見出し画像

ものぐさの遊び④/藍の紫染め2024

こんにちは、ものぐさ和裁師です^^
今年もついにこの季節がやってきました。

🍀「あいむらさき染め」チャレンジ月間です!初春に自ら育てた蓼藍たであいの葉を使い染色を行います。

昨年の【藍の紫染め】はこちら↓↓


◯染料を作る

昨年同様に、藍の葉を摘んで発酵はっこうさせるのですが、今年は蓼藍育成の段階で1つ出来ていなかったことがあるため、葉の状態が良くありませんσ(^_^;)

摘んできた葉を洗う

葉の不良は知りながら、物は試しにと始める。

発酵2日目
黄色い葉が目立つ

発酵が進むと、無事に藍色が浮かんできたので、染色を開始することに。


◯染色を行う

今年は寸胴鍋でトライしてみます。

酸性の染液

寸胴鍋で上手くいくかと思いきや沸騰までに時間がかかり過ぎてしまい、染色のタイミングを逃すという暴挙!

アルカリは8.5程ではないか

時間が押してきたので布を投入します。
そして数十分後に染色できたのがこちらです。

染色後 洗い干し

発酵立てで青系統の色が出たのは初めて
紫染めのはずがこれは失敗ですσ(^_^;)。。
写真は着物の胴裏ですが、もう一つ染めていたものがこちらです。

長襦袢地を染めたもの

利休鼠りきゅうねずに近いでしょうか、紫には染まりませんでしたがいい雰囲気に染め上がりました。

染色前の様子

緑の地模様が入っていた部分は濃い色に変化したのです。

後日改めてもう一度、紫染めに挑戦しました。

今年2回目の藍紫染め

すると、綺麗な薄紫に染め上げることができたのです。一度目と使用物は変わりませんが、手順を変えました。手順が少し違うだけで色味が変わってしまう、繊細な藍の性質に感動しています。

染色前の白色と染め上がりを比べる

◯藍の紫染めに思うこと

この【藍の紫染め】の一番厄介なところはにおい問題です。

なんせ臭い( ^∀^)!!
染め上がりの布には影響しないけれど、染液が猛烈に臭いを発するので、都会や集合住宅の真ん中では出来ないと考えられますし、家内で行うと家族から嫌な顔をされてしまうのです。

先入観の違いでしょうか、私の身体は藍の匂いを受け入れ慣れてしまったし、特に嫌だとは思わない。

新鮮な緑の藍葉が姿を変え彩りと感動を与えてくれる。これは藍の持つ陰陽の性質と考えていて、臭気を発する陰の部分があるからこそ、陽が際立つ。昨年藍で染めた帯揚げの繊細な色に感銘を受けてからこの魅力をないがしろにすることはできないのです。
それが故に私にとっては「臭くない」になるわけです。

何の先入観の無い家族が嫌煙するのも無理はありません。彼らはまだ草木染めの魅力を知らないし、着物も着ていませんからね(*・ω・)ノ


これと同じような事例ってよくありますよね。だからこそ自分の知らない世界や人を馬鹿にはできないし、隣の畑を荒らすような行動は慎みたい。
草木染めの魅力を知っているからとて、何の配慮もなく染色を続けることも控えたいため、そう何度も行えません。

何が人の心を傷つけるのか、大雑把に生きている私には繊細過ぎて分からないことが大変多くありますが、こんな経験から学んで成長していけたらと思っていますm(_ _)m

藍染めに挑戦するなら、匂いの気にならない生藍染めがオススメです。子供とも一緒に取り組めるように臭くない方法で染色を行なえたらまたnoteに書いていきますね。

以上、ものぐさ和裁師でした🪡

いいなと思ったら応援しよう!

菊瓢  kikuhisago
ものぐさ和裁師は着物と和裁の振興に貢献したいと考えています。美しい着物を未来に残していくためにサポートをどうぞよろしくお願いいたします。