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日常の中の超越者①
私はこのnoteの場で信仰や宗教に関して色々なことを書いていますが、実のところ普段の日常生活の中では、イライラしたり、希望を見失ったり、悪態をついたりすることが多く、信仰とはほど遠い生活をしています。
そんな日常を平穏な心で送れるように、信仰や宗教といったことを日常から切り離せずに捉えて、日常の中に活かすことをもっと考えなければならないようです。
そのためには、日常を通してのみ超越者に触れるということを考える必要があるようにも思います。それは、超越者が遠く離れた場所や特別な瞬間にのみ存在するのではなく、日々の仕事や家事といった平凡な活動の中にこそ宿っているということを意味します。
そのように考えるためには、以前の投稿(#368)で書いたような、自己組織化し進化するシステムとしての宇宙を、超越者とみなすことが思考の補助線となるように思います。
私たちの仕事や家事などは、社会システム、経済システム、文化システムなど、より大きなシステムに貢献する行為でもあります。上記ような枠組みで考えると、これらのシステムは、超越者としての宇宙の自己組織化のプロセスの一部と考えることができます。つまり、私たちは日常の行為を通して、超越者のプロセスに間接的に参加していると言えます。
この視点は非常に抽象的でわかりにくいかもしれません。しかし、この自己組織化する宇宙の進化を、空間と物質の誕生→星々や銀河の生成→恒星系の形成→生命の誕生も進化→知性の発生→文明や社会システムの発展→分化や思想の多様化、というような流れとして捉えてみたらどうでしょう。
つまり、この場合の「宇宙」とは、悠久の時を経て自己組織化により進化しつつあるシステムです。それは、その進化の過程で複雑化し無数の階層的なサブシステムとの、網の目のような相互関連を形成しているものでもあります。
そして、私たちが日常の活動で貢献している、社会システム、経済システム、文化システムなど、は、宇宙というシステムのサブシステムとみなすこともできます。
長くなりそうなので、この続きは次回にしたいと思います。