疑似相関から考える
唐突だが以下の文章を見てください。
これを見たときにおそらく100%の人が「そんなわけないだろ!」となったと思います。
でもこれは事実なんです。
まあ気温という第三の変数がありますが。
このように何か第三の変数によって相関があるように見えるものを「疑似相関、見かけの相関」と言います。
さてそもそも相関とはなんぞや?となるかもしれないですが、これは片方が増減すると、もう片方も増減するというもの。
因果関係とは明確に違うものなので区別が必要です。
上の例で考えてみると水難事故とアイスクリームの売り上げに因果関係がないことは明らかでしょう。
ですが相関関係はあります。
そして気温というファクターを用意したとき、気温と水難事故、気温とアイスクリームの売り上げは因果関係があると言えるでしょう。
そして自明ですが因果関係があるならば相関関係がありますが、逆は成立しません。
もう少しほかの例を見てみます。
これらも「人口」という第三の変数が隠れています。
さてここでこんな例を考えてみます。
これはコロナ渦のときに(一部の界隈で)言われていたことだ。
これも言うまでもなく「人口」という第三の変数がある。
そして人口十万人辺りに直せば沖縄や北海道が陽性者数が多くなり、明らかに5Gの多い東京や愛知を超えてしまう。(データは2023/11/18取得)
というかそもそもこの文章自体意味不明だが。
電磁波が危ないということは様々な研究で分かっている(とする)。
だから5Gが危ないかもしれないと主張するはわかる。
でもPCRと絡めるのは分からない。
PCRの原理を考えてあげてこの意味不明な主張を正当化するなら
1.実は5Gには粘液の細胞のDNAに作用して、陽性となるように変更させることができる。
2.PCRの機械に作用して陽性にさせる作用がある。
3.あるいは人間が人為的にその地域の検査の一部を陽性に変えている。
4.そもそも私のPCRへの理解が間違えてる
こんなところだろうか。
以下ではこのようなものをなぜ信じてしまうのかといったことを考えます。
興味のない方はここまでで大丈夫です。
お読みいただきありがとうございました。
この例を考える。
さて、一番最初の例では「そんなわけない!」と分かるのになぜこちらは騙されてしまう人が多かったのか。
最初の例は多分その時でも見破れただろうから、疑似相関を理解できないわけではないはずだ。
私は心理学などは全く分からないので断定することは当然できないが、コロナ渦で精神がやられていて正常な判断を下せなくなっていたのかなと思う。
私もコロナと受験期が重なってかなり精神的に参っていた。
実質受験期の1か月を無駄にしたようなものだった。
いわゆる陰謀論と言われるものに引き込まれていた。
それでも家族や友達の支えもあり無事に戻ってこれ、勉強にも集中できるようになったわけだが。
今の現実が良くないと知り、そこで私の力では何もできないと気付いたとき、陰謀論はそんな人を救ってくれる仕組みがあるように思う。
もちろん陰謀論すべてが空想だとは思わない。
例えばコロナワクチンも最初は陰謀論とか言われていたが、今なお陰謀論と信じる人は減ってきていると思う。
だからその中に真実もあると思う。
でも見事に嘘と本当の区別がつかないように作ってあり、すべてを真実だと思わせてしまう。
なかには客観的に見て絶対にありえないこともあるが、上手く信じるようになっている。
なぜこんな話をしたのか
私は今の日本の進む方向は明らかに間違えていると思う。
だから「海外に行こうかな」とか考えている。
でもそれでは根本的な解決になっていない。
そもそも私の一つの夢として教育者になりたいというものがある。
そもそも今のこのような雰囲気になってしまったのは、国民一人一人がよくも悪くも政治に無関心で、タブー視していたこと。
そしてメディアを妄信し、深く知ろうとしないことにあると思う。
つまり受動的すぎるのだ。
前の教育についてに記事でも書いたが受動的でよいことはほとんどない。
強いてあげるなら「楽である」ことだろうか。
もっと能動的に貪欲に。
(迷惑をかけすぎない範囲で)人の目なんて気にせず。
そして正しい知識を持つ
陰謀論と言われてしまうのは明らかに間違えていることと、根拠に乏しいものが多いからだと思う。
そして寄りにもよってそれをSNSで拡散してしまうから「この人たちはやばい」とレッテルを貼られてしまう。
そして「あなたたちは気づいていないから」みたいな返信をするからよりやばい人になってしまう。
みんなに知ってほしいのならせっかく能動的に行動しようとしているのだから、しっかりと勉強してから発言してほしい。
私はそんな現状を変えたい。
自分でしっかりと調べて、自分で行動できる人が増えてほしい。
私にそうなるよう教えてくれた先生のように。
勉強は「面白くない、つまらない、やりたくない、意味がない」などのイメージが強くなりすぎているような気がする。
そして年々教える内容は増えていって、そりゃやる気もなくなると思う。
まずはそんなイメージを払拭することが大切で、そのためには現在の指導要領を変更するのが一番だと思う。
そして数学や理科そのものには意味がないのかもしれないけど、その勉強の仕方や、考え方はとても大切で、そこも教えることが大切なのではないかと思う。
あとがき的な
疑似相関がタイトル詐欺のようになってしまったが、疑似相関の話が終わるところで一言書いたのでセーフということで。
まずは、今本当に日本は間違えた方向に進んでいると思うし、今の生活を見れば明らかだろう。
でもだからといって事実無根な批判をするのはよくない。
しっかりとしたデータを持って、自分で調べて批判するべきで、その際は反対意見もしっかりと考慮することが大切である。
なぜなら賛成意見だけを見ていても間違えていることに気づくことはないから。
反対意見をしっかりと吟味してこそしっかりとした意見ができると思う。
だからどうか目の前にあることが真実だとは思わないでほしい。
疑似相関のように…