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ラポールテクニックはほどほどが良い?
相手と信頼関係を気づくことは仕事を進めるうえで大事になってきますが、これにはいくつかのテクニックがあることが知られています。一つは相手の言葉を繰り返すなどの言語的なもので、もう一つは相手の動きを真似すると言った非言語的なものなどです。しかし、これらの方法は実際のところ、ラポール構築にどれほど効果があるのでしょうか。
今回取り上げる論文は、それぞれのテクニックの効果について具体的に調べたものになります。
この研究では大学生を対象にペアを組ませ、以下の4条件で対話をさせ、その時のラポール構築効果を調べています。
1)言語的テクニックのみ
2)非言語的的ニックのみ
3)言語的テクニックと非言語的テクニックの両方
4)何もテクニックを使わない
結果として、言語的テクニックを使った場合、4)と比べて有意にラポール構築が改善し、非言語的テクニックを使った場合でも、有意ではないものの4)よりは改善することが示されています。
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しかし、言語的テクニックと非言語的テクニックを併用した場合は、4)と大差ないことが示されています。その理由としては、併用の場合は認知的負担が大きくなり、わざとらしくなることでかえってラポール構築を妨げるためではないかと論じられています。
明日読む論文:
ラポールの定義が難しいと思われる理由と、その課題に対して何をすべきか
Why Rapport Seems Challenging to Define and What to do About the Challenge