マタニティマーク
意外と世の中は厳しく、マタニティマークを以てしても席を譲ってもらえないことが多い。
というかわたしが妊娠中に席を譲ってもらったのは
計2回。
まぁそもそも、駅でマタニティマークを貰う際、【このマークは必ず席を譲ってもらえるものではありません】という旨が記載されているので、譲ってもらえるのが当たり前ではないことは承知している。
席を譲りたくない!と思っているわけではないと思うが、電車内は座って携帯を見ている人がほとんどなので、
結果マタニティだと気づいてもらえないということが原因の一つではないかと思う。
または
気づいてるが座っていたくて気づかないふりをしているのかもしれない。
わたしも妊婦になる前は特に意識して生活していなかったため、人のことは言えない。
実際妊婦になった人しかどういう不調があるかは実感できないし、
そもそも不調がある人とない人もいるので一概に妊婦として語れない。
わたしは元々血圧が低めだったこともあり、
妊娠中に目の前がチカチカして耳が聞こえなくなったことが何度かあり、急いで横になったり救急車に運ばれたりということがあった。
たった2駅、10分の距離も立っているのが辛い時があり、朝の通勤時はかなり自分の体調を気にしながら電車に乗った記憶がある。
世間では大きいお腹をさすっただけで、『妊婦様』と言われるらしい。
『わたしを優先的に座らせなさい』と感じるのか?
誰が言い出したかは知らないが、
わたしは、体の不調がないのに、席を譲らず妊婦様と罵ってくる人間には声を大にして言いたい。
妊婦様で何が悪い!
道端で歩いてる妊婦たちはケロッと歩いてるからお腹が人より重いだけだろ?と思ってる人がいるのであれば大間違いだし、
妊婦について知らないくせにお腹さすって妊婦様と言われているのであればたまったもんじゃない。
仕事で疲れていて、毎日ヘトヘト。体力が限界。
という働き過ぎの人たちは自分のことをもっと大事にしてほしいが
妊婦はそもそも限界まで頑張って
胎児に影響がでてしまってからでは取り返しがつかない。
【頑張らないことを頑張らないといけない】
日本で暮らしてきた人たちにはかなり難しい課題では?と思うが、
つわりやその他の生活の不便や体調不良。
これらとうまく付き合いながらニコニコ機嫌良く毎日を過ごして胎児へ悪い影響を与えないようにするのが妊婦の務めである。
私はこの、ニコニコ機嫌良くしている妊婦をみて、
想像力のない人々は『妊娠って大したことないじゃん』と勘違いをしているのではないかと思う。
わたしの旦那も産休中、機嫌良くベッドにゴロゴロしている私を見て、『ゴロゴロしてないで家事をしろ、動け』と言ってきたことがある。
毎日旦那に夜ご飯の希望を聞き、お昼に買い物に行き、
旦那の帰りに合わせてご飯を作る。
これは欠かさずやっていたし、
股関節が痛くしゃがむのが辛い中、床掃除もたまにしていた。
旦那は結局のところ
機嫌がいいわたしを見ると嫉妬に狂うようで、
ゴロゴロしているだけなのに自分は仕事に行かなければいけないという状態が許せない様子。
自身は家事もやらず、ご飯もつくらなければ洗い物もしないくせに、
食事をだせば、味が薄いだの不味いだのぴーぴーぴーぴー騒ぎ出す。
毎日体調悪く、辛そうにしていれば「何もしなくていいよ」と優しく声をかけてくれるのか。
はたまた休んでいるんだからもっと動けと罵られるのか。
どちらにせよ、辛い毎日を過ごすことが条件なのであれば、機嫌が良い妻が許せないのであれば、一緒に暮らしていくのは気持ち的にもしんどいのではないだろうか。
買い物で最低30分。
料理で2時間。
臨月の妊婦にとって歩き続ける30分と立ちっぱなしの2時間がどれだけ大変かは実際に妊娠してみないとわからないと思う。
そりゃ仕事終わりで旦那も疲れてるだろう。
ただ、わたしは動いてる時間は2時間半だったとしても
寝っ転がってるだけだとしても
その間ずっと栄養吸い取られてる上に骨盤開いてるせいで足腰ものすごく痛いし歩くのもやっとだけどな!?
なんなら足曲げて歩けないくらい痛いんだけど!?
と、言ったところで想像力のない旦那には伝わらないのだけど。
世の中の妊婦批判をしている人の中に、実際妊婦だった人はどれだけいるのだろう。
妊婦様と呼ぶ人たちの中に育児に協力的だった旦那様や家事を全てになっていた旦那様はどれだけいるのだろう。
妊婦に優しい世の中になる日は来るのかと思いながら過ごした妊婦の備忘録。