【新卒体験記】新卒1年目を駆け抜けて考えたこと、感じたこと
はじめに
日本生産性本部コンサルティング部、新卒1年目の張(はり)です。
社会人となり約11ヶ月。目の前の仕事に必死で取り組んでいたら、あっという間に1年目が終わろうとしています。きっと、世間の新卒の多くがそうだったと思います。
長い社会人生活の中でもとりわけ濃いであろう「新卒1年目」について、考えたこと・感じたことを書き記します。
・社会人デビューを目前にして不安がぬぐえない方
・ともに1年を駆け抜けた全国の同期たち
そんなひとたちにぜひ読んでいただきたいです。
私の仕事について
はじめに、私の仕事について少しだけ紹介します。
私のいる組織は「公益財団法人 日本生産性本部」です。
企業・社会に対して、様々な手段による「生産性を高めるための働きかけ」を通じて公益に資する活動を行う、そんな組織です。
中でも、私のいるコンサルティング部は
顧客(企業)の課題解決をサポートする部署です。
もう少し具体的にお伝えすると、
・経営コンサルティング
・研修
・セミナー
等を通じて、時には複数の手段を組み合わせながら、企業の課題に合った解決方法を提案し、実行する仕事です。
一瞬で過ぎ去った1年
この1年、本当にあっという間でした。任せられた業務を必死にこなしていたら、気が付くと1年が終わりに近づいていた、そんな感覚です。
毎日が未知のことだらけ。当然ミスも多く、他の人に頼らざるを得ない状況が多々あります。優しい先輩方は「頑張っているよ」「新卒はそんなもんだよ」と言ってくれるのですが、はたして本当に「新卒はそんなもん」なのか、と不安がよぎることも。新卒ゆえにミスをするのか、私に問題があってミスをするのか、はたまたその両方か。答え合わせは、新卒の時代が遠い過去になってからかもしれません。
1年間で90日研修を受けた私が思う「新卒として大切な心がけ」
この1年間で様々なテーマ・階層の研修に携わりました。その数なんと1年間で90日。インプット量だけなら、大学受験以来の膨大さです。
「理論だけ知っていても行動が伴わなければ意味がない」なんてことをよく耳にしますが、理論を知ったからこそ行動が変わることは多いです。研修で学んだ内容で、実際に行動に結びついたことがたくさんあります。
その中から、新卒として特に大切だと感じた心がけを3つ紹介します。
○得体の知れない仕事ほど、早く着手する
みなさんは、こちらの図を見たことはありますか?
縦軸に重要度・横軸に緊急度を取り、仕事に取り組む順番を整理するための チャートです。
もっとも重要度の高い仕事はもちろん”A”領域です。現実逃避でもしない限り、ほとんどの人がAから取り掛かるでしょう。
キーとなるのは、”B“領域への取り組み方です。
誰でも、つい簡単にできる仕事から取り掛かってしまいます。その方が楽だからです。でも、そうして「B」を先送りにしていると、いずれ「B」が「A」に代わり、付け焼刃であわてて取り組むことになります。
特に新卒は、仕事の段取りを理解できていないことが多いです。「1週間あればできる」と踏んでいた仕事が、着手してみると思うように進まず、気が付いたら締め切りギリギリ、なんてことも(私も何度か経験しました…)。
ということで、「重要度が高く緊急性の低い仕事」ほど、早めに着手することをおすすめします。
この表現は少々堅いので、私は「得体の知れない仕事ほど早く着手する」 と意識しています。
・進め方がよくわからない
・目的や完成イメージがつかめない
・明確な正解がない(人によって解釈が分かれる)
このような業務は特に要注意。想定外の事態が発生することを前提に、できるだけ早く着手しましょう。
○不安の芽はその場で摘む
仕事中、少しでも不安に感じることがあったら、できるだけその場で解消することを強くおすすめします。
例えば、「小さなミスをしてしまったが、上司に共有するほどではないかもしれない」といった場面。後ろめたさを感じつつ、言わなくていい理由をかきあつめてしまうあの感じ、人生で1度は経験したことがあるのではないでしょうか。
自分のミスでどのような影響があるのか、新卒には推測できないことが多いです。
マイナスなことを自分から切り出すのは勇気が必要ですが、思わぬ方向に事態が悪化してしまう前に解消しておきましょう(精神的にも楽になれます)。
働く環境によっては、気軽に相談できる先輩がいなかったり、テレワークで質問の機会が少なかったりと、様々な障壁があるかと思います。
「その場で解消」が難しいときは、「その場で記録」することを推奨します。付箋をPCに貼ったり、リマインダーを活用したりと、手段は何でも構いません。
一度頭から抜けてしまっても、再度目に入る状況にしておくことが大切です。
○「好奇心の種」を記録しておく
最後は、「好奇心の種を記録しておく」です。これは研修ではなく、先輩職員に教えていただきました。
新卒の1年間は初めてのことが多く、何もかもが新鮮です。自分の業務について客観的でフラットな目線で挑むことができます。その中で、わくわくする仕事や人、出来事に出会ったときは、それを書き留めておきましょう。これが「好奇心の種」になります。余裕があれば、「なぜ自分がわくわくしたのか」まで考えられるとベストです。
「自分が本当に好きなことは何か」「どんな人間になりたいのか」といった、就職活動時に嫌というほど取り組んだ自己分析とは、社会人になってからも気長に付き合い続けることになります。苦手なこと、嫌いなことはすぐに思い浮かぶけど、やりたいことはよくわからない、という方は多いのではないでしょうか。
長い社会人生活を納得できるかたちで進めるために、新卒ならではのフラットな目線で、好奇心の種を残しておきましょう。いつか自分のキャリアと向き合うとき、貴重なヒントになるかもしれません。
さいごに
入職したての頃、先輩方は皆スーパーマンに見えていました。堂々としていて、気配りができて、アドバイスも的確で。私とは別世界の人だと感じました。
でも、詳しくお話を伺うと「若い頃はミスばかりで自信を喪失していた」「今も迷いながら何とかやっている」と、人間味を感じることを仰っていたり。
案外みな、手探りで毎日を乗り越えてきたのだと気が付きました。
もうすぐ2年目になる私も、後輩の前では頼れる先輩職員らしく振舞うつもりでいますが、内心は「私ちゃんと先輩できている?大丈夫?」とバクバクしながら仕事しているに違いありません。
新社会人になる方は、肩の力を抜いて、自分らしく頑張っていきましょう。
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「信頼と活力のある社会」の実現|公益財団法人日本生産性本部 (jpc-net.jp)