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自分が幸せと感じることと悲しいと思うことで自分という存在が見えてくる

人生には、幸せだと感じる瞬間もあれば、悲しみに打ちひしがれる瞬間もあります。

その感情の波は、時に私たちを驚かせ、混乱させることもありますが、実はその波こそが、私たちの「本当の自分」を映し出しているのだと感じます。

私は介護士として、日々多くの人々と接する中で、自分の幸せと悲しみを通じて、自分自身について深く考えるようになりました。

幸せを感じる瞬間


まず、私が幸せを感じる瞬間について考えてみたいと思います。

幸せは、多くの形で私たちの心に訪れます。

例えば、介護の現場で入居者様の方々が笑顔で過ごしている姿を見た時や、「ありがとう」と感謝の言葉をいただいた時、私の心は温かく満たされます。

このような些細な瞬間に幸せを感じることは、日々の仕事の中で私を支えてくれる大きな力となっています。

私にとっての幸せとは、自分が誰かの役に立てていると感じる瞬間です。介護士の仕事は、決して派手なものではありません。

むしろ、地道で、時に体力的にも精神的にも厳しいと感じることが多い仕事です。

それでも、その中で入居者様の方々の生活に少しでも貢献できていると感じられる瞬間は、私にとってかけがえのない宝物です。

私が介護という仕事に情熱を注ぐ理由も、ここにあるのかもしれません。

また、私が幸せを感じるもう一つの瞬間は、同僚や家族との温かい関係を感じる時です。

仕事が終わって家に帰り、家族と過ごす時間や、同僚と悩みを共有し合う瞬間に、私は心の安らぎを得ています。

誰かと繋がり、心を通わせることができるという実感は、私にとって幸せの象徴です。

悲しみを感じる瞬間


一方で、悲しみもまた、私たちの感情の一部です。介護士として働く中で、どうしても避けられない悲しい瞬間があります。

例えば、長年寄り添ってきた入居者様が亡くなる瞬間。私たち介護士は、時に家族以上に入居者様の方々と密接な時間を共有します。

そのため、彼らとの別れはいつも深い悲しみを伴います。

特に、最後の瞬間まで寄り添うことができたとしても、彼らの人生の幕が下りる瞬間には、言葉にできない喪失感を感じます。

この悲しみは、避けて通ることはできません。

しかし、私はこの悲しみこそが、私にとって自分の存在を再確認する機会だとも思っています。

なぜなら、この感情がなければ、私はただの機械のように日々の仕事をこなすだけで、本当に人と向き合うことができなくなってしまうからです。

悲しみを感じるということは、それだけ人を大切に思っている証拠であり、それが私の心の中にどれだけの愛情があるかを教えてくれるのです。

また、仕事の中で感じる無力感や挫折感も、私にとって大きな悲しみの一つです。

どんなに努力しても、入居者様の健康状態が改善しなかったり、思うようにコミュニケーションが取れなかったりすると、自分の限界を痛感します。

そんな時、私は自分が不十分で、何もできない存在だと思い込んでしまうことがあります。

幸せと悲しみが教えてくれる「自分」


幸せと悲しみは、私たちが誰であるかを明確に示してくれる大切な感情です。

幸せを感じる時、私たちは自分が大切にしているものや価値観を再確認することができます。

私の場合、他者との繋がりや感謝されることが、私の中で大きな幸せの源泉であると気づきました。

つまり、私は「人との繋がり」を大切にしている人間なのだと自覚することができるのです。

一方で、悲しみを感じる時、私たちは自分の弱さや限界と向き合うことになります。

悲しみは決して避けたい感情ですが、それを感じることで自分の感情の深さや、他者への思いやりがどれほど大きいかを知ることができます。

私は、悲しみを通じて「私は無力ではない」「私は他者を愛し、支えたいと願っている存在である」ということに気づくことができました。

そして、これらの感情は、私がただ仕事をこなすためだけに介護士を続けているのではなく、「人と深く関わり、その人の人生に寄り添いたい」という私自身の本質的な欲求から来ているものだということに気づかせてくれます。

私が幸せを感じる時も、悲しみを感じる時も、それは私が「自分自身」を見つめる重要なきっかけとなっているのです。

感情を通じて自己理解を深める


私たちは日々、様々な感情を体験しています。それは幸せな瞬間もあれば、悲しい瞬間もあります。

しかし、そのどちらも私たちにとって大切なものであり、どちらかだけを否定したり排除したりすることはできません。

幸せも悲しみも、私たちの内面を映し出し、自己理解を深めるための重要なツールなのです。

私は介護士として働く中で、自分の感情と真摯に向き合うことの大切さを学びました。

日々の幸せを大切にし、同時に悲しみを抱えながら、それでも前に進むことができるのは、感情を通じて「自分という存在」を少しずつ理解しているからです。

感情は時に激しく、時に穏やかですが、その全てが私たちにとって意味のあるものです。

まとめ


「自分が幸せと感じることと悲しいと思うことで自分という存在が見えてくる」。

この言葉は、私たちが日々の感情を通じて、自分を理解し、成長していくための指針となるものです。

幸せな時には自分が何を大切にしているかが見えてきますし、悲しい時には自分の心の深さや他者への愛情が明確になります。

介護士として働く私は、これからも感情と向き合いながら、自分自身を理解し、さらに成長していきたいと思っています。

そして、この仕事を通じて感じる幸せや悲しみが、私を形作る大切な要素であることを忘れずに、日々の生活を大切にしていきたいと感じています。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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