思いのままにただ綴るドラマ・アンメット愛20~あなた医者ですよね
え!20本目(笑)。
2024年春ドラマの「アンメット ある脳外科医の日記」の第1話の感想をずっと綴っています。
ただ楽しくて。自己満足甚だしい。でも、いいですよね?自己満で。
19の感想は、医者としてレナさんを診ている身でありながら、記憶のないことに落ち込むミヤビちゃんを、さらに津幡師長が追い打ちをかけちゃうところまででした。この時の、ショックで言葉が出ないのか、焦りのようなミヤビちゃんの表情は印象的です。ほんとこう、、ちっちゃく、眉毛が歪んで口元もきゅっと結ばれて。
鏡映描写
さて。
三瓶先生、着々と動きます。手をこまねいていません。できる男だなあ!
これ、私、やったことあるんですよ。
何で、どこで、何のためにやったのか、全く覚えてないけど。ほんと、難しかった!「鏡映描写法」。ずうっと、「あれ?あれ?」って言ってた記憶(笑)。
院長。まさか、知らないんだ(笑)。
「結構難しいな……」。
「平均より多いですよ?」はみ出しが(笑)。さらりと悪意のない事実を言ってるだけ、のていの三瓶先生。ちょっと怒って見せる、コントなノリの院長いいなあ。そこは完無視の三瓶先生(笑)。
「数日掛けて何度か繰り返しはみ出た数を数えます。このテストは、繰り返すほど上達します」
グラフ化までしてるー!説得準備、万端!!
グラフで見た感じだと、10回ぐらいはやってるみたい。どうだろ、少なくとも3日以上はかけてそう。
はみ出しの数、初回はミヤビちゃん25回。星前先生21回かな?
それが、最後はミヤビちゃん4回、星前先生10回。わはは。上達度合いに結構な差が。
ここ、その後もちょこっと尾を引く?情報ですね。
「二人ともはみ出す数が減ってるなあ」と院長が言うのを受けて、こく、っと頷く三瓶先生、眠そうな顔のままで。
でも、髪型は落ち着いてるわん。
星前先生とタッグ
「川内先生は前日にもテストを受けたことは忘れていましたが、結果は星前先生より良くなってます」
いや、その情報いらんですよ三瓶先生!星前先生だってちゃんと上達してますのにっ(笑)。
星前先生を一瞥する院長。ごまかし笑いの星前先生がカワイイ~
三瓶先生が、結構余計な一言多いってことは、おいおいわかってきますけどね。って、ウキウキ書いてる私も大概、意地が悪い(笑)。
隣で聞いてるミヤビちゃんの不安そうな顔に、気付いているのかいないのか(いや絶対気付いてるよね実はっ!だからミヤビちゃんの方を見ないんでしょ?)、姿勢悪い三瓶先生。両肘をテーブルに乗っけて。
三瓶先生からの依頼と思しきこのテストを、快く引き受けている星前先生がオトコマエ。
時間も取るのに。しかも、結果、ちょっとプライド傷ついてまで(笑)。
「ミヤビちゃんのこと何だって応援したい」星前先生ですからね。
二人はこの時点ですでに、ミヤビちゃんのため、という目的のもとに、互いに未確認ながらも自然と、がっちりタッグを組めているのだと思われます。
なんだかんだ、三瓶先生は人のことをよく見てるんだろうなあ。
患者目線ですけど、、やっぱり、信頼できる医師なんだよ……。
「これは記憶がなくても技術は上達するという、証拠です」
うなるように頷く院長。
「出来事や人を記憶するのと、技術を身に着けるのとでは、使う脳の場所が違うからな」
三瓶先生、星前先生のフォローを受けて、我が意を得たりの顔でさらりと、
説明セリフ
三段論法だなあ。と思いましたよ。
いきなり。だから手術できますって。
じとーーっと、三瓶先生を見つめるミヤビちゃん。不安の塊。
三瓶先生が言ってる「手術できます」は、もちろん今後のミヤビちゃんがずっと手術やれる、ってことを含んではいるだろうけれど、明らかに目下の目標として
「主治医として、レナさんの手術」
を想定しているはず。
説明過多なドラマだと、きっと説明しますよね。たとえば、
「赤嶺レナさんの手術をやらせたいってこと?」
「そうです」
ミヤビちゃん、今初めて聞きました的に、あからさまなショックや拒否反応の表情に、劇的な音楽!……みたいな流れ。
そういうことやらないドラマなのよね、ここが好き!!
そういう説明じゃなくて。三瓶先生はミヤビちゃんの状態がわかる医学的な部分をさらっとわかりやすく説明。こう続けます。
「記憶がなくても自転車に乗れるのと同じですね」
言葉足らない割に、たとえ話はうまい三瓶先生。
大迫教授の説明を、さらに手術という「技術」に絞って具現化。
記憶喪失ものの映画とかドラマとか小説とか、たくさんありますけど、いつもちょっと不思議に思っていたことが解消されたんですよね、このシーン。
記憶ないのに字が書ける、他国にいて誰も使っていない母国語を操れる、とか、ピアノが弾けちゃう、とか。
損傷箇所によって、困りごとは違う。できることは普通にできる。
院長と一緒に、ふぅん!と腑に落ちた、ありがたい説明シーン。
院長を納得させられて満足気に頷く三瓶先生の横顔。
これはほぼ、ミヤビちゃんの目線カメラ。……やっぱり、、一切、見ないのよ。ミヤビちゃんを。
でも、ふ、っと。目を伏せるの!!!
ほおら!わかってんですよね、三瓶先生はっ!うぐうぐうぐうぐ、、、
屋上
ミヤビちゃんとしては。辛い。しかない。
ミヤビちゃん、「お話したいです」とか言ったのか……三瓶先生と二人きりに。
そういうやり取りは省かれていますが、言われた時の三瓶先生の切ないドキドキを想像するだけで苦しい。
明らかに、ミヤビちゃんが不安に思っていることは感じているはず。
だけど、三瓶先生は、自分の思いの強さが勝ってるのよね。
二人きりのラブラブ(←違うったら)屋上シーンです。風が強い。
やー、屋上へ、って誘ったのはどっち?どっち?
風が、二人の心の内を表現してくれています。
ミヤビちゃんの渦巻く思い。医者を続けたいのに。でもやっぱり無理。できると言ってくれる三瓶先生は本当にありがたいけれど、かき乱されているのも事実……。
ミヤビちゃんが立っていて、三瓶先生がベンチに腰かけているんですけれど。
そんな場面はありませんが、三瓶先生としては、「どぞ」って、隣に促したはず。促そうとしたはず。
でも、ミヤビちゃんは、向き合って話そうと思ったのですね。
おててがモジモジしています……。言わなきゃ、の決意。
あなた医者ですよね
「手術は。……できません」
きっぱり言い切りました……。「すいません」と頭を下げます。
この時、三瓶先生の表情をカメラは追いません。引きの絵で捉えている三瓶先生は、相変わらずのサンダル、ぽっけに手を入れて猫背で。じっと静かに耳を傾けているように見えます。
「やっぱりわたしは、、医者として患者さんに関わるのはやめた方がいいと思うので」
手術だけじゃないのか……。全部やめたいと。
ううううう三瓶先生。あんなに張り切って院長を説得したのにねえ。
でも、三瓶先生は動じない。(ココロの中はどっきどきっ!?必死!?)
うっわ。
もうこの時点で出てるっっ!
これは、その後わかってきますが、三瓶先生の強い矜持なんですね。
医者とは。
医者たるもの。
医者はどうするのが正解か。
いつもいつもそれを考えている。行動の裏に、全部、それがある。
真っ直ぐに、ミヤビちゃんを見ています。でも、泣きそうにも見えますよ……。
いいわけないですよね。の思いが炸裂してる。
だって。
「あなた医者ですよね」。今、考えるとですけれど。
ちゃんと認めてるんですよね。
あなたは医者です、と。
「あなたは医者ですか?」って問いじゃないの。
ドラマ的に、つい最近会ったばかりの、若くて、どうも最近まで看護助手をしていた、記憶障害のミヤビちゃんを、はっきりと、認めている。
強いまなざしで、ミヤビちゃんを責めているかのように映った場面だけれど、実際には、シーンのどこにも、フェイクや誘導がなかった。と、後からうなることになる、重要な場面、です。
三瓶先生の顔に影が
俯くミヤビちゃん。伝えなきゃ、と思っているんですね。
患者さんの、大事なことも覚えていられない、を突き付けられ、患者さんを大切に思うからこその苦悩と葛藤。日記にはそれが綿々と綴られていたのでしょう。
患者さんを診ることすら「わたし、いいのか?」と揺らいでいるのに。まさか、「手術ができます」だなんていきなり言われてねえ。わかるよミヤビちゃん!
「怖いんです」
そうでなくても、毎日毎朝、怖いのと戦ってるのに。
「患者さんの、、人生が掛かった状況で、、、明日それを忘れてしまうわたしが。何かするなんて」
微動だにせずじっと聞いている三瓶先生……。
この時の目元が半分、髪の影で隠れているんです。
これがいいんだ。
わざとでしょう?違います?
くっきり、顔を明るく照らさない。
三瓶先生の表情をはっきりさせない。
でも、どこまでも優しい目のキラキラは隠せませんねえ~
ミヤビちゃん、絞り出すように。むしろ力強く。
だって、はっきりと三瓶先生伝えなくてはならないから。決意がうかがえます。
初めてはっきりと吐露されたミヤビちゃんの心の内です。
何て強いんだ、すごいなあと思っていたけれど。実は、信じられない自分。苦しいその思いとずうっと、戦ってたんだね。じっと耐えてきたんだね。
見つめる三瓶先生。
ああああああ。初めて見たときは、本当に表情が読めなかったのに。
今はもう、私が泣きそうです。切なすぎる……。
切なすぎて、、、、21へ続く。