、時に、不登校が長引くと、本人さえも
「なんで自分は不登校なんだろう」と原因が解らなくなってしまうこともあります。
そんな時こそ、私たちのアウトリーチの出番だと思っています。