見出し画像

自分らしくと自分勝手は全く違う

介護の現場で働いていると、日々さまざまな人との関わりがあります。それは入居者様やご家族、同僚、時には地域の方々との交流まで広がります。この仕事の中でよく感じるのが、「自分らしくいること」と「自分勝手でいること」の違いです。

「自分らしく」とは何でしょうか?そして、「自分勝手」とはどのような態度を指すのでしょう?これらの違いを見つめ直すことで、介護職員としても、また一人の人間としても、大切な何かを見つけられるのではないかと思います。

このブログでは、介護の現場で感じたエピソードや学びを交えながら、「自分らしく」と「自分勝手」の違いについて考えてみたいと思います。
 

自分らしさとは他人を尊重すること

「自分らしくいる」というのは、自分の意見や個性を大切にしながらも、相手の立場や気持ちを尊重する態度です。一方、「自分勝手」というのは、自分の欲求や意見を他者よりも優先させてしまう状態を指します。

介護の現場では、入居者様それぞれの「自分らしさ」に触れる機会がたくさんあります。たとえば、ある方は毎日特定の音楽を聴くことで気持ちが落ち着く。

一方で別の方は、静かな時間を好む。それぞれの「自分らしさ」を理解し、できるだけその人の自然な暮らしをサポートすることが、私たち介護士の役割の一つです。

一方で、私たち職員自身も「自分らしく」働くことが大切です。たとえば、同僚とのコミュニケーションにおいて、自分の意見を率直に伝えるのは大切なことですが、それが一方的であれば「自分勝手」と思われてしまうかもしれません。

「自分らしさ」を表現するときは、相手の意見にも耳を傾けることが重要です。
 

「自分勝手」になってしまう瞬間

介護職員として日々忙しく働いていると、無意識のうちに「自分勝手」な態度になってしまうことがあります。たとえば、入居者様との接し方を考える際、どうしても自分のやりやすい方法や効率を優先してしまうことがあるかもしれません。

あるとき、食事の介助をしていた際に、私はつい急ぎすぎてしまい、入居者様にとって食事の時間が楽しいものではなくなってしまった経験があります。

その方は、普段からゆっくりと食事を楽しむことを大切にされていたのですが、私は「時間内に終わらせなければ」という気持ちにとらわれ、無意識にペースを押し付けてしまいました。

後になって、「あれは自分勝手な態度だった」と反省しました。この経験を通じて学んだのは、「入居者様のペースを尊重することが、自分らしい介護につながる」ということです。
 

チームで働く中での「自分らしさ」と「自分勝手」

老人ホームの仕事は、多職種のチームワークが不可欠です。介護士だけでなく、看護師、リハビリスタッフ、栄養士、清掃スタッフなど、さまざまな役割を担う人々と連携して働く必要があります。

その中で、自分の意見や得意分野を発揮することは重要ですが、それが行き過ぎると「自分勝手」と受け取られることもあります。

たとえば、ある同僚が「この方法が一番いい」と強く主張したとします。最初は「自分らしさ」を大切にしている姿勢として受け止められるかもしれませんが、他の意見を一切受け入れない態度を取ると、周囲との連携が難しくなります。

私たちの仕事は、一人では成り立たないものです。「自分らしく意見を持つ」ことと「他者を尊重する」こと、このバランスがとても重要だと感じます。
 

入居者様から教わった「自分らしさ」

入居者様との日々の関わりの中で、「自分らしく生きる」ということの本当の意味を学ぶことがあります。

ある日、90代の女性入居者様がこんな話をしてくださいました。「昔は自分がこうしたいと思っても、周りに気を使いすぎてできなかった。でも、年を重ねて分かったの。自分らしくいるためには、自分を大切にしながらも、周りの人を思いやる心が必要なのよ」と。

その方の言葉にハッとしました。「自分らしくいる」というのは、自分の考えや気持ちを押し通すのではなく、周りの人々と調和しながらも自分の芯を失わないこと。

その女性の生き方には、「自分らしさ」と「他者への配慮」の絶妙なバランスがありました。
 

自分らしく生きるために

最後に、「自分らしく」と「自分勝手」の違いを意識しながら、自分らしく生きるためのヒントを共有します。
 
相手の立場を考える
自分の行動や発言が、相手にどのように影響するかを意識すること。介護の現場では、入居者様や同僚の気持ちを考えることで、自分の役割がより明確になります。
 
自分の価値観を知る
自分にとって大切なものは何かを考え、それを仕事や日常生活に反映させること。自分の軸がしっかりしていれば、周りの意見にも柔軟に対応できます。
 
共感とコミュニケーションを大切にする
自分らしくあるためには、他者との関係性が不可欠です。日々の会話や感謝の気持ちを通じて、信頼関係を築きましょう。
 

あなたらしく輝くために

「自分らしく」と「自分勝手」は紙一重かもしれません。しかし、その違いを理解し、意識することで、私たちはより良い関係を築くことができます。

特に介護の現場では、入居者様や同僚とともに成長するために、自分自身の態度や考え方を見直すことが大切です。

今日も一日お疲れ様でした。このブログが、あなたが自分らしく輝けるヒントとなれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございます。
 

いいなと思ったら応援しよう!