走ってるだけで何が楽しいの?
陸上、特に長距離をやってると必ず聞かれるこの質問。あなたは何て答えますか?
もちろん答えは人それぞれでしょうが、私の場合ズバリ「哺乳類のDNAに刻まれてるから」。
走り終わった後の爽快感や、目標をクリアした時の達成感、共に走る仲間・ライバルとの出会いなどなど、どれも分からなくはないけどしっくり来ない。だって、走ってる時にそんなこと考えてない。もっと根源的な喜びのような。走ることそのもののワクワク感。
ちょっと思い返してほしいのは幼稚園児の追いかけっこ。彼ら彼女らはただただ走り回るだけでキャーキャー喜んでいる。アレって爽快感も達成感もなくない?
小学生に上がっても、15分の中休みがあれば校庭に駆け出して走り回る。先生に「廊下は走らない!」と怒られても彼らは止まらない。
この喜びはどこからくるのか?
それは動物が獲物を捕らえた時の幸福感、天敵から逃げ延びた時の安心感から来ているのではないか?
哺乳類は太古の昔、恐竜の栄えていた時代から、天敵から逃げ隠れ、そして餌を求めて狩りをした。そうした能力を身につける為、野生動物の子供たちは走り回って戯れ合う。そこに喜びを感じるようになったのは弱肉強食の世界で生き残る為。
私たち人間にもこのDNAが脈々と受け継がれている。だから誰かを追い抜いた瞬間、誰かを振り切って置き去りにした瞬間が最高に気持ちいいのだ。
他にこの説を唱えてる人は聞いたことないけれど、これに気がついたとき自分の中でしっくりくる感覚があったんだよね。
「何人たりとも人の走りを妨げることはできない」そう思います。