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キレのある動作を獲得するには!

キレのある動作を獲得するには!
2024.11.18 月 午後
吉原健作 cocotakusuzuP.P/SKILLS POWER PLANT

体の切れ、切れの良い動作とはどのような動作で、どんな練習で習得するのでしょうか。
体のキレとは動作の緩急のことだと思っていましたが、そもそも循環運動の中で動作に緩急をつけるのはエネルギー消費という観点において非効率。では 切れの良い動作でタイムが本当に上がるのかなどよくわかりません。分かりやすく言えば、動きに対しての解像度だなと思います。
普通に循環してるものをわざわざ切り出そうと思うと、どっかが早くてどっかが遅くなるんで、これエネルギー効率が良くなくなってしまうわけです。
ですので、足は循環運動で、かつ回転もしてますから、そうすると、なんかスピードに一定の速度があって、緩急がむしろない方がいいんじゃないかっていう、こういうご意見かなと思います。
実際にそうだと思うんですけども、ただ 空中で力を入れてもらう場面と、そうではなくて、惰性って言うんですかね、慣性で動いてる場面の2つがランニングにあります。

まずは慣性で動いてる部分ですね、特に力をそこでもらってるわけじゃないんだけど、ただ要因として動いてる部分においては あんまり必要はないわけです。必要ないって言うか、力を入れるところが要するに地面に踏む瞬間なんですけど、この瞬間だけは 力をぐっと加えなきゃいけなくて、ここの力の加え方が、例えば地面に足が地面につくこの瞬間ですね。この瞬間にぐっと踏むわけなんですけど、このぐっと踏む瞬間に、じわじわじわって踏むのと、一瞬で踏むのではですね、要するに短い時間で力を加えることが可能になるわけですね、一瞬で踏めた方が。長く踏むとじわじわじわっと踏んでしまうわけです。
これは最初のうちはそれでいいんですけど、だんだんスピードが増してくると、坂道を自転車で下っていくようなもので、かなりスピードが出てくるとです。地面に対してゆっくり踏もうと思ったら、パンと弾かれちゃって 踏むどころじゃなくなるわけですね。ちゃんと踏まなきゃいけないと思うと、この地面に入る前にぼんやりついてるとバンと弾けられちゃうんで、よし、ついて踏むぞっと、ここまで構えといて、一瞬で踏まないと 加速させることができないわけです自転車を。
つまり、自分自身の移動スピードがどんどん、どんどん上がってくるとですね、地面についていられる時間がどんどん、どんどん短くなる。
短くなるんだけど、出さなきゃいけない力の大きさは変わらないっていう状況なのです。
どんどん短く力を使うことになるわけです。
この力を踏む瞬間、力を踏まなきゃいけないからって言って、ずっと力入れてるとですね、これは力んで遅くなるので、空中では力が抜けてるんだけど、このは地面に当たる瞬間だけ 一緒にパンと力を入れるっていう、こういう動きになってくるわけです。
結果としてこれが緩急になるわけですね。つまり、力を入れるなきゃいけない局面と、入れてちゃんと地面から力をもらえれば勝手に動いていく局面があって、勝手に動いていく局面はなるべく力抜けてる方がいい、 地面に踏むときには力をなるべく入れた方がいいっていう、この交互の繰り返しによってキレのある動きが成立してるということになります。
ですので、 キレがいいよねっていう風に、ランニングスプリット競技っていうのはその瞬間のことなんです。

じゃあどんな練習で習得するのがいいのかっていうと、結局これは地面を踏む瞬間を 自分で意識して、これ足の関節だけじゃなくて全身なんですね。自分の足だけいくら早く踏めても、上半身のタイミングがずれてるとですね、 うまく一瞬に力が集約されないので、手足のタイミングが全部地面に入る瞬間に集約されることで、次の瞬間にこう解放されて、集約することで解放されるって、この交互の繰り返しなので、そのタイミングを合わせる、かつ一瞬で踏む練習をやっていくってのが、切れのいい動作を獲得していくってことになるかと思います。
これ、よく勘違いされるのはキレがある動作を手に入れたいんで、ラダートレーニングみたいなものでガーっとかき混ぜる練習をする人がいるんですけど、 これ、球技のようななんか一瞬で相手を抜き去るものに関しては有効だと思うんですけど、こと陸上のスプリントにおいては私はあんまり役に立たないと思ってます。
というのは、陸上競技のスプリントって、実はスポーツの中では結構ゆっくりの動きなんですね。
移動速度だけ異常に早いんですけど、体の動きとしてはそんなに早くないと。卓球の レシーブとかの方が圧倒的に早いので。ですから、我々は実はスポーツのスピード、速度の中ではちょっと 早いんだけど、中程度の、高の中ぐらいの速度なんですね、陸上のスプリントっていうのは。
だから、そのぐらいのタイミングなんで、まだちゃんと自分で意識してコントロール可能なところだと思うので、それを やっていくっていうのは大切なのかなという風に思っています。

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