JPBV主催:人的資本経営の新潮流~「実践者たちが語る対話型人材開発」が開催されました!

10月某日にJPBV主催にて 人的資本経営の新潮流~「実践者たちが語る対話型人材開発」が開催されました。

このイベントは、対話の力を活かした人材育成に取り組む現場の実践者たちが、その重要性と具体的なアプローチについて熱く語りました。今回のセミナーは、参加者同士の意見交換や具体的な事例の共有を通じて、「対話」が組織や人材の成長にどのようなインパクトをもたらすかを探る内容となりました。

1.オープニングと対話の意義

イベント冒頭、SHIFTファシリテータ山口省蔵さんより「対話型人材開発」をテーマに掲げ、対話がもたらす効果についての考え方を紹介しました。特に「心理的安全性が高い環境で行われる対話こそが、人材の内面的な成長や組織全体の柔軟な変革を促進する」というポイントが強調されました。
続いてJPBV代表理事の江上さんより、組織を横断して、金融業界のリーダーが参加しているJPBVプログラム概要について説明しました。このプログラムでは参加者が自身のビジョンを描き、協力者とともにそれを実現するための道筋を描く「私のSHIFT」の取り組みも紹介されました。
会場に参加していた銀行業界の多くの方も、「対話の重要性」について理解を深める貴重な機会となったようです。

2.実践事例紹介

続いて、参加者の実践事例が紹介されました。具体的には、東邦銀行と全国労働金庫協会で行われた対話の取り組みです。

・東邦銀行の「対話カフェ」

続いて、東邦銀行の佐藤頭取が登壇し、対話の推進を軸にした企業文化改革の意義について語りました。佐藤さんは、トップダウンの指示だけでなく、全員が自発的に意見を述べ、共に作り上げる企業文化を目指しており、ツイートを活用して社内に理念やビジョンを伝えることの重要性を強調されました。
また同行の馬場さんより、同社で行われている「対話カフェ」の取り組みについて紹介しました。この「対話カフェ」は、月に一度、日曜の夜に開催されるオンライン対話の場であり、銀行職員が自由に思いや悩みを語る機会として設けられています。馬場さんは、金融機関の中での変革には「組織の隅々で小さな変化を積み重ねること」が重要であり、こうした対話の場がそれを支えるものだと語りました。

・全国労働金庫協会の「RRRプログラム」

全国労働金庫協会の小川さんは、若手リーダーを育成する「RRRプログラム」の概要を紹介しました。内面の開発から実際の業務へつながる具体的な行動をサポートし、持続可能なリーダーシップの育成を目指しています。このプログラムでは、各地の金融機関の参加者が相互にフィードバックを行い、支え合いながら成長していく点が特徴です。特に小川さんは、「ボトムアップの対話が組織の基盤を強化する」との実感を語っていました。

・地方銀行での対話導入事例

さらに、シフトのメンバーであるはるかさんもご自身の銀行での取り組みを共有しました。はるかさんの銀行では、全行員を対象に定期的な対話の場を設け、ファシリテーターを配置し、発言しやすい環境づくりに努めています。彼女は、参加者同士が本音で話し合うことで職場の雰囲気が少しずつ変化し、仕事に対するモチベーションが上がっていると語りました。また、アンケートを活用し、対話の成果や課題を分析することで、継続的な改善を図っている点が特徴です。彼女もまた、対話の「自然な定着」を目指しており、心理的安全性の確保に力を入れていると強調していました。

3.終わりに

このイベントを通じて、「対話」が人材や組織の成長に寄与するプロセスや、その定着に向けた具体的な工夫が共有されました。参加者からも「自身の組織に取り入れたい」「同じ方法で対話の場をつくっていきたい」など、熱心なフィードバックが多く寄せられました。

今後も対話型人材開発が広がり、より多くの金融機関が対話を通じて共に成長していくためにJPBVとしても取り組みを継続してまいりたいと思います。

JPBVリーダーシッププログラムについての詳細や参加申込はこちらから

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