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思いのままにただ綴るドラマ・アンメット愛13~ドラマのテーマが見えて来る

はい。
今でも三瓶沼に浸っている私です。
「アンメット ある脳外科医の日記」第1話の感想を綴っての13回目です。

12では、記録のため、とミヤビちゃんに撮影許可を所望され、三瓶先生あっさりピースで撮影に応じたところまで書きました。


「ばあか言わないでもらっていいですか」

ピースしながらさりげなく、事故の話を聞きだす三瓶先生。「記憶障害の原因は事故だったんですよね」
本人の口から確認?
私たち視聴者は、その前に星前先生から説明を受けている三瓶先生を目撃しているので、違和感ありません。ミヤビちゃん普通に受け止めて「そうみたいです」、それを聞いて小さく頷いて、またおしるこ飲みます。
ここからまた、ぐぐぐぐっと、三瓶フラッシュ!(≧∇≦)飛んできます。
ここのカメラがまた!いいの。ミヤビちゃんにフォーカスしていて、三瓶先生の方はピントが合ってないし、後ろ斜めからで表情が読めません。

「ご迷惑おかけしちゃうかもですけど」と、ミヤビちゃん。健気に笑顔で、

もちろん。医療行為は一切しませんので心配しないでくださいね

byミヤビちゃん

ばあか言わないでもらっていいですか。
出来ることはやってもらわないと困ります。

by三瓶先生

眠たそうな眼のままで。事も無げに。でも、その後の展開を考えると、ここの三瓶先生は結構キツ目なのよねえ。
ミヤビちゃんもびっくりおめめ。え?この人何?わかってないの?どう言えば?みたいな。

強くいかないとこりゃ、医者復帰まで遠い道のりだぞ、と考えて、敢えての、ってことなんでしょうか。
それとも、本気でちょっと怒ってるんでしょうか。あり得ない!の思いが溢れちゃって。

場面変わって、研修医時代の回想で、ミヤビちゃんを同僚たちに紹介していた眼鏡おじさんを囲む、三瓶先生、ミヤビちゃん、津幡師長の後ろ姿。

患者を任せられない、と力説する師長。
うんうん、ごもっとも。
眼鏡おじさん(いいかげん、面倒ね(笑)院長です)も「だよね」と思ってる顔で三瓶先生を見る。
直談判したわけですね、「出来ることはやらせてくださいよ」と。

えへへ、、ここに到るまでの二人も想像しちゃいます。
おしるこ飲まずにもじもじ悩んでるミヤビちゃん。
「飲まないんですか」なんて言われて、ミヤビちゃんが困りつつ飲み干すのをじいっと見つめて待ってる三瓶先生。
で、おもむろに「行きましょう」なんて立ち上がり。
「ど、どこへ」と慌てて着いてくミヤビちゃん。

院長にいきなり「川内先生は脳外科医ですよね」なんて紋切り口調で。
何、何のこと?と慌てる院長に、「三瓶先生が…」と説明するミヤビちゃん。院長が慌てて師長を呼び出す……

はいはい、空想終わりまーす。


意見の対立は敵対じゃない

「記憶がなくても目の前の患者は診られますよね。脳外科医としての診断は出来るんだから」
唖然と見ている院長。ほんっとうに、あったりまえですよね?の顔してる三瓶先生。早口で一気に続けます。

「そもそもノウゲの医者はぼくひとりで人手が足りてないのにやらせない意味がわかりません

はーい!ここで!三瓶先生初の一人称出ました。
ぼく」です。「俺」じゃありません。「私」じゃありません。ぼく。いいなあ、ぼく!

院長としてはやはり、優秀なアメリカ帰りの医者に、へそを曲げられたくない、という気持ちがあるのでしょうか。
まだお名前も、「院長」であるという紹介もありませんが、ちょっと、院長の紹介をHPで確認しておきます。

藤堂利幸 安井順平

丘陵セントラル病院・院長。
決断力が乏しく、頼まれると断れない性格。記憶障害を患ったミヤビを預かっているのも、脳外科の権威・大迫から頼まれたためで、本音では持て余し気味。キャラの濃い部下たちに振り回されながらも、優しく皆を見守るお人良し。

カンテレ「アンメット ある脳外科医の日記」公式ホームページより

こんなこと、知りませんよ~
実は、大迫教授から直々に?ミヤビちゃんを頼まれていて、しかも「持て余し気味」とは!(笑) 今初めて知ったわ!
お人好し、はもう何となく表れていますね。

それにしても、「川内先生が、どの程度記憶障害があって、実際的にどんなことで差し障りがあるか」詳細までは知らないはずの三瓶先生のごり押し。初視聴の時には、もっと疑問に思っても良かった場面ですね。なんだよこいつ!的に。でもほら、、もう沼に落ちてるから…♡

三瓶先生が来て比較的すぐ、この問題は勃発していました。「患者を危険に晒すわけには、いきません」と考える師長と、診察をやらせたい三瓶先生の考えとの対立です。やっとここで、ずっと物言いたげだった三瓶先生の強い思いが語られました。
でも、実際は、二人のイデオロギーの対立を描いているんじゃない。
仕事を一緒にするチームのあり方、が我々に提示されているんですよね。
ある意味、このドラマの主軸の一つとなる部分が、実はのっけからずっと続いている。

でも、初見の私はまだわかっていません。
たとえば、なにぶん第1話ですから、「三瓶先生の登場によって、この後ミヤビちゃんは医者として大活躍する、その導入」でしかない挿話の可能性が大きい、と思いつつ見ているんです。
そうすると、忘れ去られる「登場人物紹介」「前説」でしかない第1話になるでしょう。そうではなかったんです。
そのあたりは、全話見終わってから感じたことです。

三瓶先生と津幡師長。二人はこの後も含め、直接対立は一切ないんですよね。この場面でさえ、二人は各々の考え、意見を院長に伝えているだけ。

とかく人は、「意見の対立」を「人と人の好き嫌い」に置き換える傾向があるもんでして。派手な喧嘩場面を見せ場にしちゃおう的な?それでドラマを作っていくことが往々にしてあるわけです。
それが成功する場合もありましょうが、でも、このドラマにおいては、余計な嘘臭い場面が生まれるだけ、という気がします。
二人は決して最後まで人間的には対立しない。あくまで、忌憚なく意見を伝えあう。理解を求めあう。
お互いがお互いを尊重しているからこそ、でしょう。
こんなところも、丁寧に作られていると感じる部分です。


「やらせない意味がわかりません」と「医者に復帰してもいいと思ってたんだよ」

で。
場面は飛んで、大迫教授の再登場です。
院長の話を、半ば笑みを浮かべて穏やかに聞く大迫先生。
院長より、大迫教授の方が権威者なんだなあと知る場面です。
ミヤビちゃんと院長が白衣を着ているところを見ると、わざわざ教授にお出で頂いたのでしょうか。

大迫教授は「君は?…どうしたいの?」とミヤビちゃんに振りますが。
君は?と聞いているにも関わらず、
考えて「ご迷惑にもなりますし」と答えるミヤビちゃんを遮ると、
「僕は、可能だと思うけどな」。可能!!

ここもいいんだなあ。「そんなことは、聞いていないよ?」て感じね。

そして、大迫教授の口から、

・医者復帰は、回復にも役立つかもしれない (リハビリ的な?)
・海馬(新しい情報を保存する箇所)を損傷している
・前頭葉(元々ある情報を取り出す箇所)は損傷していない
・記憶障害を負う以前の医療知識・経験は完全に!脳内に残っている
・「翌日に持ち越さない業務」に医療的リスクは存在しない

ということが語られます。わお!医学的にも問題なく、医者がやれる!
三瓶先生はずっと、それを言ってたわけですね。「やらせない意味がわかりません」なるほど確かに。同じこと言っても、この違い(笑)。

ここも、重要な、ラストまで続くテーマがすでに提示されているわけですよね。
三瓶先生と大迫教授は、医療を巡る行動や考え方において、何が違って、何が一緒なのか。これも、ずっと後から気付くことです。

そして笑顔で
「実はね。私もそろそろ、君が医者に復帰してもいい、と思ってたんだよ!」
ええ~~!なら早く言ってよぉ!

「ただし、」

必ず誰かが付き添うこと。
それから、くれぐれも、無理はしないように

by大迫教授

愛情しかない表情で。二人の絆が見えてきます。
愛弟子?ですもんね。聞いたミヤビちゃんも、表情が緩みます。

今朝(毎朝)、目覚めるなり絶望したばかりのミヤビちゃん。
わたしは医者、だったはず。
出勤して「やっぱり、看護助手なんだ」を確認せざるを得ず、
「ああ、知らないことばっかり、日記で確認しなきゃ」
「迷惑かけちゃいけないよね」と自分を抑えていたでしょう。
一気に、希望の光です。
心から信頼しているだろう、大迫教授の言葉ですからね。


第1話、どうだろう、半分ぐらいきたかなあ。
まだまだかな(笑)
14 へ続きます。


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