見出し画像

ほんとにただの、「11月」の日記。


11月1日(金)  好きな漫画発見

寝る前にKindle Unlimitedで、「螺旋じがけの海」という漫画を読んだ。
医療とSF。さらには、主人公がオジサンという私好み。すっかり読み込んでしまった。
ひさしぶりに、好きな感じの漫画に出会えて、眠さを削って読んだ甲斐があった。
悲惨だけど、綺麗な世界観だった。
なんだか、そこから自分の作るものが急にちっぽけに思えて動けない。
小説が読みたい。
今は綺麗な物語に浸りたい気持ち。



11月2日(土) 大雨

大雨。雨音が、朝から家を囲む。
バタバタと地球をたたく音だ。
警報急の雨らしい。
夫が「この雨音をぼうっと聞きながら、空を見ていたい」と言うので、ほんとうにそういうのが似合いそうだとおもった。
こんな日には本が読みたくなるが、なかなか読みたいものが手元にない。
昔の本棚を漁り、益田ミリさんの『ちょっとそこまで旅してみよう』を読んだ。
雨の空気にぴったりのゆるさだった。



11月3日(日) フェスとフライ

近くの公園でひらかれた、アート作品のフェスティバルへ家族で向かう。
長男はそこのクラフト体験が大好きで、毎年参戦し、数時間はそこで過ごす。
昨年、次男と盛大な待ちぼうけをくらって懲りたので、今年は車2台で分かれて行った。
気楽だった。
「家族だからって、いつも全員で行動しなくていいんだよな」と当たり前のことを思いつく。
帰りの車内で次男が寝てくれたので、昨日の続きの益田ミリさんを車内で読んだ。
ときどき秋風とともにハエが飛び込んできて、ぶんぶん騒ぐので、驚いて何度も車から飛び出した。
夜は、ささみチーズフライと、きのこの炊き込みご飯と、味噌汁。フライが好評だった。



11月4日(月) 「もとをとる」が苦手

Kindle Unlimitedを契約してから、せっかくだからとしつこく本を探す時間ができるようになった。
でも、この時間は嫌いだ。
「もとをとる」という考えが、わたしを焦らせる。ペースを乱す。
損しないように気をつかうあまり、本来それがなければ純粋に楽しめていたものを楽しめなくなったり、損得勘定で物事を判断するようになる。
そして、それがうまくできる人が優秀、できないわたしが愚か者に思える。
それが苦しい。
わたしはそういう波の中には足を突っ込まない方がいいタイプだ。
たとえ、金銭的には損をしていても、自分が読みたい時、読みたいものを買って、読む。
そういう、しがらみとは無縁の世界で、自分の感性だけを頼りに生きていたい。




11月5日(火) 休ませたほうがいいという「勘」

長男を休ませることにした。
朝から、目が潤んでたのが気がかりで。
きっと行ってしまえば大丈夫なんだろうけど、ずっと頑張ってたんだから、休む日があってもいいよね、と自分を納得させる。
こういうときの「勘」には、従う方がいい。
結局一日中元気で、外でなわとびをして、家で鬼ごっこもして、パワーを貯めて、「明日は行くね」と言って寝た。



11月6日(水) 実家との距離感


実家にかかわることをすると、イライラと焦らされるようなじれったい気持ちになる。
すがすがしい自分ではいられなくなる。
どうしてだろう。
もどかしくて、わかってもらえない、分かり合えないような気持ちを思い出すからだろうか。
それとも遠慮がなくて、思うようにならないことにイラついているだけなのだろうか。
それが家族なのだろうか。
なんせ「距離」がいる。絶対に。
わたしは多分、ほんとうは家族と仲良くしたいし、心から分かり合いたいし、ずっとそばで付き合っていきたいという「理想」の家族像があるんだけど、それは現実では無理なんだ。
わたしはロマンチストなところがあるので、恋愛も、結婚も、出産も、育児も、つい夢を見てしまう。
でも、目の前を見て。
大事な家族は、ここにいるよ。



11月7日(木) 人を叩く次男よ

次男が人をたたく。やめさせたい。
いろいろ相談したり、調べたりしながら、その要因のひとつは私だろうとおもった。
携帯ばっかり見て、次男のいい行動をぜんぜん誉めていなかった。
叩いたときにだけ、「だめやで」と大きな声を出した。
そりゃ、叩くよね。ごめんね。
注目行動だったんだね。
子育てセンターの先生が、次男と遊んでくれながら、いいことをしたときに目一杯褒めてくださったのを見て、「これだ、これをしよう」とあらためて決意した。
そんなの、長男の育児をしているときから、知っていたはずなのにね。
これからは、良い行動をした時にはうんと褒めて、よくない行動のときは、静かに伝える。それでもダメなら、一旦そこから離れる。
そうしよう。反省。


11月8日(金) クマのパーカーを着て

次男は、クマの耳がついたパーカーを着ている。
だから、どこへ行ってもチヤホヤされる。
兄の園についていけば、クラスのみんなが「クマさんだー!」と撫でてくれるし、公園を走れば、通りすがりのおじさんも、おばあさんもみーんな「クマちゃんかわいいねえ」と笑ってくれる。

今日は天気がいいので、スーパーでおにぎりとサンドイッチを買い込んで、公園のベンチで食べることにした。
わたしとクマ。ベンチに並んで座る。
通り過ぎるみんなが、ニコニコと手を振ってくれた。
「ただでさえかわいいのに、クマ耳があるとこんなにモテるのかよ」などと小突いていると、そのクマ耳に、赤トンボが止まった。
次男は気づいていない。
黙々とおにぎりを食べている。
わたしは、しばらくそのトンボと見つめ合った。
数秒で、ひらっと行ってしまった赤トンボは、そのまま赤くなりかけた木々の向こうへ消えていった。



11月9日(土) 旅行
11月10日(日) 旅行



11月11日(月) 日常のはじまり

旅行が終わり、日常がはじまる。
今夜は、焼肉か、焼きそばか、ハンバーグか、ドライカレーと決め、メモをした。
夜は、映画『ルックバック』をアマプラで視聴。泣いた。


11月12日(火) まだ火曜日

昨日は、木曜日のような月曜日だったけど、今日はまだ火曜日。
すごい山奥で、焚き火をした。
知り合いの紹介で参加した数名のグループで、火を囲んで、芋を焼いたり、パンを焼いたりして食べた。
昔からそこに所属しているらしいおじいちゃんが来て、絡み方が分からなくて、気まずかった。
ポツンとしているお年寄りを見ると心がいたむのに、わたしにはどうしようもできなくて、その痛みから逃げるように距離を置きたくなる。
わたしは多分、お年寄りが少し苦手だ。
わたしもお年寄りになるのに。
お年寄りに言葉もかけられない自分自身も、情けなくて苦手だ。

長男は、めずらしく夕方に寝落ちした。
旅の疲れだ。
夜には、「創作」がしたくなって、「しずかなインターネット」に勢いで作品をたくさん書いた。
よく分からないものをいっぱい生み出して、それで満足して、寝た。


11月13日(水) 不調長男とクッキー

長男の不調、続く。
腹痛で起きるが、食欲がない。
園を欠席し、図書館に本を借りにでかけるも、やはり不調のようで、あきらめて帰るうちに、また寝落ち。
午後にやろうと約束していたクッキーづくりの生地が気になったので、長男には申し訳ないと思いつつ、型抜きを終えてしまうことにした。
星とハートの小さなクッキーを60個くらい作って、焼いた。
次男にやらせようとしてみたが、生地を食べようとするのでやめた。



11月14日(木) シュトーレン

シュトーレンを作った。
先生に教えてもらえる教室があって、時間通りに行くはずが間に合わず、大遅刻をして到着。
みんなの作業に追いつくために、無言で生地をビシバシ捏ねた。
焼くのは先生がしてくれる。
甘いにおいの広がる空間で待ちながら、友達とおしゃべりを楽しみ、美味しそうなシュトーレンを受け取っていそいそと帰宅した。
早速、コーヒーを片手につまんでみると、「手作り」の優しい味がした。



11月15日(金) 書いてよかった

ひさしぶりに、書いてよかったとおもった。
共感のコメントをいくつも頂いた。
結局、反応が煩わしいと言いながら、反応に救われているんだ、わたしは。



11月16日(土) 洗濯ミス

我が家は、夜に洗濯をする。
昨日の晩、洗濯機をまわしたつもりだったが、今朝取り出そうと蓋をあけたら、干すべき分も乾燥用の分もいっしょに、くしゃくしゃになって詰め込まれていた。
一瞬、目が点になった。
どういうこと?
よくよく思い出してみると、わたしは昨晩、何やら立て続けに失敗したようなのだが、どこをどう失敗してこうなったのか、もう分からない。
そのくらい、めちゃくちゃの洗濯物だった。
しかたなく、もう一回全部洗った。
金曜日の夜に、わたしに家事をさせてはダメ。



11月17日(日) 夫の助言

「小さな用事、済ませたほうがいいよ。脳の容量を圧迫してる感じがするよ。」と夫に言われて、めちゃくちゃ納得した。



11月18日(月) ちょっきーん

おままごとブームの次男。
「ちょっきん」と言いながら、野菜を切るのにハマっている。
包丁を上下逆にして持ち、「切れない~」と怒る。子どもあるある。
ちょっきーん。
切れた切れたよ、トマトさん、だって。

寝る前に、長男が深刻な顔をして、「ぼく気づいてしまったんやけど」と言い出した。
「ぼく気づいてしまったんやけど、ここに地面があるやん。そこからちょっと上からは全部、空なんじゃない?
で、もっといくと宇宙なんじゃない?」
うーん。よく分からんけど、そうかもしれない。



11月19日(火) 大事にしてみるデー

朝、今日は自分を大事にしよう、と決めた。
メイクをいつもより少し丁寧にし、あったかいスープを飲んだ。
しかし、買い物でうっかり「じゃりパン」を買ってしまった。
98円の「じゃりパン」、これは、自分を蔑ろにするパンなのに!
昼も油断していて、次男の残したラーメンをかきこみ、食べすぎた。
午後は、児童センターで遊ばせ、このあたりからだんだん疲れはじめた。
夕方は、テレビタイムにし、風呂に入らない次男をYouTubeで風呂まで釣って、入浴させた。
だめだ、できない。
自分を大事になんて、今できないって。
夜は、鍋を食べすぎてしまい後悔。
夫との会話にも棘が出る。
自分を大切にするデー、失敗。


11月20日(水) 初☆カバン忘れ


車で送迎中、園に着く直前になって長男が「お母さん、ぼくのかばん、前の席にある?」と聞いてきた。
「え?ないよ?え?後ろにあるんちゃうん?」。
「ないよ?」と長男。
でえ!?カバンごと、忘れた!?
大急ぎで車を戻す。
戻りながら、おもわず爆笑してしまった。
今までさんざん忘れてきたけど、ついにカバンまで忘れるまでになったか。
あまりに自分に呆れてしまって、もはや笑いが止まらなかった。
長男は、ケラケラ笑うわたしと一緒に笑っていいのか、失敗を悔やんでいいのか分からない顔をしていた。
「自分のことは自分でしてよ~」と注意してみるも、まったく説得力なし。
ふたたび来た道を戻って、カバンを引っ掴み、ギリギリの時間に登園する。
先生にカバンを忘れていたことを言うと、「みんな一回はやるよねー」と言ってくれた。



11月21日(木) 次男とデート

デートと銘打って、次男と行きたいところをはしごした。
駅、スタバ、本屋、公園。
遠くても、行ってしまえば、あとはなんとかなると思うようになってからは、出かけやすい。
現地でご飯を買ってもいいし、帰りに寝るかもわからないし、そもそもたどり着かないかもしれない。
次男とのお出かけは、そんな感じ。
でも毎回、なんとかなる。
その場しのぎだけど、その方が楽しいのだ。
スタバで「マカダミア ホワイトスノーモカ」を飲んだら、冬の到来を感じた。
ほんとうはフラペチーノの方を飲みたかったけど、凍えそうに寒い日だったのであきらめた。



11月22日(金) 長男からの手紙

何度も手紙をもらってきたけど、今日もらった長男からの手紙がいちばん沁みたなあ。



11月23日(土) ケチともったいない

『もったいないばあさん』の作者、真珠まりこさんの講演会を聞きにいった。
あつい話が聞けた。
貼り絵で作られているとか、出版社への持ち込み、窓からの光の入り方へのこだわり、もったいないとケチの違い。
いっぱいいいことを聞いたけど、記事にするかもしれないから、ここには書かない。



11月24日(日) 臭い物に蓋をする人生

人が来るかもしれないというので、部屋を片付け。
付け焼き刃で、押入れに詰め込んで、箱に集めて、隠しているあいだ、「ああ、これはわたしの生き方だ」とおもった。
とりあえず、その場を乗り切ろうとするだけ。
臭い物に蓋をするかんじ。
ほんとうは、壁のすきまの埃たちを、拭きあげられるような人でありたい。



11月25日(月) 布団の中から出たくない

冷たい空気の朝。手が冷える。
長男はホットカーペットの上に転がって動かないし、次男はわたしの布団を横取りして二度寝するし、夫は打首獄門同好会の『布団の中から出たくない』を口ずさみながら仕事へ行った。



11月26日(火) 共有したいと思う気持ち

ひさしぶりにひとりでスタバに行くことができたので、新作の苺を飲んでみたら、なんと口に合わなかった。
ホットだったからだろうか。
一口飲むたびに異様な味がして、半分でギブアップしてしまった。無念。
夕方は長男の園の懇談だった。
先生がほんとうに素敵な人で、「長男ってこういうとこありますよね〜ふふ」とワイワイきゃっきゃと話をして帰宅した。
夫が帰宅後、「あとで懇談の話聞かせてね」と言ってくれて、この人は子どものことをちゃんと「共有したい」と思ってくれるんだ、と感心した。


11月27日(水)ヤリス

最近、車の車種やナンバーが好きな長男。
運転中、目の前にトヨタのYARISがいたので、
「ヤリスという車がいるよ」と長男に言うと、「おお、なんでもできそうな名前だね」とかえされた。
たしかに、なんでもヤリマスって感じだね。



11月28日(木) 時間を潰すプリン

大抵の予定もお店が開くのも、朝10時から。
長男を送ったあと、10時まで次男とどう過ごせばいいか、いつも悩む。
家に帰ろうとすると怒るのだ。
だから、公園や早くから空いているスーパーに寄って、時間を潰す。
今日も予定時刻まで、スーパーでのんびり商品をみながら時間を潰していると、次男がプリンを見つけてしまい、欲しいと言い出した。
無駄金だあと思いつつ、まだ30分もあるしなあと思って、仕方なく食べられそうなプリンのスイーツを買って、車内で休憩する。
そのプリンが、まあ不味かった。
ぽさぽさの食感と、重いだけのクリーム。
苦しい。胃がもたれた。
ハズレだったかねえ、と次男に言うと、「だねえ」と言われた。
完食してたくせに、と小突く。


11月29日(金) 工作と塗り絵

長男は、台所にあるものをダンボールなどで作るのにハマっている。
電子レンジ、コンロ、ポット、炊飯器までできて、「まだ何かないかなあ」とキッチンを見学しに来た。
そのあと、段ボールを折り曲げて、お盆を二つ作っていた。
傾けても箸が落ちにくいよう、仕切りがあるのがポイントらしい。
次男は塗り絵にハマっていて、トミカの塗り絵帳に載っている車の、すべてのタイヤだけをコツコツと塗り続けた。


11月30日(土) 今月のふりかえり

何回も記事に書いたとおり、「書けない」「読めない」に苦しんだ1ヶ月だった。
日記もちゃんと書いていない日が多かったので、推敲に時間がかかった。
毎日ちゃんと、文章で書き残してくれわたし。

それも、なんとか後半は勘を取り戻せたので、来月は書いて読んでをしまくる予定だ。



私生活は、それなりにイベントや行事参加が多くて忙しかったが、ありがたいことに天気も良く、風邪もほとんど引かなかったので、家族みんなで楽しく無理なく活動できた。
旅行にも出られたので、充実。

なんだか、去年の秋より、良い秋を過ごせたような気がしている。
9月も10月も11月も、昨年はイライラと暗い思い出がよみがえるが、今秋は落ち着いていた。

子どもたちに、手がかからなくなりつつあるからだろうか。
いよいよ、育児も「赤ちゃん」の段階から「少年」の時代に入っていくのか。
そう思うと、「乳が睡眠が離乳食が!」と騒いでいたのも懐かしい。


12月は、多分あっという間だ。
毎年そうだもの。
今年は風邪をひいていないので、そのまま健康に年末を迎えたい。


📕今月読んだ本たち📕

・益田ミリ『ちょっとそこまで旅してみよう』



いいなと思ったら応援しよう!