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ドライバー不足という社会問題
はじめまして、JPR広報部の伊藤です。
久しぶりに異動にて広報部に戻って参りました。
さて、「物流2024年問題」が多くのメディアで報道されていますが、「24年問題」とはドライバーの時間外労働規制に伴い発生する諸問題(輸送能力不足など)の総称のことです。
この話の本質的な問題は、
①少子高齢化による労働力不足
②非効率な働き方
にあると私は捉えています。
社会派ドラマのプロローグのようになってしまいましたが、
①若い人にも「なりたい!」と思ってもらえる魅力的な職業であること
②積載率40%台の改善と運転以外の労働時間削減
が問題の解決には必要です。
労働時間を規制するという対処療法を行っても、本質的な解決を目指さなければ遅かれ早かれ深刻な「物流危機」に陥るでしょう。
トラックドライバーの多くは男性で、且つ50代・60代の方で全体の4割(もっと言うと20代は全体の5%未満)を占めるというデータもあります。
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調査期間:2020/10/12~2020/10/16
集計対象人数:500人
調査対象:トラックドライバー
ドライバーの「なり手」を増やす施策というのは、実は以前から検討されており国土交通省は女性トラックドライバーを増やそうと「トラガール推進プロジェクト」(https://www.mlit.go.jp/jidosha/tragirl/)なども立ち上げています。
しかし、女性ドライバーは全体の3%にも満たないのが実情です。
参照:国土交通省「トラック運送業の現況について」P4
https://www.mlit.go.jp/common/001225739.pdf
女性活躍には、働く場の環境改善(女性トイレがない物流現場などまだまだあると聞きます)と、重労働の改善(女性だけでなく男性にとっても)が必要です。
ドライバーにとっての重労働とは、手荷役のことであり、荷役の機械化が必要です。
だからこそパレットの活用を・・・とパレットのPRはこのあたりでやめておきましょう。
先日より「トラックガール」というドラマ(https://www.fujitv.co.jp/truckgirl/)が地上波で放映されているのですが、ご覧になりましたか?
このドラマ、若くてキュートな(個人の主観です)女性ドライバーが、仕事終わりに手を腰に当ててビールを美味しそうに流し込むというのが見どころのドラマです。
その一幕、主人公がビールを飲み干した後、「このために(美味いビールを飲むために)手積み手おろしにこだわっているんだ!」と言ったのです。
このセリフに私は驚愕し、「待って、待って、そんなこと言っちゃダメだってば!」とテレビに思わずツッコミました。
当社に入社した社員には、学生時代などの引っ越し現場や物流現場での過酷なアルバイトなどを経て、パレットの有難みを感じて入った者が大勢います。
体に負荷をかける重労働が発生する仕事に、今の若い人たちは就職したいでしょうか。
手積み手おろしがドライバーの仕事であることが当たり前だという認知が未だにあるから、あのようなセリフが生まれるのだよなと、問題の根深さを痛感したというお話です(ドラマの批判ではありません)。
女性も活躍できるやりがいのある仕事だと社会に認知されるよう、業界に携わる人間として出来ることをしていこうと思った秋の夜長でした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。