社会不安障害は年をとると軽くなる?
診断閾値の上下の社交不安障害:一般集団における有病率、併存症および障害
Social anxiety disorder above and below the diagnostic threshold: prevalence, comorbidity and impairment in the general population
社会不安障害という症状がある。
これは主に若い頃に発症して、社会的に緊張を感じるような場面で強い不安感を生じるようなもので、大体人口の2%がこの症状を有しているらしい。
私も若いときに社会不安障害があったはずなのだが、齢を取って図太くなったのか、しゃあしゃあと授業やセミナーであれこれ喋っているのが不思議でもある。
そんなわけで年齢が社会不安障害に影響するかについて調べた研究をあたってみた。
今回取り上げる論文は、ドイツに住む4,174名を対象にしたデータから年代別の社会不安障害を調べたもので、それぞれ閾値レベル(診断基準のすべてを満たす)、閾値以下(診断基準の1つは満たさない)、症候性(診断基準の2つは満たさない)がどれくらいの割合で存在するかについて調べている。
結果を示すと、全年代では閾値レベルが2%、閾値以下レベルが3%、症候性レベルが7.5%であること、
また歳を取るほど、症状が軽くなること(例として50代の有病率は10~20代の有病率の約4割)、
さらに経過が長いこと(例として閾値レベルで16年、閾値以下レベルで18年)が述べられている。
Q: 社会不安障害の原因になるような物質はあるんだろうか?私の場合はお酒をやめて2週間位で著しく症状が緩和した覚えがある。
明日目を通す論文:
エタノールへの反復暴露は、離脱中のゼブラフィッシュの不安様行動を増加させる
Repeated ethanol exposure increases anxiety-like behaviour in zebrafish during withdrawal