たかしの菜園日記 根と土壌細菌
最近「土と内臓」という本を読みました。大変興味深かったです。植物の根と土壌細菌の関係と、動物の腸と腸内細菌の関係が似ているという話です。
豆科の作物の根に根粒細菌が付くのはよく知られていますが、たまたま付くのではなく、根から根粒細菌の好む物質を分泌して呼び寄せて付着させるということです。
我々生体を構成するアミノ酸やタンパク質に含まれる窒素分は、大気中の窒素を元にして細菌が取り込んだ物だそうです。窒素分だけでなく、呼吸している酸素も、元々は光合成細菌が作り出したものです。生体だけでなく、使っている石油やLNGは細菌の死骸が地下の高温高圧で変化したものです。細菌様様ですね。
植物に必要な栄養素や、虫に食われたり病気にかかった時の対抗物質も色々な細菌に依存しているそうで、細菌を養うための栄養素を分泌しているそうです。
化成肥料は短期的には収量は増えますが、病気にかかりやすく、虫にも食われやすくなります。堆肥をたっぷり与えた作物の方が、いろいろな栄養素も多くなるそうです。最近自然農法や不耕起栽培が注目されていますが、科学的な裏付けがだんだん明らかになってきたようです。
動物の腸でも、食べた食物を分解したり吸収しやすくするための腸内細菌を飼っており、やはり細菌を養うための栄養素を分泌しているそうです。