ビートルジュースのまともさと、死の答え
先日映画館で、
ビートルジュースビートルジュース
と、
ふれる。
を、まとめて見たのですが、
どちらも妖怪的な異世界の存在が、
人間を翻弄する事を通して、
人が互いの関係性を捉え直す話でした。
大まかに括ると、古今のかなり多くの脚本がその系統に属し得ますが、
私、そういうの結構好きです。
それにしてもさすがティム・バートン監督、
ビートルジュースがよく喋る。
あの世の者がうるさいのは、
本当に西洋的です。
日本の化物はしゃべらなさすぎて、
不穏で、
そこを解き明かすのが物語の主題になるのに対し、
ビートルジュースの世界では、
騙す奴までよくしゃべって、
おかげで見てる側は、最初から
胡散臭いなー、を感じつつ、
なんだか安心して鑑賞できます。
そして基本、なんとなく勧善懲悪。
悪かは微妙でも不都合な奴は消える。
安心安心?
平成生まれのうちの子供からすると、
趣味で無駄な尺を取りすぎだし、
不要な要素を詰め込みすぎ、
だそうで、
心が狭いなあ、
と、ジェネレーションギャップを感じました。
が、そんなギャップを埋めてくれたのが
ジェナ・オルテガ演じる、
アストリッド嬢。
アストリッド嬢は
メインの女三世代の末、ティーンエージャーの娘さんですが、
オカルト嫌いのサイエンス好きなのに、
一流ゴスガールの血を感じさせる
多分 今回の正ヒロイン。
最高に魅力的でした。
ウェンズデーとして名を馳せたジェナ・オルテガの、
あの顔、あの目、あの年齢でないとできない役を、
スクリーンで見られる事を、
もっと売りにすべき。
もちろん、往年の皆さんも、
ありがたすぎる顔ぶれで、
特にモニカ・ベルッチ様の還暦なはずなのにどうかしてる美しさは、
どうかしてました。
コメディネタも、
ソウルトレインとか、刑事ネタとか、
言葉が出た瞬間やると思ったけど、
想像以上に振り切ってやってた。
その、想像以上さがハリウッド映画!
で、嬉しくなりました。
そうやって楽しく見て、
でもあれ?、
結局「死」って、
それこそ趣味の悪いコメディかと思うくらい、
あっけなく行き当たるし、
多分死ぬ瞬間はカオスだと気が付き、
登場人物や死の向こうの住人の、
死に対してのジタバタと、
突然のアッサリを見ているうちに、
「なんかそんなものかもなあ」と、
妙に深く納得してしまいました。
意外とまともで、秋にぴったりの
いい話だったんですよ、
本当に。