何も考えなくて良い時代には、何を考えるんだろう

今「小売再生 リアル店舗はメディアになる」という小売の未来について語られている本を読んでいるのですが、もうメチャクチャ面白い。

普段本ってダラダラ読んじゃうのですが、会社の休み時間も惜しんで読むほど。

その中で出てくるのが、Amazonの話。

Amazonダッシュボタンという、押すだけで注文が完了してしまうボタンをAmazonが販売していますが、それがさらに進化すると「足りなくなったことを検知して勝手に配送される」世界が訪れるそうなのです。

つまり「欲しい」と思わなくても買えてしまう時代が来ると。


そうなると、人はどんどん考える機会が減っていくでしょう。

「何を買おうかな」と考えることって非常にクリエイティブな作業だと思っているのですが、それはどのように人生を豊かにするかを考える大切な時間なはずです。

その時間が薄れるのは、はたして正しいのかなと。

ただ、この本はその先に「リアル店舗は体験をする場所になる」といったことが書いてあるんですね。

そう考えるとそういった「クリエイティブな消費の時間」がリアル店舗に移っていくのかもしれません。


ただ、このような「何も考えない」サービスは増えていくと考えています。

以前「ズボラ旅」という、全部おまかせで旅を組んでくれるサービスがTwitterを中心にバズりましたが、旅を考えることもアウトソーシングしたいニーズが顕在化しました。

情報が増えていて処理が追いつかないからこそ、考えることをどんどん減らしていく動きは抗えないのでしょう。


そうなるとやっぱり重要なのは「好きなことを見つけて、それについて考えること」なんだろうなと思っています。

好きなこと以外はどんどん考えることをアウトソースし、好きなことだけをひたすらに考える。

その好きなことを深めるためにリアルな場所で体験を増やして、視野も広げていく。

そうしていかないと、どんどん人の思考能力が下がっていってしまう。

だから「好きなことがあるかどうか」が人の能力の優劣を決めてしまう時代が来る、そんな気がしています。


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坂口淳一
だいたいスターバックスで、あえてホットティーを飲みながらnoteを書いているので、ホットティー1杯くらいのサポートを頂けたら、こんなにうれしいことはありません。