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宗教や信仰についての雑記 #231

◯宇宙と人間の意識

宗教に関して「人格神」という言葉があります。これは、神を擬人化したものとか、人間性をもつ超越的存在とかいった意味で、知性や意志や情念などを持っているとされています。
それは言い換えれば「宇宙の意識」みたいなものなのかもしれません。

宇宙全体を一つのオートポイエーシス・システムと見れば、宇宙そのものに何らかの「意識」のようなものが存在する可能性も考えられます。これは、宇宙が自己組織的に進化し、複雑な構造を持つに至った過程で、ある種の「知性」や「意識」が生まれたという考え方です。そして、超越者とは、宇宙全体の意識そのものであると考ることもできます。

また、人間は宇宙の一部であり、宇宙の進化の産物です。人間の意識は宇宙の意識の一部であり、宇宙の意識と深く繋がっていると考えられます。この視点から見ると、人間の意識は、宇宙の意識を映し出す鏡のようなものと言えるかもしれません。
人間の意識は、超越者のオートポイエーシス過程において生成された一つのパターンであり、また、そのサブシステムでもあるということから、宇宙の意識の一部として機能しているとも考えられられます。

我々は皆誰もが、多少の差はあれ、人生観や世界観といったものを自らの意識の中に持っています。それは言わば、時間的・空間的な広がりを持った宇宙を、心の内に持っているということでもあります。

先日の投稿(#226)で、人間と超越者とはフラクタルな関係にある、といった意味のことを書いたのは、このような考えからです。

この続きはまた、次回にしたいと思います。

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