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精神病の寛解
私は統合失調を患っています。
抗うつ剤で最も私を苦しめた抑うつ症状は治まりつつあります。寛解したかどうか自分で判断するのは難しいところもありますが、毎日「死にたい」と思いながら床に就くことはなくなりました。
しかし、最も客観的に「着実によくなってるな」と感じさせられるのは、結局のところ推し活での様々な出来事なのです。
失声症に近かった私が
私は帰国する前、英語やドイツ語がスムーズに出てこず悩んだ時期がありました。
相手に伝えなければならないのに言葉が出てこず、喉が詰まる。
「言わなければ」と思えば思うほど声は喉の奥へ引っ込んで行きました。
こんな私が日本に来て十数年、精神病の治療が落ち着いてきたころの話です。
推し活に関するビッグイベントが訪れました。
中国で活動するロシア人(日本語できない)が来日してサイン会を開催。
このチャンスを逃すわけにはいかない。
これにいかなければ次はいつ来日してくれるかわからないし、来日したとしてもこんなイベントがまたあるかわからないのです。
私は意を決して申し込むことにしました。
シミュレーション済みで準備は万端。
英語で挨拶をして、質問したいことがあると言って、聞きたいことを聞いて、あとはロシア語でありがとう、バイバイと言うだけ。
いざ当日人なってみるとどうでしょう。
私の口からは流れるように英語とロシア語が出てきました。
彼も私の英語が流暢で驚いているようでした。
愛想も良く親切で、質問にも丁寧に答えてくれました。
これは大きな成功体験です。
これにより私は就活でも「障害の配慮事項」に「外国語を使って会話することに不安がある」旨を伝えなくて良くなったのです。
※「障害の配慮事項」とは障害者が書類選考の際に必ず提出する書類です。
報連相のメールを送るのも怯えていた私が
また、私はメールを送る時「これでいいのかな?」と考えすぎて返事が遅くなりすぎると言う悩みを抱えていました。お客様相手でも社内の報連相でも同じでした。
しかし、つい最近のことです。
日本の推しグループのサイン会(抽選)の開催が決定。
正直、話す時間もなくてサイン渡されるだけだったらパスかな…と思っていたのですが、メンバーとお客さんの間には飛沫防止シート設置する旨の記載がありました。…これはもしかして多少お話する前提なのでは?と疑問が湧きました。
そしてサイト下部をみると問い合わせ先の案内がある。
これは聞いてみるしかない!
大したことではないのだが、そこで応募するのを迷っていて、結局意外と話せたりしたらチャンスがもったいない。
と言うわけで「お話しする時間はありますか?」
そして推しは仮面ライダーが好きなので「おもちゃを持ち込んでもいいですか?」
この二つを主催会社へメールフォームで問い合わせてみました。
昔だったら考えられない勢いとスピードで。
すると翌日に返信がきました。問い合わせてよかった。
しかし今度は「こういうイベント始めてだけど大丈夫かな?」と少し不安に。
とはいえ推しの歌を聞いてそんなものは速攻吹き飛びました。
参加しないゲームに 勝つ可能性は0%だろ
勝率0.001%でもいい。このGameに乗ってみよう。
推しの歌声に背中を押されてみたかったのです。
推しの力か薬の力か
「うつだったけど推しのおかげで外に出られました」というお話は時折拝見しますし、いつも羨ましかったですし、
「私は推しがいるのに何もできてない…」と自分を追い込んでいました。
私の場合ここまで行動的になれたのは間違いなくお薬のおかげです。そして行動的になれていることを実感させてくれるのは推したちのおかげです。
実際はどんな方法でも良くて、推しの力だけで立ち直れなくても良いと、自分が弱かったとしても薬の力を借りても良いんだと、私は伝えたいです。
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