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北欧型社会民主主義と幸せの関係
福祉国家体制がヨーロッパ全体で主観的な幸福をどのように形成しているか
How Welfare-State Regimes Shape Subjective Well-Being Across Europe
幸せってなんだろう、倫理ってなんだろうというのは私の人生の荷台テーマなのだが、実際のところ幸せは何で決まるんだろう。
ぶっちゃけ国の仕組みで決まるところが大きいような気がしてこの論文を読んで見る。
この研究では30カ国以上の欧州のデータをもとに、社会福祉体制と幸福度、社会的地位の関係について調べたもの。
結果を示すと
・経済的社会的地位が高いほど幸福度は高くなる。
・北欧型の社会福祉体制は幸福度を上げる傾向にある。
・北欧型の社会福祉体制は地位による幸福度の影響を緩和する
とのこと。
平たく言えば、社会的に成功するほど幸福度は高くなるけど、所得の再分配がきっちり行われる北欧諸国では、社会的地位は幸福度にあんまり響かなくなる、とのこと。
Q: よく言われるように、幸せは社会的地位というよりも選択の自由、許認可権の高さと関係するんじゃないだろうか。社会的地位が高いということは、大抵の場合、選択する権利が高くなるから幸せになるんじゃないかと。
明日目を通す論文:
自己決定理論と、内発的動機付け、社会的発達、幸福の促進
Self-determination theory and the facilitation of intrinsic motivation, social development, and well-being.