ReHacQ メディア&科学リテラシー講座(高校出張授業)を見て
仙台宮城の高校へ出張講演、とても面白かったのでまとめてみた。
「ネットやメディアで流れる話は本当か」
感想
①難しい構成
②どうしてもワイドショーみたいになる
③生徒の質問が秀逸
④野村さんがかわいい
①構成が難しい
メンターが矢継ぎ早に「ペットボトル削減は是か非か」「ブロッコリーは芯まで食べる是か非か」とかの話は高校生置いてけぼり。
斎藤「SDGsは疑ってかかれ」
川上「SDGsは正しいが、与える影響が狭い」
野村「アメリカではあまり聞かないが、枝豆の皮はまずい」
高橋「①情報は目的をもって流されている②科学者も専門性は狭い」
<小話>
東日本大震災後にて東北の小学校の運動会で「玉入れ競技」の時、砂ぼこりを気にしてマスクをしていた映像を報道の人が撮影して、東京の本社に送ったら、「放射線を気にしてマスクをしている、映像だけもらうから文章はこちらでつけさせてもらう」と言われたらしい。(武田鉄矢今朝の三枚おろしより)
ニュースってのは雑菌が付きやすく、マクロの視点とミクロの視点を持つことが大事なんだと定義しなければ、この議論は進みにくかっただろうなと思う。
②どうしてもワイドショーみたいになる
高橋「政治とジャニーズどっちが興味があります?>生徒」
ここからガーシーについて話が始まる。
川上「ガーシーは悪だと思うか?>生徒」
川上「ガーシーと文春は同罪か?>生徒」
川上「政治家の善悪について」
ここで驚きの発言
川上「ニコニコ動画で政治家の生放送してたら、新聞社の偉い人に怒られた」
新聞社「政治家の声を無修正で世の中に出すことは悪だ」
川上「メディアの支流では、政治家の偏見報道はあたりまえにある」
<自分>情報を自ら湾曲していることについて言及してて、この講演の構造を話している。
野村「Twitterのアルゴリズム知らなくてアイドルに文句ばっかいってたら、知り合いからDMで『いろいろ見えているのでやめたほうがよろしいかと思います』と丁寧にしてきされていた」
野村さんのネットリテラシーの低さがかわいらしい。
③生徒の質問が秀逸
Q1、3年生>高橋
生徒「バラエティ番組の切り抜きについて、製作者としてどう思うか」
高橋「興味を持ってもらうだけいいと思う、なんでそう思ったの?」
生徒「(ダウンタウンの)松本さんが切り抜かないで欲しいと言った」
高橋「文脈が大事」「素晴らしい質問」
<自分語り>
高橋さんのおっしゃる通りだなと思う。
製作者は拡散したい、タレントは切り抜かれて湾曲した自分像が広がるのが嫌だって主張かなと思う。
前の政治家の生放送みたいに、ストレートとカーブみたいに見え方を変える力は製作者だけでなく消費者も持ってしまっている。
Q2.3年生
生徒「自分の意見が相手と違ったときわざわざ指摘や議論したりする必要がないと思う、メディアに出てる人はどういった心境で討論しているのか」
川上「友達が少ないから、ネットやメディアで意見を言わせてほしい」
<自分語り>
岡田斗司夫の言う所の「ホワイト社会」で人の間違いを指摘したり、正そうとする行為はもう「ダメ」になってきているし、討論っていうのはお互い同じステージで行うものが前提なのに、違うメディアを見て育ってきたレベルの違う者同士が討論や議論しているのは「ハブvsマングース(夜行性vs昼行性)」という見世物を見せられているだけである。
Q.3.3年生
生徒「AIが台頭する世の中、どんな仕事をすればいいですか」
野村「僕が教えてほしいです」
<自分語り>
人類の革命は5段階目に入っている。(ソサエティー5.0)
狩猟社会→農耕社会→産業社会→情報化社会→創出社会
革命っていう前のカードの価値がひっくり返るようなことが起きているから、世界をもっと広く見て産業革命から何年したらこうなる、情報化社会は平成とともにきたから30年程度で世の中がどう変わったかをしっかり学ぶことだと思う。
Q.4.2年生
生徒「(男女)平等とかわからないから公平にしてしまえ」
川上「人類は平等が好き、平等にしてあげるというスタンス」
高橋「①自分の力でどうにもならい②人生何があるかわからない」
<自分語り>
すごいマルクスの生まれ変わりみたいな意見の子が出てきた。
人類は「正義と悪」や「富と貧困」「清潔と不潔」など二項対立で世界を考えてきた。
でも「公平と平等」だけは分けられなかったし、「男女」と分ける時点で世界の罠にハマっているのかもしれない。
Q.5.1年生>高橋
生徒「若者のテレビ離れをどう思うか、友達との間でもコンプラ守り過ぎてつまらない」
高橋「一つの娯楽メディアとして生きていくだけ」
<自分語り>
「コンプラ守り過ぎてつまらなくなっている」←
マス(大衆)に不快な思いをさせないために規制された結果つまらなくなっているなら、つまらない国民のせいでテレビが落ちぶれてるよね。
政治にも言えることで質の悪い国民が政治を堕落させている。
高校生でもそろそろ気づき始めているのかもしれない。
Q.6.3年生
生徒「人類は何に向かっているのか」
斎藤「人類は自由だから、環境を整えていく」
川上「知的生命体として、地球を出ていくかもしれない」
野村「まず自分がどこにいるか分からない(迷子)、自分がいけるところまでしか行けない」
<自分語り>
「この世はレリゴー(ありのまま)」だし、子供に「将来の夢は?」と聞くとき、ぼくたちはその子の将来を約束してあげなければならない。
野村さんのファンになった方は是非DMで応援メッセージを送ろう。
「メディア」で流れる情報は本当か嘘かという二項対立ではなく
どこまで膨らんだ話なのか、どこまでそぎ落とされた情報なのか、広い視野(マクロ)と狭い視野(ミクロ)が必要になってくる世の中で、自分と折り合いをつけて生きていこうという話。