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レベルについての考察①
経験値とは
近年のファンタジーでは、レベル制を用いていることが多い。まぁ分かりやすい反面、数値にインフレ起こすくらいなら無くてもいいというのはある。
それはともかく、今回はレベルと経験値について考察していく。
経験値とは、育成要素のあるゲームだと大抵あるシステムで、基本的には敵を倒すことで経験値が溜まり、一定数の経験値が溜まるとレベルが上がる。
また、強い敵ほど貰える経験値も多い。序盤から少し高いレベルの敵に挑んで一気にレベルを上げるのも楽しいし、ラノベでは「なんらかの偶然、奇跡、覚醒」などによってめちゃくちゃ強いレベルの敵を倒すことで有り得ないほど強くなるという展開はもはやお約束としてある。
勿論、戦闘だけが経験でないとしてクエストなどの報酬で経験値が得られることもある。
さて、一方でレベル/経験値についての世界観的な説明はされていないことがほとんどだ。プレイヤーに主人公がどれくらい経験を積んだか分かりやすくするための数値なので、当然と言えば当然である。
なので一朝一夕でこれといった設定は決まらない。今回はまずは、色々な作品での経験値の扱われ方を纏めようと思う。
(知っている作品に偏りがあるので、初出のシステムでない場合があります。また、全てを網羅できているわけではありません)
例題
①ドラクエ
1番オーソドックスなパターン。
敵を倒すと経験値が得られる。レベルが上がると自動でステータスが上がる。
一応世界観的には、「戦闘の経験による能力の強化」であるが、メタルスライムなど「強くはないが倒すと大量の経験値が手に入る」という存在もいる。これはこれで研究のしがいがありそうだ。
②龍が如く
敵を倒す以外でも、サブクエストの報酬、ミニゲームや食事で経験値が溜まる。経験値は、スタイルごとに異なる、俗に「マフィア盤」と呼ばれる(正式名称はしらない)ツリーにて、主人公の身体能力の向上や、新たな技の習得などができる。
「龍が如く極」では、真島吾朗というキャラとの因縁を深めることでのみ、通常の3つのマフィア盤とは別に「堂島の龍スタイル」を成長させることができる。
また、「龍が如く0」ではバブル期という時代設定により、経験値ではなくお金で自分の能力を強化していた。
③ポケットモンスター
ポケモンを倒すごとに経験値と、そのポケモンに応じた基礎ポイント(努力値)が手に入る。自動で割り振られるよりプレイヤーの意思を反映でき、レベルが上がるごとに別でステータスを上げるより世界観に寄り添った、わりとよくできた設定だと思う。
しかし対戦育成ゲームとして見た時に若干面倒なので、最近ではアイテムでレベルや基礎ポイントを上げることが出来るようになっている。
④UNDERTALE
敵を倒すと「EXP」が手に入り、「Lv」が上がる。
このゲームは経験値システムを世界観に投影させた珍しいゲームであり、肉体の強さよりも、「精神」と「強さ」が深く結びついている。
設定として汎用性は低いが、とても面白いゲームなので是非やって欲しい。
⑤ソウルシリーズ
フロムゲーなどと呼ばれるやや難易度の高いアクションRPG。経験値についても特殊なシステムを採用しており、レベルアップの他に資金の役割も兼ねている。敵を倒す以外にもそこら中に転がっている死体からも「ソウル」と呼ばれる経験値を手に入れることができる。
能力強化に使うか買い物に使うかの判断の他、プレイヤーが倒されると所持ソウルをその場に落としてしまい、回収する前にもう一度死ぬと全て失ってしまう。
ゲーム的な部分でも緊張感があって好きだが、設定的にも「ソウル」という、魂的な何かを誰かとやり取りするという異質さは、金とかいう紙切れが意味無くなった、荒廃した世界でのダークファンタジーを書く際には参考になるかもしれない。
また、ソウルと一緒に落とす物として「人間性」がある。人間性を消費すると自身の能力を1度死ぬまで上げられる。数少ないNPCを倒すが、主にネズミからよく落ちる。なんでだろうね。
⑥Elona
色々調べていて初めて知ったのだが、あまりに特殊すぎるので紹介させて欲しい。
大量に存在するスキルごとにレベルが設定されているため、ほぼ全ての行動がレベル上げに直結する。
筋力を上げたいなら戦闘で殴りまくるもよし、敢えて重い荷物を持つことでもレベルがあがる。
自由度が高い反面、何をしても経験値が入るため、万が一戦闘系のスキルや主能力をほとんど鍛えていない場合、しかし出現する敵や依頼はLvに依存するため、高レベルなのに弱いので碌に依頼も探索もできないなんてことになりかねない……らしい。
でもこういうシステム、VRMMOもののなろう小説でたまにみる。やっぱりよくないよねこれ。
(そもそも似たようなシステムの普通のゲームなら振り直しができるらしい)。
⑦バトル系エロゲ
えっちすればレベルが上がったりレベルドレインされたりするのは常識である。
とはいえ作者はエロゲーはあんまりやらないので造詣は深くない。変わったものがあったら教えてほしい。
⑧リングフィットアドベンチャー
例外ではあるが一応紹介しとく。
敵を倒す以外にも、エクササイズスキルを使ったり、道中を走ったりギミックをクリアすることで、EXP(エクササイズポイント)を手に入れられる。
するとプレイヤーの筋力が上がる。ついでに主人公の能力も上がってちょっとずつできることが増えたりする。
筆者はジョイコンが壊れてからやってない。
まとめ
以上。適当に上げてみた。
ファンタジー世界に適応する場合、世界観より先にどんなシステムを使うかを決める必要がある。どんなシステムを使うかによって設定は変わってくるからだ。
大まかな設定として「数値化できている理由」はいくつかのパターンがある。
次回以降にまた詳しく解説するが、大抵は魔法、神託、オーパーツのどれかだろう。
正直、「そういうもの」としてそんなに細かく設定を決めなくてもいい部分ではあるが、しっかり決めると物語に絡ませられてなんか奥深く見えることもあるのでオススメだ。