見出し画像

虐待を受けた子供は長じてうつ病が慢性化しやすい

A comparison of vulnerability factors in patients with persistent and remitting lifetime symptom course of depression

うつ病の持続的および寛解的な生涯症状経過を有する患者における脆弱性要因の比較

初発のうつ病で症状が重い人は慢性化しやすく、軽い人は軽快しやすいという論文をこの間読んでみた。

たしかにそうだろうなという気もしたけれど、どんなタイプの人が慢性化しやすいのかなと思ってこの論文を読んで見る。

この研究では127名のうつ病患者を対象に、いろんな心理評価や調査を行い、どんな要因が慢性化につながっているかを調べている。

結果だけ示すと、小さい頃に虐待などの強い精神的苦痛を受けた人、また経験的回避傾向が強い人は、うつ病が慢性化しやすいとのこと。

ちなみにこの経験的回避というのは、不快な思いをしたくないために、色んな経験を回避するような性格傾向に当たるそう。

これはパニック障害で、家に閉じこもったり、社会不安障害で人と接しなかったり、などなどで、長期的に見ればマイナスの結果につながるにも関わらず、経験を避けるようなものを経験的回避というらしい。

Q: 経験的回避ってどんな概念?どこまでが回避って定義されるの?

明日目を通す論文:

経験的回避の測定:作業モデルの予備テスト

Measuring experiential avoidance: a preliminary test of a working model.

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?