「稼げるかどうか」でプラットフォームの成否が決まる
本職はプロダクトマネージャーの坂口です。
普段からサービスを拡大するためにはどうすればよいかを考えていますが、その中で1つ思い浮かんだことがあるので、それを整理するために言語化したいと思います。
「稼げるプラットフォーム」の定義
その仮説とは「稼げるプラットフォームじゃないとうまくいかないのでは?」というものです。
具体的に「稼げるプラットフォーム」を説明します。
まず「稼げる」対象は、そのプラットフォームの参加者を指します。
また「稼ぐ」とは「収入を得られる」「コストが下がる」の両方を指します。
ちなみに「お金を稼げる」は、2つの要素に分解されます。
・参加者の価値を拡大できるか?
・価値をお金に換えられるか?
「稼げるプラットフォーム」を分類してみた
この要素を軸としたポジショニングマップを作ると、下記のようになります。
感覚で分類したところもあるので異論・反論もあるとは思いますが、このように分類した理由を説明します。
「価値を増やせる」とは?
「価値を増やす」についてなのですが、お金に換金しきれない部分も含めての「価値」を指します。
このあたりはメタップス社長の佐藤航陽さんが「お金2.0」で提唱している「価値経済」で指す「価値」と同様の意味です。
関連記事
私たちは経済システムの作り手になっていく〜「お金2.0」を読んで〜
http://co-world.me/2017/12/12/post-408/
例えばTwitterやInstagramであれば「影響力」や「信頼」といった価値です。
価値を増やす3つのポイント
この価値を増やすためには3つのポイントがあります。
1:参加人数
2:拡散性
3:自己表現
1:参加人数
まず多くの人に認められてこそ「価値」は増えるので、参加人数が多い必要があります。
2:拡散性
「価値」にレバレッジを効かせて認知を増やす意味で「拡散性」も重要です。
noteは最近、Twitterははてブでシェアされることが増えてきたので、拡散性が増していっています。
Youtube や Instagram自体には拡散する機能が無いですが、他のSNSに広まりやすかったり、口コミを生みやすいという意味で、拡散性が高いと言えるでしょう。
逆にECサイトにはこの拡散性が薄いため、ECサイト内での広告がビジネスとして成り立つという側面はあります。
オークションだったりフリマサービスになると、時々ネタ的な商品が売られていたりするので、そういう意味で拡散性がECよりもあると考えています。
3:自己表現
「価値」を増やすためには、「価値」を増やしたい対象をストレートに伝える…つまり「自己表現」ができる必要があります。
SNSだと自己表現・自己ブランディングをしやすいですが、ECサイトだと売られているもの以外で統一感を出すことが難しいです。
「価値をお金に換えられる」とは?
価値を増やした上で、お金に換えられないとインセンティブとして弱いです。
※今後、仮想通貨が当たり前になると、お金に換える必要がなくなる…という議論もありますが、ここでは省略します。
なので、「お金に換えやすいか」という観点も重要です。
「お金の換えやすさ」での2つのポイント
お金への換えやすさにも2つのポイントがあります。
1:お金をもらえる人の数
2:動くお金の金額
1:お金をもらえる人の数
たくさんの人がお金をもらえる仕組みのほうが、当たり前ですがお金をもらえる可能性も高まります。
例えばnoteやYoutubeは、直接課金だったり広告収入だったりと方法は異なりますが、直接的にお金を稼げますし、誰でもお金をもらえるチャンスがあります。
Twitter自体ではお金を稼げませんが、影響力を持った人には案件が回って来やすいです。
ECサイトであれば、お店側はもちろんのこと、購入者に対してのポイントの特典が豊富です。
2:動くお金の金額
お金が沢山流通していれば、より稼げる可能性も高まります。
ECサイトは直接的にお金が流通しやすいです。
FacebookやTwitterは、広告費という形でお金が流通します。
この「お金の換えやすさ」は、直感的に「このプラットフォームは稼げそうか」を想起させます。
すると参加者のモチベーションが高まり、プラットフォームを拡大させる方向に動くようになります。
右上に分類されないプラットフォームについて
ポジショニングマップで右上に分類されないプラットフォームについてなのですが、右上にないから終わり、というわけでもありません。
例えばニコニコ動画は配信者にお金が入るように方向転換しました。(動画以外のニコニコのサービスでは稼げる仕組みはありましたが、あまりうまくいっていないようです)
http://blog.nicovideo.jp/niconews/38644.html
またTikTokはまだ経済システムが回っていませんが、あそこまで若年層に深く入り込んでいるため、TikTok内のインフルエンサーを使った広告は十分考えられます。
プラットフォームのルールを変えれば、右上にないプラットフォームも復活する可能性は十分にあるはずです。
いかがでしたでしょうか。
いったん思いつくプラットフォームをマッピングして、割ときれいに分類できたのですが、あくまで仮説なので、ご意見などありましたらぜひTwitterで教えてください!
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