交感神経系の新たな指標
人間の体はストレスに反応して交感神経優位になるが、これを示す指標がいくらかある。その代表的なものが心拍変動の低周波成分と高周波成分の比を示したLF/HFだが、最近ではこの信頼性に疑問が投げかけられている。
というのも今まで交感神経活動が反映されると考えられていたLF(低周波成分)が多分に副交感神経の活動を表すことが分かってきたからだ。
今回取り上げる論文は、LF/HFに代わる指標を調査したもの。
The ratio of heart rate to heart rate variability reflects sympathetic activity during incremental cycling exercise
心拍数と心拍数変動の比率は、漸進的なサイクリング運動中の交感神経活動を反映します。
この研究では、健常成人に自転車漕ぎで負荷を与えたときの交感神経活動の変化を、ノルアドレナリンを指標として求め、各種心拍変動パラメーターとの関係を調べている。
この研究で用いられたそのパラメーターの一つが、心拍数/LFである。この指標はLF/HF以上に、交感神経系の変化(ノルアドレナリンの変化)と高い相関を示したと。
Q: 副交感神経の指標として妥当なものはどれか?
Heart rate and high frequency heart rate variability during stress as biomarker for clinical depression. A systematic review
臨床的うつ病のバイオマーカーとしてのストレス時の心拍数および高周波心拍数変動。体系的なレビュー
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