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初読作家 秋吉理香子さん

あたしは、これまでに溜めこんだ、中古本をせっせと読んでいる。
しかし、一日に一冊読んでも、年間365冊だ。
次の引っ越しまでには終わりそうもない。
引っ越し?  あたしの人生は引っ越しに始まり、引っ越しで終わるのか。
連れまわされる家族、妻にはごめんと言いたい、根無し草でごめんね。
評価が高い小説を購入したのに、それを処分、無駄にしている。
バッカだなあ、人生ずっと同じ間違いをしていると思っている。

別の機会にその  バッカなこと     は書くとして、
先日読了した、この2冊について、面白かったので感想を。  

想像と違っていた。感動したね。

 秋吉理香子さんは初読みの作家さんだ。
      「 絶対正義」 と 「暗黒少女」。
       タイトルからして女子特有のどろどろとか、
       表の顔に裏の顔が描かれていそうで、読む前から構える。
       出足でつまづいたら、読まないつもりだった…
ところが、この2冊とも、出足から引き込まれる。
俗に言う、  つかみはオッケー  なやつだ。  

あたしは本の内容ではなく、感じたままを表現します。ので ご容赦を。
【絶対正義】
 言うことも行動も正しい。水清ければ魚棲まず。との言葉が頭に浮かぶ。
この物語で殺される「範子」に相手への情けは無かったのだ。
 おもしろくなさそうと思いながら読み始めてたが、読み終えた。
 意外といっては失礼だがおもしろい。範子が正義を振りかざすとき、
 恍惚の表情を浮かべる。範子は楽しくてやっていたのか。人がこまり、
 苦悩する姿に、自分の快楽を得たのか。そう思うと正義の人ではなく、
 快楽主義者とも言える。現実と比べてしまうが、この世界では隠そう、
 バレなければ良いと考える人や、そんな行動が多い社会になった気がする。今の世にはもう少し正義が欲しい。

【暗黒少女】
 文庫本の裏に書かれている解説とタイトルから想像する内容と違った。
 当初どろどろ、陰湿ものを想像していたが、
 毎度だが、おもしろくなかったら読むのやめようと思いながら読む。
 出足から引き込ませる。
小説の出足についてはカラマーゾフの兄弟や、マルセル・ブルーストの
「失われた時を求めて」は、なかなか退屈であるらしい。
 (まだ未読なのですが、世間様の声)出足でつかみを見せないのは大作に
多いと思う。
ラノベ時代の今、薄い文庫は出足で決まるからね。
設定と中身が軽すぎて…で終わるラノベもあった。
神様のスイッチ、昨日の君は…、どちらもつかみもないし、設定からして、興味のアドレナリンが出ない。
   (読者の方、これは人それぞれ、あたしだけの問題ヨ)

 薄いのに出足も、途中も最後も、キャラクターも設定ダメ。ダメダメ尽くし
 なんてのもある。ネメシスシリーズだ。
 あたしの中では近年まれにみる残念、ガッカリ本だった。
 個性豊かな作家が各巻を決められた配役と設定で描くのだけれど、個性が強い作家さんだけに、作品にはがっかりした。あたしにとってはダメだった。
少しだけページをめくり6巻全て処分した。なんのために購入したんだか。
3は4は一般の評価は満点に近いのもあったのだが。

話が剃れた、この暗黒女子は一気読みさせた。
この作家さんはうまい、
主人公も配役も中途半端にさせないで飛びぬけさせている。
作家によっては主人公を目立つようにするため、配役は中途半端にする
ケースも。
この2冊は全員の個性が際立っているのに、さらに主人公がその上をいく。
なんてすばらしいんだろう。読みながら如何に終着にもっていくのかと、
気になる。
    タイトルの暗黒少女は主人公だと思ったが…
    文学クラブに選ばれた5人は露骨に仲間を犯人にする朗読をする。
    その際立つ構成もすばらしい。堪能した。表紙は合わないが。
この作家さんの本はあたしの購入記録によると
   「放課後に使者は戻る」、「婚活中毒」に2冊を購入済み。
さらにおまけで、 単行本の暗黒女子もあるようだ。
暗黒少女は読んでしまったが、単子本は飾って絵になる。
    さて、この単子本はどこにあるのだろうか。
    トランクルームの奥深くに「くるまれて」いるのだろう。

追記だが、あたしは読了後は売れればメルカリで売りたいが、
最近はほとんど売れない。最低金額の300円で出品してもだ。
これも2冊で300円としたが、ダメだった。
某ブックオフに持参した。2冊で20円也。

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