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神様なんていない

 みんなが言うような「完全にして完璧な神」なんていない。
よく我々人間が世界や神を認識できない理由として「人間が劣っているから、不完全だから」といったことが挙げられる。

 だが、考えてみてほしい。
優れた塾講師は、どんなレベルの生徒にもわかりやすい授業を行える。ものすごく理解力の高い生徒も低い生徒も、同じように理解できるような方法を編み出す。ではここで塾講師を神に、人間を理解力の低い生徒に置き換えてみよう。我々人間が世界を理解できなかったり、苦しむ原因というのは、教え方の下手糞な神様のせいではないだろうか?どんなに我々の理解力がないとしたって、完全にして完璧な神様なら、我々が理解できるようにこの世界について教えてくれるのではないだろうか。
 
 いや、神は完全であるが、ただ人間に教える気がないだけだと反論する者があるかもしれない。だが、ならば神は良心を持ち合わせていないということになる。
 いやいや、教えないことこそが良心からきているのだと主張する者があるかもしれない(教えないことが良いこと)。だが、ならばなぜ神は知らない方が幸せな世界を作ったのか。我々は理由を知らずに生きることはつらい、だが理由を知って生きることも辛いのだと言う。考えれば考えるほど神様は意地悪である。

 つまり、神様は「完璧だが意地悪で良心がないor良心はあるが不完全」な存在であるということになる。「人間が想像で作り出した最高ものですらこのような結論に至る」と考えたら、「人間が自分自身の不完全さを嘆く」なんてちょっとアホらしく感じてこないだろうか。

 自分について何か悩む人は大抵いい人です。だって自分の欠点と向き合えているんですから。ちょっと不完全な自分を愛してみませんか?
(最後の文は自分に言い聞かせてます。。。)


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