税金という名の罰金

最近税金を罰金と呼ぶ言説が広がっている。正鵠ではないが、あながち的外れでもない。では、なぜそのような表現が世俗の共感を得るのか少し掘り下げてみたい。税金を罰金と揶揄する具体例は以下の通りだ。

稼いだら罰金→所得税
稼ぎ過ぎたら罰金→103万円の壁
買ったら罰金→消費税
持ったら罰金→固定資産税
住んだら罰金→住民税
なんなら生きてるだけで罰金→住民税
飲んだら罰金→酒税
吸っても当然罰金です→タバコ税
未婚は罰金→独身税(再来年から)
乗ったら罰金→自動車税
車通勤も罰金です→ガソリン税
血行促進なぞ言語道断→入浴税(浮上案件)
起業?百年早いわ!→法人税
老いたら罰金→介護保険料
若くても罰金→厚生年金・国民年金
医者要らずは罰金→健康保険料
死んだら罰金→相続税
継いでも罰金→相続税
病気はご褒美→70%OFF
住民税非課税もご褒美→給付金
無職は賞金→生活保護

私の創作もあるが、この皮肉たっぷりの言い回しに多くの人が、「そうだよな」と呟くのは、税金に対する強制感や負担感があるからだろう。本当にそれだけだろうか?

ここで重要なのは、税金は政策の結果であることだ。今まで政治に無関心で選挙に行くことをサボれば、罰金として跳ね返ってくるのは致し方ないであろう。自民公明に投票した方々は政策を支持した結果だ。ルンルン気分で税金をしっかりと納めていただきたい。
しかし現実問題として、選挙の投票率が40%台で、そのほとんどが高齢者によるものである以上、若い世代に不利な政策が通るのも無理はない。そして結果だけにフォーカスを当てて不満を述べるのは筋が通ってない。むしろ行動しなかった側の無責任さこそが、全世代に対しての加害者になってはいないだろうか。不満があるのなら、社会を変える選挙権を行使してから言え。

いいなと思ったら応援しよう!