きいろはしあわせ色~四月のうた~
ミモザって きみみたいだ
振り向いて ぼそっとつぶやいた
見上げた先に広がる大きな木
あなたの背の向こう
きいろはしあわせのいろだね
まあるくって
ふわふわしてやわらかでさ
ちいさな花たちが しあわせを運んでくる
そうね
あなたと歩いた植物園
梢にそよぐ風も黄色に染まり
しろい雲がぽっかり浮かんだ青空も
みんなみんな憶えてる
そこにいる あなただからいい
花の名前を当てると 何度も驚いて
何度も質問して
そうして ふたりで笑った
はなびらが散る四月
あの頃が ふいに駆けてきたようで
わたし
ふと後ろを振り向いていた