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宗教や信仰についての雑記 #267

◯夕食

以前食事に関して、朝食や昼食をしっかりとって夕食は軽めにしたほうが健康には良い、という話を聞いたことがあります。
でも、多くの食文化の中で夕食は、朝食や昼食よりも重要な意味を持っているようです。
それは、心の安らぎや、家族やコミュニティとの絆、おもてなしの心、そしてときには地位や権力の象徴を表すこと、などがあるようです。

宗教的な観点から考えると、夕食から個人的にすぐに思い浮かぶのはキリスト教の最後の晩餐です。
そこでイエスは、弟子の一人が裏切ることと、他の弟子も自分を見捨てて逃げ散ることを予言しました。それでも、自身の血の肉であるとしてパンと葡萄酒を弟子たちに分け与えました。
おそらくこれは、たとえ困難に遭っても、イエスの教えを自分の血肉として受け継いでほしいという思いの表れだったのでしょう。

また、お釈迦様は午後には食事をとらなかったそうなのですが、亡くなる間際に「自灯明法灯明」と言ったそうです。これも、その教えを自らの内に保ち、それを灯明として歩んでゆけ、という意味のようで、イエスが最後の晩餐で伝えようとしたことに似ていると思います。

このことは見方を変えれば、たとえ自分に子がなくても、言動を媒介として、自分の精神が別の形の命として未来へと繋がってゆくこともある、というふうにも観ることができます。それは子のない人々にとっては一つの救いになり得るのではないでしょうか。

夕食の宗教的な意味には、一日の終わりに自分を省みること、心を落ち着けて、神様や他の生命に感謝する心を育むことなどがあるそうです。
私も夕食のときに、そんな精神を繋いでゆくことを心がけたいです。

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