フランスの「デモ」で写真を撮っていた頃のはなし
フランスのデモに、毎週のように参加していた頃。
デモに行くと、デモを専門としている報道写真の人達がおり、毎回同じような顔ぶれとなります。
私も何度も会う人とは、会えば「やあ、元気?」「今日は大きそうなデモだね」なんて、自然と挨拶する仲になりました。
デモを専門にしている報道写真の人たちは、何というか皆、結構迫力があります。
数々のデモを経験した為なのか、皆タフそうな人が揃っています。眼光も鋭いし。
その中に、あまり女性カメラマンは少なかったと思います。
最近では「黄色いベスト運動」が報道されており、映像を見たこともあるかもしれませんが、フランスのデモは結構過激です。
以前よりも、「ブラックボックス」という極左の過激派が活動しているので、自分がパリにいた頃よりもより激しくなっていると思います。
これまで参加したデモの中で、一番激しかったデモは、昨年のメイデーのデモでした。
大きなデモでもありニュースにもなっていました。
このデモの最前線で写真を撮っていましたが、目の前からは、機動隊の催涙ガスがこちらに向かって投げられてきました。
初めて受けた催涙ガスは、目が痛く涙が止まらず、呼吸しようとするも、肺が痛く、その場に留まることができず。
その時の格好は、普通の私服だったので、ガスマクス、ヘルメットの必要性を本当に感じました。
マクドナルドが炎上しており、店内からハンバーガーを持ち出している人もいました。
その後、デモ自体が機動隊の介入により、中止となり、機動隊による「ブラックボックス」の検挙が行われ、
逃げるブラックボックス、追いかけれる機動隊。そして、その後ろを追いかける報道写真家ら。
投げられてくるワインの空き瓶を避けながら、撮影。走る脇では炎上している車。
今思うと、あのデモは過激でした。
今となってはニュースで見ていると、毎週のように「黄色いベスト運動」が報じられており、あの頃のデモ以上のことが毎週のように行われているようです。
報道を見ていると自分もそれに参加して写真を撮りたいと不思議と思うものです。
また、フランスに行きデモの写真を取りに行きたい。
今年再び、パリへ行こう。